PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

東京ーバルセロナ直行便?

新春スペシャルにエーゲ航空なんてやったものだから、情報の鮮度が落ちてしまいました。ネタ元は12月27日のLes Echosです。

 

IAG・British Airwaysの計画

バルセロナー東京間の直行便が検討されています。ただし「長距離LCC」の運航と明言されています。

 日本でもLCCが定着し、多くの国際線も運航されるようになりました。客も慣れてきたようで、レガシーキャリアとの使い分けが普通となっています。ヨーロッパは、ひとつの空による自由化が進んでおり、欧州内路線のLCCはわが世の春の様相を呈しています。現在の話題は、長距離国際線LCC化。これがなかなかうまく行かなかったのですが、赤ら顔のNorwegianのおかげで、ビジネスの芽が出て来る前に競争が始まりました。

 

レガシーキャリアは渋い顔から青い顔に変わってきたはずです。

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レガシーキャリアの中では先手が目立つIAGですが、最高経営責任者Willie Walshがカタロニアの新聞La Vanguardiaに語ったところによると、2月の終わりか3月の頭には販売を始め、6月に2機のA330で運航開始するとのことです。Barcelona El-Pratをベースにすることは決まっていますが、就航地としてはLos Angeles, San Francisco, Buenos Aires, La Havane, Santiago (Chili), Tokyoが検討中です。

 

バルセロナは成長も著しく、Vuelingの何百万人もの旅客と接続できる」と説明されています。さらに「2機材で、3,4の路線を立ち上げ、250もの雇用を生み出す」と。

 

細部は不明

一方で、どのようにコストを下げるのかは述べていません。運航形態もよくわかりません。この長距離路線をBritish Airways, Iberia, Air Ligusが新ブランドで運航することはあっても、Vuelingとはなりません。これは完全に欧州路線用です。BCNを出発する年間150万人のVuelingの旅客が、新しい長距離路線の客席を埋めるのに貢献するとしても、長距離路線と130の中距離路線との接続システムは検討していません。これはVueling運用するLCCのモデルを維持するためです。

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IAGは、LHRとMADがベース。BCNを選んだ理由のひとつにNorwegianの進出を妨害することがありそうです。この会社も、2017年中に大西洋路線をBCNから飛ばすとアナウンスしていますから。

 

解説もついていました

すぐ後に評論家だか、専門記者だかの解説記事もついていました。

 

今のところ低価格の長距離路線については、概念もビジネスモデルも確立していません。LCCはあくまでも近距離~中距離に適当なモデルです。情報リークによる牽制、実質的な研究や検討と分けて考えた方が良さそうですが、欧州の空は今年もかなり騒がしい年になりそうです。

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書かれると、壮大なスペルミスにしか見えないカタロニア語。フランス語圏の人にはそうでしょう。おかげで看板などの表記は、ほとんど理解できます。