PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

QR58:MUC-DOH ビジネス(その1)

買い物するのに、バイエルン人の調子に引きずられ、時間を費やしてしまいました。しかしMünchenにいる実感がありました。

 ショッピングのしわ寄せは当然、空港の滞在時間に出ます。さらに免税処理(税関、代理業者の2箇所:アラブ人、ロシア人、中国人、韓国人が多いようでした。)が加わりました。Käferに寄る予定だったのですが、さすがに不可能になりました。空港Käferの訪問ネタは、いつになるか分からない「次回」に。

 

出国は優先レーン用に窓口が独立していたため、中東路線の出発客が多いのにもかかわらずすんなり通過。1時間ほど待ち時間ができました。このホールには売店が2箇所ある程度なので、ラウンジによります。

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サービス、保安用エリアだからこそ、しっかりした業務用エレベーターが設置されています。内装をいじるようなことまではしません。

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ラウンジには内部をグルグル周回しながら、延々と携帯電話で会話を続けるアメリカンアクセントの中年男性がいました。周回経路に食物コーナーを入れており、通過する際、必ず何かつまみます。どういう躾を受けて育つとこうなるのか、不思議です。動物園レッサーパンダを思い出しましたが、レッサーパンダは周回で餌をつまむことはありません。ラウンジには変な客が多いものですが、今まで見かけた中で、もっとも珍妙な人間でした。

 

あまり情報は多くない英国版Business Traveller。CXがLHグループに接近していることの続報。

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搭乗が開始する少し前にはゲートへ。目と鼻の先です。窓の外には予告通りのA350が停泊していますが、Qatar AirwaysではなくLATAM。今日は評判が悪いLATAM機材の利用便のようです。

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Qatar Airwaysは4機借りているということです。いかにも経費を抑えて最大限の効果を狙うこの会社らしいところですが、キャビンもラテンしているのでしょうか。

 

シートは、LATAMのものそのままでしょう。

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2-2-2配列です。EWBなのでそれほど幅は狭くありません。前後の間隔は十分あります。

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オットマンが巨大で、テーブルを間に挟んで、腰かけて対面で座ることも可能なようです。ただしオットマンにシートベルトはついていません。

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掲示類はQatar Airways仕様。ただし取り替えると金がかかる場所では、徹底していません。近い将来に返却する予定なのでしょう。

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航空連合を軸にしたこういう助け合いは良いのですが、この便を1-2-1配置という理由で(他社便にせずに)購入した客には、詐欺のようなものです。予約が少ないと1-2-1配置の機材を使い、多くなると2-2-2配置の機材を使うのは、経営的には良いことです。しかし販売する時は、1-2-1配置のキャビンとして販売するでしょう。他社との競争を意識しすぎると、節操の無い売り方に傾きそうです。消費者としては厳しい目線で見ていく必要があるし、ソーシャルメディアはこういう場合に能力を発揮するのではないかと思いました。

 

なお36席あるキャビンは満席でした。慶賀の至りです。

 

ウェルカムドリンクは水。San Pellegrino。

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出発時間ちょうどにドアクローズ。機長からの挨拶があり、8分後にはプッシュバック、16分後には離陸。Münchenの地上のオペレーションは優秀。

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ミュンヘンはドイツではなく、イタリアの北限だという言い方もありますが、確かに天気の良さには素晴らしいものがあります。ドイツの都市の中でも寒いという事実も忘れてはいけませんが...。

 

離陸後10分程度で、シートベルト着用のサインも消えました。ちょうどFliegerhorst Erding(空軍施設)が見えるあたりでカタールに向けて旋回します。

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5時間の空の旅。意外に近い中東。

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このLATAM機材の1Kは初めて。使いやすい大きさのテーブル。空間構成が私の知るどの文化とも異なります。どういう意図で設計されているのか知りたくなりました。

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一度行ってみたかったのが、Qatar Airwaysのワインリストの完全暴露。まずChampagne。

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続いて白はRhône méridional(南部ローヌ)とNZのSauvignona Blanc。実はChampagneやオセアニアでワイン造りに重要な貢献をしているのはドイツ系移民だったりします。

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さらに忘れてはならないのがAlsaceのGewurztraminer。どこか東の方から来た品種で、私のよく知る人々の間ではTraminerとも言われていますが、アルザスでは普通、上品過ぎるほどに造られます。このワインは例外で、南ドイツと同じく癖のある造りでした。右のページは、Bordeauxから赤ワインのSaint-Emilion。

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残念ながら試していません。あまりその価値も感じていなかったりします。赤は国際線ビジネスクラスでは外せないオーストラリアのシラーズ。

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個人的に好きか嫌いかは別にして、Syrahを世界的なShirazにした人たちの努力には敬意を払っています。それとこのワインリストで異彩を放つ、Douroのテーブルワイン。

 

そして甘口は、Sauternesとビンテージポート。このクラスのSauternesで、2009は注目できます。

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