PECHEDENFERのブログ

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Marco Polo Clubの上級会員制度の改定

11月初旬に変ったので、ご存知の方が多いはずです。Cathay PacificのMarco Polo Clubの会員資格獲得・更新の基準が下がりました。今度ばかりは、間違いなく改善。実施は来月初旬から。

Club news | Marco Polo Club - Cathay Pacific

マイレージプログラム改訂の記事が続いたので、ついでにこの話も記録しておきます。Marco Polo Clubの会員ではないPechedenferには、対岸の火事とその後の緑化のようなものですが、何となく落ち着かないので。

 

Marco Polo Clubは、会員サービスがユニークであることに加え、格安エコノミーでも100 %マイル加算と、かなり人気がありました。状況が変わったのは、2016年4月の「新たなステージ」入り。上級会員の基準になる搭乗実績はClub Pointで測られることになり、格安エコノミー利用者にはなかなか厳しいプログラムとなりました。

Marco Polo Clubのプログラムを改めて見て - バス代わりの飛行機

 

どうやらこれをきっかけに深刻な顧客離れが起きたらしく、Cathay Pacificは1年半年で修正してきました。Club Pointの改訂の前後が分かる表はこの通り。

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緑太字の数字が改訂後です。一方会員レベルの達成・継続に必要なClub Pointsの基準は、

Green 継続    100 → 20 pts

Silver達成・継続       300 pts(変化なし)

Gold達成・継続         600 pts(変化なし)

Diamond達成・継続  1,200 pts(変化なし)

Green会員を無料で継続するための基準は大幅に下がりました。とりあえずCX便を毎年数回利用する顧客なら、会員になる価値は十分あります。

 

彼ら自身のサイトでも変更の要点が述べられていますが、獲得Club Pointsは短距離区間全クラスおよび、長距離区間エコノミークラスで修正されています。2016年4月以前と比べて、基準はほとんど変わらない場合も多いのです。

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例えば、Vクラス香港経由で福岡-ハノイを行き来していたダイヤモンド会員は

旧制度では33往復半の搭乗

新制度(改訂前)では40往復の搭乗

新制度(改訂後)では24往復の搭乗

で、会員レベルを維持できます。新制度(改訂前)はおろか旧制度よりも大幅に改善されています。

 

他にも、Vクラス香港経由、関空-マニラなら、

旧制度が27往復新制度(改訂後)24往復

でダイヤモンド会員。Vクラス香港経由、羽田-ハノイなら、

旧制度が26往復新制度(改訂後)24往復

でダイヤモンド会員。それぞれ以前より楽になります。

 

もっと極端な場合、台北と香港をVクラスで往復してダイヤモンド会員になるなら、

旧制度では120往復の搭乗

新制度(改訂前)では120往復の搭乗

新制度(改訂後)では60往復の搭乗

となります。旧制度の半分になってしまいました。考えられないような改善です。

 

格安エコノミー利用者の状況が、旧制度より新制度(改訂後)で良くなる場合は限られます。おそらく1,500 miles未満の路線しか搭乗しない人たちだけでしょう。しかしながら、もともといろいろなサービスで人気があった会員プログラムなので、持ち直しも大いにありそうです。