4. ラウンジ
QRの利用者の多くは乗継ぎ客ですから、ハブ空港のラウンジも重要です。
スカイトラックスはビジネスクラス・ラウンジのランキングも行っています。2014は以下のとおり。
1. Qatar Airways (QR)
2. Turkish Airlines (TK)
3. Cathay Pacific (CX)
この順位は納得です。QRのラウンジは旧ドーハ空港のPremium Loungeを評価したのでしょうが、ここは豪華でした。インテリアは高級ホテル並。給食スペースは、20種ぐらいの食べ物の前に給仕が数人いて、よそってもらうこともでき、自分で取ることもできます。テーブルでも給仕が控えているので、飲み物・食べ物を注文できます。
喫茶・軽食スペースはそれとは別にあります。
リラックス、歓談するスペース、ビジネスエリアがありますが、区画をあまりはっきり区別させない設計です。
とにかくサービスを行っている人の数が違います。給仕のレベルは普通ですが、要所要所で洗練された仕組みをもっています。またビジネスクラス客のみの利用で、エコノミークラス利用のFFP上級会員は入れません。施設の構造からの制約でしたが、これも良い効果をもたらしていたと思います。
私の見つけた欠点は、シャワースペースが狭かったことぐらいです。
新しいドーハ空港になってどうなったでしょうか。見物です。
DOH, IST, HKGはすべて乗継ぎが重要な空港。ラウンジに力が入るのは当然とはいえ、航空会社も大変です。
5. 機内サービス要員の質
自発的で自由度が高いことはCXとQRに共通していますが、CXがアジア的な「気立ての良さ」を感じさせる一方、QRのクルーは優秀なメイドのようです。乗客の要望を上手に読み取り、慇懃にサービスを行います。CXのISMのように気軽に世間話ができるとは思えません。一方、給仕のトレーニングは徹底してそうです。2つの便で同じミルクティーを頼んだところ、ミルクと茶の量の比、茶の温度と抽出時間は、規格化されているようでした。それでいて(あるいはそうだからか)、入れた人の性格が表れるようなお茶でした。
ここのビジネスクラスに乗ると、邸宅を持て余している老貴族になったような気分が味わえます。老いと共に体の自由があまりきかなくなり、日長安楽椅子に座って過ごす老人と身の回りのことを行う優秀なメイドたち。妄想じみていますが、客とクルーの関係はそんな感じです。