Deltaが成田-香港線を廃止するらしく、11月以降はWeb予約も入らないようです。香港ーシアトル便が開設されたので、不要になったという噂もあります。ということで、無くなる前に搭乗してきました。
他のDeltaのアジア便と同様、朝早すぎます。宿泊先のホテルから始発で来たのにチェックインカウンターに恐ろしい列ができていることも同様です。Kioskでチェックインしたので、すぐに搭乗口にたどり着きました。と言っても余裕はありません。
B767-300ERがほぼ満席です。出発もわずかに遅れたのですが、ゲートを離れてから、途中で1時間以上も止まってしまいました。Atlantaからの離陸の指示がないとのことでした。立派なのは15分ごとに機長が状況を説明することです。ダメなのは理由が不明ということです。
DL285便は、NRTで別の機材が便名を引継ぎ、MSP行きとなります。私の想像ですが、どうもNRTからの機材繰りに手間取っていたようです。何もないNRTの待合室で待たせるよりは、IFEが充実している機内で待たせるという判断でしょう。NRTに着陸後に待たせるわけにもいかないので出発前に時間調整ということで、私のようなHKG-NRT間の客は付き合わされる形になりました。いい面の皮です。
結局80分遅れで出発しました。機内で暴動が発生しなかったのは、優れたIFEのおかげでしょう。水も配っていました。定時運航の乱れが乗客の怒りにならないよう、バックアップができている感じがします。
この辺で朝食と称した機内食が出ます。到着地時刻で12時頃ですから、この名称には無理があります。内容も朝食らしくありません。
カットフルーツ、照焼きを模した味付けのチキンとヌードル(Spaghetti)、ヨーグルト、黄桃とクリームのペストリーです。機内食でチキンと言えば、判で押したようにこの系統の味付けですが、今回は現代日本の味に近いのでした。量も十分あります。Spaghettiも全く問題ありません。アメリカの航空会社だから機内食はダメという時代ではありません。少なくとも今年乗ったエコノミーの機内食チキンの中では、一番まともでした。
コーヒーはご自慢のシアトル・コーヒーです。Deltaが南部の農薬散布会社としてスタートしたからか、世界有数の航空会社になった今でも昔の社訓やら、地元志向の性格を引きずっているところは面白いところですが、上手に脱皮しているようです。発泡性樹脂のカップを使ってサーブするのは、ご愛嬌。
さてこの便では、私の席の近所で個人用の空気の吹き出し口が閉まらないという故障がありました。クルーがすぐに対応していました。その結果がこれ。
NRT着は約60分遅れでした。NRT-MSP間は、NRT発もMSP着も約3時間遅れでした。MSPまで飛んだ客には同情してしまいます。こうした機材繰りの困難さや非効率さが日常的に問題になっているのなら、HKG-SEA開設、NRT-HKG廃止も止むをえません。
遅れのせいで、都合6時間座っていたことになりますが、良い座席のおかげで疲れませんでした。クルーもてきぱき動いているし、不満が少ないフライトでした。
IFEは、字幕が一切必要ない程度に各国語で番組・チャンネルを提供できるSQに比べるとさすがに見劣りします。が、英語がわかる人には十分という感じです。一方、操作性と音質はかなり良いと思います。
日本では、Deltaはもう少し人気が出ても良いように思われます。せっかくNRTが焦点空港になっているのに、使わないとさらに路線が縮小していまいます。日本語の機内誌も用意されているのに、もったいない話です。