PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

AZ1278:NAP-LINエコノミー

f:id:PECHEDENFER:20140908132154j:plain

Napoli Capodichino空港(NAP)は、2年前に来たときはリノベーション工事中でしたが、それは終わっていました。ターミナルが拡張されたようです。スーツケースを預入れようとすると、係員は端末の操作に妙に手間取ります。前便の搭乗券にこの便も記載されていたのですが、なぜか新たに発行してくれました。

 

エスカレーターを上がった場所にある地方料理のセルフの食堂は健在でしたが、朝7時前なので準備中です。Napoliブランドの店も全てしまっています。だいたい7時開店のようです。

皮鞄

f:id:PECHEDENFER:20140908132327j:plain

紳士服

f:id:PECHEDENFER:20140908132354j:plain

手袋

f:id:PECHEDENFER:20140908132419j:plain

と、イタリアの職人技が光る製品だけれど、他人が持っていないモノを探す場合、この空港のブティックめぐりは悪くありません。Napoli市内で探すより、品ぞろえが良く、効率が良い気がします。

 

C17ゲートに向かいます。ポルトローナフラウの大型ソファーが数多く並び、その一角だけ板張りにしてあります。高級家具のショールームのようですが、仕様を変えた単一製品だけで見事に構成されています。

f:id:PECHEDENFER:20140908131938j:plain

眺めてみても腰かけてみても圧倒されます。世界中どこを探してもこれ以上の空港待合ホールは存在しないでしょう。ファーストクラスラウンジでも、これほどの空間を用意出来るところはないと思います。これには驚きました。

f:id:PECHEDENFER:20140908131903j:plain

Napoli-Milanoの国内線ですから、搭乗客はイタリア人が多かったのですが、皆思い思いの座り方でくつろいでいます。この家具は、姿勢が悪くなることがなく、誰が座っても高級ラウンジ風になってしまうのが不思議です。

 

Napoliの町は一言で言えば汚く、治安が悪いのですが、一方で宮殿の内部などでは比類ない工芸や芸術の重みを感じます。ギャップが大きいのですが、空港は後者になろうとしているようです。

 

全エコノミークラス165席のA320。3-3の座席配置のナーローボディの機材です。スカイプライオリティによる優先搭乗もありましたが、徒歩で機材へ向かいます。前後2か所の入口を使って搭乗させるようですが、後ろの入口が先に開きました。

f:id:PECHEDENFER:20140908132829j:plain前方のシートの乗客は前から搭乗しようとするのですが、しばらく待たされます。私の座席は4Bで、人の列に入るのも面倒なので少し待っていました。

f:id:PECHEDENFER:20140908132849j:plain

 

やっと搭乗し、周囲を見ると、搭乗率は50%を切っています。空いている便だなと、後ろを振り返ると、7列目以降はほぼ満席です。良く観察すると、1~6列目の33席では単独旅行者は3座席あたり1人で座っています。(2人客は並んで座っています。)

 

要するにAlitaliaは、空席を1~6列目に集め、一部の搭乗客だけにゆったりとした空間を提供したのでした。

f:id:PECHEDENFER:20140924071844j:plain

そういえば新しく発券された搭乗券は赤色で、多くの人が持っている緑色の券と違っていました。座席も指定した覚えのない席だったので、意味が分からなかったのですが、納得できました。

 

FFP上級会員とか、自由度の高い航空券を買った客などが対象だったと思います。しかしここまで極端なことをするとは。イタリア社会の特徴なのでしょうか。

 

明らかに両隣ブロックです。そのまま座らせてもらいました。

f:id:PECHEDENFER:20140908133144j:plain

 

Alitaliaの利用は2度目です。前回は振替えで乗ったNAP-LIN便でした。今回も規格外れの待遇を受けて、恐縮してしまいます。個人の体験は別としても、隅々まで良くデザインされているところは、他社には真似できないところでしょうし、驚きが連続するところは高ポイントです。もっと利用してみようという気を起こさせます。

 

Sky Teamの上級会員は、イタリア国内線ではこのように待遇されるのでしょうか?日本では、デルタのアメックスゴールドがElite Plusの待遇付なので、これに該当する者が多いはずです。こういう好条件でAlitaliaに乗れるなら、利用しない手はないと思います。このアメックスのホルダーには、是非AZのイタリア国内線に乗って、体験してほしいと思います。

 

f:id:PECHEDENFER:20140908133107j:plain

Recaro製座席は革張りですが、革が上質です。配色やデザインも言うことありません。

 

オレンジジュースを頼むと期待通りのモノが出てきました。しかも妙に上質です。さすがイタリア。どうもAlitaliaは高級路線を崩していないようです。飛行機に乗ることが特別な体験になるように気を使っているようです。

f:id:PECHEDENFER:20140908134753j:plain

 順調に飛び続け、5分ほどの遅れでMilano Linate空港に到着しました。

f:id:PECHEDENFER:20140908135419j:plain

バスでゲートまで移動します。

f:id:PECHEDENFER:20140908135205j:plain

搭乗時のスカイプライオリティで見かけた人たちと再会します。前の方にはいなかったので、ランク付けが2段階だったのかもしれませんし、搭乗の指示を守らなかった人たちなのかもしれません。イタリアですから、良くも悪くも規則なんてそんなものです。

 

機内も空港も美的だし、クルーはきっちり仕事をこなしている感じがします。クルーの姿勢が良いことは、写真からもわかると思います。Alitaliaの経営が思わしくないのは、質の高いサービスに見合う金額をとっていないことが一因ではないでしょうか。

 

あまり知られていないことですが、AlitaliaはAbu Dhabi以東のアジアに路線を持っていません。西南アジア、南アジア、東南アジア、中国では皆無です。ところが日本は例外で、

成田―ローマ(FCO)

成田ーミラノ(MXP)

成田ーベネチア(VCE)

関西ーローマ(FCO)

と4路線もあり、突出しています。日本に用があるイタリア人が特別に多いわけはないので、日本人が好きな航空会社なのでしょう。FFP上級会員の優遇度には驚かされましたが、それは別としてサービスの実力は高いはずです。Sky Teamは日本での評判がぱっとしない会社が多いのですが、ここに関しては当てはまりません。