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ヨーロッパの空港ラウンジ

今年利用した欧州の14空港でoneworldのラウンジがどのぐらいあるのか調べてみたところ

・first class lounge と oneworldのloungeがある: 2 (LHR, CDG)

oneworldのloungeがある: 3 (AMS, LIN, FCO)

・3rd party loungeしかない: 7 (OSL, IST, BSL, BOD, LYS, NAP, BLQ)

・一般エリアラウンジのみ: 2 (TXL, ORY)

でした。

 

ここでoneworldのloungeとは、加盟各社が運営するラウンジで、oneworldのSapphireやEmerald会員も利用できます。14空港中5空港にあります。3rd party loungeは各航空会社が個別にラウンジ運営会社と契約している場合で、たいてい利用はその航空会社の便の利用者に限定されます。上級会員だからと言って入室資格があるわけではありません。

 

包括的に言えば、ヨーロッパのラウンジの充実度は?です。TXL, ORYといった首都の混雑空港ですら大したことありません。欧州内の移動で、ラウンジ利用があまり意識に上らないのは当たり前という気がします。

TXLはラウンジに限らず設備が貧弱で、国際便にもかかわらずよくタラップを降りて、ターミナルビルまで歩きます。国際線が1日数便しかない地方都市ならともかく、350万都市しかもドイツの首都の中心空港とは思えません。Brandenburg空港の開港までの辛抱ということでしょうが、10年単位で国際競争に後れを取るとどうなるかは、東京の航空行政の失敗(と言うか、変化に対する対応の遅れ)から予想できます。

 

また地方色が豊かなことから、空港内レストランが楽しいことも影響しています。同じ皿になるべきが、味付けや火の通し加減にお国柄が出ているし、給仕も地方によって全然違います。周囲にいる人たちの話すアクセントもなかなか魅力的です。こうした多様性は欧州の魅力なのですが、ラウンジに入ってしまうと、その魅力を体験することができません。

 

Wifiが制限エリアで使え、一通りの作業ができれば、時間に追われる仕事を抱えていても問題ありません。空港内無料Wifiは、今は標準的です。かくして欧州便の利用では、空港ラウンジは存在感がないのでした。

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欧州にもタダ飯、タダ酒をありがたがる人は多いでしょう。しかし結局、「健康のことを考えると...」というところに落ち着いていると思います。日本を含めたアジアの場合も冷静に考えると、ホテルの立食パーティにも劣る食事や「安い」シャンパーニュが食べ放題、飲み放題だからといって、それほどありがたる理由はない気がします。アジアの食は魅力的ですし、国際便に時々搭乗するような経済状況にある人にとって、法外にお金がかかるものではありません。

 

個人的な「感覚」ですが、ラウンジに必要性を感じるのは次の順番です。

(1)長距離便と長距離便のトランジット

(2)異常に混雑する空港(一部のアメリカの空港など)

(3)興味のない国における空港利用

(4)長距離国際便の出発

短距離便の利用では、時間を持て余すほど早く空港には着かないし、早く着いても空港内で軽食でも取っていれば、時間はすぐ過ぎます。

 

現地人のマナーや生活の質が低すぎる場合、先進地から来る人たち専用に隔離空間が用意されることは、現代でも見られます。大多数の人間の作り出す環境が不快、不便な場合に、少数派のために空間をつくる点で、空港ラウンジも発想が似ています。ラウンジ入室には特権者になったような気分がまつわることは否定できませんし、提供側もそのことを前面に出して宣伝します。しかしながら、西欧のように総中流化している社会ではメリットはあまりなく、周囲の文化から隔離されるデメリットばかり目立ってしまいます。

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欧州内の空港の雰囲気を感じていると、せっかく旅に出ているのに、無個性な空間に籠ってしまうのはもったいないと思ってしまいます。一方、日本も含めたアジアでは、ラウンジの利用をありがたがる風潮は強く、私もその感覚が理解できます。欧州とアジアでは、社会の発達レベルにまだ差があるのでしょうか。人々のマナーを見ているとそんなに差があるようには見えませんが。