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フライングブルーの仕組み(その1):上級会員の資格要件と特典

正式なサイトは、

http://www.airfrance.co.jp/X03/ja/local/voyageurfrequent/flyingblue/fblue_welcome.htm

です。

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(1)会員レベルの到達基準と有効期間

 

Flying Blueを採用しているSkyTeam加盟各社

Air France (AF)、KLM (KL)、Tarom (RO)、Air Europa (UX)、Kenya Airways (KQ)、HOP! (A5)

の搭乗でも、他のSkyTeam各社の搭乗でも、マイル積算の仕組みは同じです。予約クラスに応じた係数を飛行マイルをかけた数字が得られるマイルです。下記サイトで航空会社のロゴをクリックするとその係数が現れます。

http://www.flyingblue.com/partners/airlines.html SkyTeam以外の会社も表示されるので注意。

Flying Blueでは、このマイルをレベルマイル(Miles-statut)と呼びます。

 

さて、一暦年中に

・積算されるレベルマイル

または

・マイル積算対象となるSkyTeam各社の搭乗回数

がある基準以上になると、会員レベルが上がります。(係数が0%になるフライトは搭乗回数に入りません。)フランス・モナコ以外の居住者に関しては、

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という基準です。会員レベルは基準達成が確認された日から翌々年の3月末まで有効です。SkyTeamに非加盟の会社の搭乗は、会員レベルには無関係です。AircalinのFFPはFlying Blueですが、SkyTeam非加盟なので搭乗してもレベルマイルになりません。

 

12月31日までレベルマイルと搭乗回数は積算されます。翌日1月1日に

・会員レベル到達に必要なレベルマイルを差し引き、越えた部分は次の一年に持越し

・レベルマイルがSilverの基準に到達しない場合は、レベルマイルはゼロにリセット

・会員は会員レベルを選択できず、レベルマイル数から可能な最上レベル

・搭乗回数はゼロにリセット

となります。

 持越したレベルマイルはその年、搭乗しないと無効になります。例えば、67,000 miles集めた場合、次年の会員レベルはGoldで、レベルマイルは27,000から開始しますが、1年間にSkyTeamの搭乗がないと、再来年の会員レベルはIvory、レベルマイルはゼロになります。来年1回でもマイル積算の搭乗があれば、再来年は最低でもSilver会員になります。

 Silverに達した後にさらに2,000 miles余りますが、2年以上の持越しについては記述が無いので、次年はこの分のレベルマイルはゼロになるはずです。

 搭乗回数については繰越し制度はありません。

 

なお規則として明記されていないのですが、搭乗が少なくても会員資格は一段しか落ちないこともあります。現状では、会員資格到達のための期間は1月 ~ 12月、会員資格は4月~3月となっており、3ヶ月のズレがあります。年度途中でも会員レベルは上がります。最後の年は1年+3か月の会員資格です。

 

特典の交換に関わるマイル、アワードマイル(Miles-prime)は、別に計算、管理されます。これは次回以降の記事で説明します。

 

レベルマイルは、購入したり、贈与したりはできません。

 

注意が必要なことは数多くありますが、ここでは一点だけ紹介します。

 

AFの提携は年々大胆になっており、Webで航空券を予約しようとすると、子会社のHOP!の他、KLM、Alitalia、Air Europa、TAROM、DELTA、JALなどが等しく提案されます。AFとの関係は会社により異なりますが、よくよく見ていないと、いったいどこの会社を相手にしているのか混乱します。

 

例えば、欧州便の予約の時、CLASSICという割引カテゴリー(受託手荷物は無料、条件付きで予約変更・払戻し可、25%のマイル積算率)を選んでも、AZの国内線が含まれている場合、その部分は低い予約クラスがあてられます。典型的には予約クラスOで、積算マイルゼロ、搭乗実績に該当せずです。これは予約を確認してみるまで分からないので、搭乗回数でFlying Blue上級ステータス到達を考えている人は要注意です。

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(2)会員レベル別の特典

 

「Schiphol空港内の歩道橋の利用」という不思議な特典以外、他のFFPと比べて奇をてらったところはありません。優先取扱、荷物の無料追加、特典マイルのボーナス、ラウンジ利用などが主な内容で、アップグレード券はありません。詳細は以下の会員別特典のリンクで。

Ivory: earn Miles every time you travel | FlyingBlue.com

Silver: the smooth way to travel | FlyingBlue.com

Gold: enjoy travelling in comfort | FlyingBlue.com

Platinum: for an exclusive way of travelling | FlyingBlue.com

 

Silverでも結構使えるというのが私の印象です。Goldより劣るところは、

・ラウンジ利用は可能だが、無料ではない

・Sky Priorityは一部利用可(Security checkではほとんど対象外)

・アワードマイルのボーナスが50%(Goldは75%)

などです。Silver会員でもほとんどの場合、優先チェックイン、優先搭乗、荷物の優先が行われます。特にKLMの利用では空港が混雑するため、Silverは頼もしい存在になります。預入れ荷物も利用キャビンクラスの制限重量で1個追加可能です。昔の+5 kgという「意外と役に立つ」ものから、大判振舞いになりました。

 Flying BlueのSilver会員の実際からすると、非常時にしか役に立ちそうにないStar Alliance Silverは、「それでもあなたはスタアラに乗りますか?」に見えるし、oneworld Rubyも優先度は今一つです。

 

個人的には欧州内のラウンジにはそれほど魅力を感じませんが、Gold会員の

・パリの2空港、CDG-ORY間の移動が無料

はうれしい特典です。これによってだいぶAF便の選択肢が増えます。

 

GoldとPlatinumの違いはさらに微妙で、アワードマイルのボーナスがPlatinum 100%、Gold 75%が唯一目に見えるものだと思います。しかし、あらゆる点でPlatinumは優先されると明記されています。C→Fへのアップグレードとか、無理な予約の入れやすさとか、席の事前指定などで大きく異なるはずです。例えばGold会員では、ビジネスクラス無料航空券や欧州近距離便のシートの事前指定はできません。Platinumはできるのでしょうか。

 oneworldとは異なり、Platinumのレベルの共通会員サービスはないので、Flying Blueの外に出たらPlatinum会員もGold会員と一緒です。

 

Flying Blueは提携会社が特に多いプログラムですが、お膝元のAccorとは密接な関係を持っていて、宿泊ポイントにボーナスがつきます。これも会員レベルで異なります。(最大でSilver <25%, Gold <50%, Platinum <76%)各社のレンタカーサービスでは、Ivory以外は特典内容は全て同じです。ここでもSIlver会員かどうかで大きく異なります。

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(3)会員レベル達成の壁

 

Flying Blueは割引航空券ではマイルが貯まらない一方、高いキャビンクラスと普通運賃を優遇するFFPです。ファーストでは300%加算なのに対し、エコノミー割引では25%です。

 ファースト利用なら、HND-CDG-BUDを往復で一発Gold会員です。(40,062 miles)「エールフランスで行くドナウの真珠。Gold会員資格をプレゼント。」です。HND-CDG2回往復でPlatinum会員です。ファーストを利用する人は、年に4回の搭乗で最上級会員です。10年続ければ(=たった40回の搭乗で)、生涯プラチナ会員です。まずこの現実から見ておかないと、Flying Blueに対する考え方を見誤ります。

 

AFとKLの欧州便でマイル計算に使う係数を例にとります。MINIという区分では0%、CLASSICが25%、FLEXが100%です。ビジネスクラス普通運賃で搭乗すると250%です。やはり極端です。一搭乗で得られるマイルは近距離便だと、それぞれ0、188、750、1,875 milesとなります。Silver到達に必要なレベルマイルを得るためには、それぞれ∞、133、34、14回の搭乗が必要です。

 マイル積算運賃で15回搭乗するとSilverに到達するので、欧州内近距離便の利用では搭乗回数での到達が基本になります。CLASSICでも60回乗ればPlatinum会員です。この時積算されるレベルマイルはわずか11,280、Silverの基準の半分も満たしません。

 東京-パリ間(6,032 miles)を例にとると、AFのサイトで買えるエコノミーの最安割引運賃では25%の積算です。これでは往復しても3,016 milesにしかなりません。欧州内のフライトを少し足しても、Silver到達には年間8回の旅行が必要です。なお一発Goldのファーストクラスの料金は160~170万円ぐらいで、エコノミーで8~10回旅行できる金額です。つまりファーストを使っても、エコノミーを使っても、レベルマイルでGold会員に到達するのに必要な費用はあまり変わりません

 

DeltaやUnitedは、FFPの獲得マイルを航空券の購入金額基準にするようですが、Flying Blueはすでにそうなっているのでした。洗練されています。また購入金額規準はFlying Blueには導入されないでしょう。獲得マイルと言い、マイルの購入値段と言い、全くよくできていて、システムを書き換える意味がありません。

 良く練られたプログラム。難攻不落で裏ワザを見つけにくいFFPだと言えます。