バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

航空会社との付き合い方の類型

航空会社の「顧客」にならない多様な搭乗者がいることは、以前記事

航空会社の顧客ではない搭乗者 - バス代わりの飛行機

にしましたが、旅行の趣味にもいろいろなタイプがあります。航空会社との付き合い方の類型を集めてみると、結構な「旅の文化」が形成されているような気がしてきたので、整理してみました。十ほどあげましたが、番号が大きくなるに従い、行動が先鋭化します。

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(1)無関心派

たぶん一番多いのはこのカテゴリーでしょう。機材だとか機内サービスには特に興味を示さず、目的地に着いた後のことが関心の対象。JALでもANAでもOK、価格、時間帯、移動の快適さなどが、選択の鍵になります。旅行代理店の良いお客様になれるはずです。アドバイスのし甲斐があるので。

 

(2)エコノミークラス派

「やはりレガシーキャリアが安心、制限も少なく、我慢もしなくていい。」と、エコノミーに搭乗するタイプ。確かに日本はエコノミークラスが安く、大抵の場合、目的地を出発地とする往復航空券より、日本発の往復航空券の方が安いようです。供給座席数も多く、価格も安定しているので、多くの勤め人と同じような日程でしか休日が取れない人たちは、あれこれ考えず、レガシーキャリアのエコノミーを中心にするのが正解だと思います。

 旅行代理店の客としても重要でしょうが、航空会社から直接買った方が待遇が良くなります。様々なリスクも減ります。当然ですね。航空会社が付ける(マイルを含む)オマケを削り、様々なリスクを上げ、自由度を減らすことで低い予約レベルにして、直接購入する場合との差額が旅行代理店のマージンになるわけですから。

 ただし直接購入する場合はキャンペーン情報の収集が欠かせず、マイレージのことを考えると、予約クラスやら、提携やら、様々な知識が必要になるので、旅行代理店任せの方が簡単です。また変則的な経路だと、旅行代理店でないと予約がとれないこともしばしばあります。

 

(3)ビジネスクラス

食糧もアルコールも余裕のビジネスクラス。スペースも余裕なので、腹が膨れても隣にはみ出たりしません。年々妥当な金額(=航空会社の利益になりにくい金額)になりつつあります。それでもエコノミーよりは利益が上がるので、うれしい客のようです。航空会社ごとの特徴が現れるのもこのクラス。このカテゴリーに属する人は、キャッシュフローが良いか、経費が使えるか、趣味には金離れが良いタイプでしょう。背景がバラバラです。

 キャンペーンで価格が大きく変わるので、マメに情報を収集している人も多いはずです。

 

(4)ファーストクラス派

何が何でもファーストクラスでは行先が限られます。執着し過ぎると損をする例です。もう一段階上の無駄遣い、プライベートジェット派は圧倒的に行動範囲が広がりますが、快適さは大型機のファーストの方が上でしょう。

 値段的にはファーストとプライベートジェットの中間的な商品を開発して、中東の会社がニッチ市場を開拓していますが、今後どうなるか楽しみです。いや、利用を検討しているからではなく、純然たるヤジ馬根性からですが...。

 

(5)LCC

このカテゴリーの人たちを密かに尊敬しています。広い情報網を持っており、値段にシビアで(=航空券価格の動静に詳しく)、自分の生活のパターンとの折り合いをつけるのが上手(=ライフワークバランスのマネージメントが上手)と、現代人に必要な様々な能力に関して、高いレベルにあるからです。

 移動を節約した分、現地での活動に資金を回せます。やはり一番賢い旅行者になるかと思います。

 日本では国際線のLCCが安くありません。大々的に低価格を掲げている割には、同一路線のレガシーキャリアと価格が変わらないか、むしろ高いケースが散見されます。低価格はLCCの一番の売り。その点で不実な宣伝が常態化すると、消費者に「そんなものだ」というレッテルを貼られてしまいます。会社でも業界でも、そんなイメージができてしまうと、消すのは大変です。最も高い料金が、その時手に入る同等路線のレガシーキャリアより明かに安く、その上で時々セールを行うぐらいではないと、利用者を増やすのは難しいのではないでしょうか。

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(6)陸マイラー

一部で絶滅の途を辿っているような言い方をされますが、健在だと思います。一番マメに情報を集めているはずです。ブログをこまめに更新してる方も多いのですが、世にあまねく恩恵をもたらしていることに、本人は気が付いていないでしょう。

 搭乗頻度は多くありません。JGCSFCを達成後、こちらに変わる人たちも大勢いると思います。JGCSFCの性格を考えると、それが一番。日本在住者の特権です。

 特に意識しなくても、スーパーでの日用品の買い物を全てマイルにすれば、3年で国内線の無料航空券ぐらいにはなるはずです。5マイル、10マイルがバカになりません。

 

(7)ステータス派

陸マイラーの亜種でしょう。あまり搭乗せず、あちこちのFFP上級会員になるという行動パターンが共通します。戦術はシンプル。ステータスマッチです。搭乗することでしか役立たないカードを入手しても、使わないのでは労あって益がありません。当然です。わかっていても収集がやめらないのか、いつ旅に出ても準備万端という、精神的な余裕が心地よいと拝察いたします。

 もちろんどういう形でステータスマッチをしても、航空会社は文句を言う立場にはありません。しょせん顧客の引抜きで、品のあるビジネスとは言いかねるからです。

 ステータスマッチは、ある期間を過ぎると実にならなくなるのか、だんだん厳しくなる傾向があるようです。topbonusとかMiles & Smilesですら、最近はなかなか渋いようです。最近の注目株はOK-Plusです。チェコ航空のサイトでやり方が指南されています。チェコ航空は、ICN-PRG便を持っています。この会社、欧州内便は別に安くありませんが、ICN便は低価格に保たれているようです。KEのコードシェア便で成田から接続します。

 利用を全く考えていないという立場の表明には、LANPASSが面白いと思います。

 

(8)忠実なFrequent Flyer

FFPに入会して多数の搭乗を行い、上級会員になっている人たちです。航空会社はたくさん使ってもらってうれしいし、会員もその会社に惚れ込んでいるから多頻度搭乗するわけです。航空会社からのメールは必ず目を通し、定期的にウェブサイトを訪れ、アンケートやキャンペーンには敏感です。必ずしも多くの金を落としているとは限りませんが、いろいろなサービスを喜んでくれることは、サービス業に従事する者にはうれしいはずです。

 エコノミーではなく、ビジネスやファーストに乗り、機内販売や通信販売などでもガンガン金を落とすと、理想的な顧客になります。

 

(9)不実なFrequent Flyer

FFPに入会して多数の搭乗を行い、上級会員になっている人たちです。航空会社はたくさん使ってもらってうれしいはずですが、会員は二股三股かけています。もちろん好き嫌いはあり、胴体から羽根が生えていれば何でもOKというわけではないのですが、どの相手にも「ここだけが居場所」という顔をしているはずです。航空会社からのメールのチェックやウェブサイトの訪問、アンケートなどは見放されてない程度には行うので、航空会社は「ウチの客や」と認識をしているはずです。もっとも、不実がバレても問題はありません。と言いたいところですが、そうでもないので、くれぐれも気を付けなければいけません。

 

(10)純粋派

純粋派と呼ぶべきか、原理主義者と呼ぶべきかわかりませんが、(8)や(9)のカテゴリーには、飛行機への搭乗自体を目的にしている旅行者が大勢います。航空券と乗継・接続の関係が入り乱れているのが特徴。確かに海外旅行の最中なのに、自宅で寝ていたり、国内旅行していたりと、不可思議なことが日常の一コマです。他人の目には目的地がどこかわからない場合も多く、特に(1)のカテゴリーの人には全く理解できないはずです。もっとも自分でも目的地がわからなかったりします。

 0泊4日の行程は他人に説明する時、苦労しそうです。このカテゴリーの人にとってはホテル代はかからず、たいてい食費もかからないので、とても良いプランなのですが。

 純粋派だから上級会員になったのか、上級会員になるために純粋派になったのか、わからなくなった方も多いと思います。どちらにしても、仕事のおかげで(or せいで)、会員資格が上がるより幸せでしょう。

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まとめ(?)

大抵の旅行者はいくつかの類型の混合状態にあると思います。自分以外のタイプの動向は、航空会社のサービスの将来を占う上で役に立ちそうです。