PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

AF293:HND-CDG ビジネス(いきさつと搭乗まで)

この便に搭乗するわけは単純です。10月に催されたAir Franceの新ビジネスクラスの展示会で、ドヤ顔して

「もう予約入れました。今から搭乗が楽しみです。」

と言ったことの帰結です。現場に花を添えようと、実際に予約を取って展示会に臨んだのですが、係の人は半信半疑。空振りは仕方ありませんが、予約をすれば搭乗日が来ます。マイルに戻すのも難しいし、腹を決めて出発です。

 

ドヤ顔のためには、パリは遠すぎました。行けば行ったで、AFのスーツケースを入手するとか、Clos Ste. Huneの2007を探すとか、FNACで立読みするとか、マダガスカル産胡椒入りマスタードを半年分仕入れるとか、日本では満たされない物欲に十分答えてくれるし、彷徨うにも絶好の場所なのですが、動機が消極的過ぎます。ということで、CDG-TXL便を別切で入れ、ベルリン旅行となりました。

 

確かにビジネスクラスですが、特典航空券。しかもプロモ・アワードです。100,000 milesで東京―パリビジネス往復なら悪くありますまい。このプロモは記事にしました。私はネタを実行する方で、机上の空論はあまり紹介する気になれません。

 

さて、以前の記事

フライング・ブルーのゴールド会員 - バス代わりの飛行機

では、「次の搭乗でGoldとSilverがどのぐらい違うか、見極めてやるわ」などと啖呵を切ったのですが、よく考えたら、ビジネス利用では違いはわかりません。しょせんFFP上級会員なんて、ビジネスやファーストしか使わない客層には関係ないことなんだと、気づかせてくれる瞬間です。

 

準備らしい準備は、チケット(とオペラグラスとか、カフスとか)を用意したぐらいで、羽田へ向けて出発。

 

羽田へのアプローチは、東京の結界をたどる京浜急行東海道(陸地の限界)とか、旧品川宿(江戸の限界)とか、鈴ヶ森刑場(現世の限界)とか、因縁深い土地をしっかりつないでいます。

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羽田空港国際線ターミナルもすっかりクリスマス気分。多少なりとも大きな都市の、多少なりとも人が集まるところは、多少なりともライトアップをすることが世界標準になっているようです。それはともかく、この飾りつけは少なくともCDGをしのぎます。

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チェックインカウンターが開くのは、出発の2時間45分前と予想して出かけます。が、 今回は3時間前から開くということでした。

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一番最初にチェックインして、JALサクララウンジへ向かいます。

 

久しぶりの羽田サクララウンジ。AFのビジネスクラスだとか、SkyTeam Elite Plus会員だと、ここが指定なので仕方ありません。これらの資格を両方用意しても、格上にはなりませんからね。

 このラウンジ、評判通り、人がたくさんいます。ファーストクラスラウンジは生命反応が無いような空間ですから、対照的です。

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ワインもグレードが下がります。グレードが下がったからと言って、悪いことではないのがワインの面白いところ。赤はプーリアから、SalentoのPrimitivo。

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南イタリアを代表する赤の品種の一つ(そして誰も知らないうちにアメリカで大成功していた品種)ですが、どうしても厚ぼったくなりがちです。このワインは酸のバランスが比較的良く、すっきりとしています。この品種の持つ特質の柔らかい口当たりが良い形で現れています。

 白はSoave。イタリアの農業政策のため、玉石混交の呼称になっていますが、このワインは冷やりした感覚が印象的です。グラス一杯で比較すると、かなり高得点になりそうなワインです。Tedeschiは多い苗字のようですが、Carla Bruni Tedeschiという大国のファーストレディになったイタリア系のモデルがいましたね。

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白眉は泡。桃泡だけでしたが、Luxembourgの泡です。11月の成田ファーストラウンジでは白で、12月の羽田サクラでは泡でと、今期はLuxembourgワイン強化月間のようです。こういうワインが次々紹介されるなんて、JGC会員は恵まれ過ぎ、どんどんサクラやファーストクラスラウンジを使わないと損です。回転が速いので、スパークリングワインの泡立ちが良いのはサクラの長所だと思います。

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 Air Franceも食糧をふんだんに積みこむ会社なので、量はセーブします。4階はダイニングスペースと言う名のセルフ食堂、5階が飲み物だけの空間なのですが、4階が混んできたので、食事を終えた客は5階に移動するよう案内があります。他にもJALの出発案内が入ります。ファーストクラスラウンジに比べ、活気があり、庶民的な一面を持ちます。とは言うものの、利用客のマナーは総じて良く、経済的には余裕がある方が多い印象です。

 さて5階は、そこそこ空いていて静かです。

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この時間帯はJALのハワイ便、JL80がありますが、家族連れはそれほど目立ちません。この種の客は、ANAラウンジの方が多い感じがします。

 

何の因果か、ここのところターミナルの末端のゲートが当たることが多いのですが、今日も141番ゲート。新設延長部分の端です。

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羽田国際線ターミナルは、夜遅いのにもかかわらず人が大勢いて賑わっています。頼もしいと言うのか、少しうれしくなります。