PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

AF293:HND-CDGエコノミー 旧機材・旧時刻

かなり前に搭乗した記録です。現在AF293は出発時刻が0:30で、運航に無理が無くなりましたが、その時はまだ羽田22:30発。フライト時間が無駄に長いのでした。それでも出発が21時台だった、成田時代より改善されていましたが。

 

この時は「JAL」便で東京ーパリを往復しました。JL45とJL46は想像通りの人気で、JL45は予約が取れず、コードシェア便のAF293/JL5057になってしまいました。JAL欧州便は久しぶりと意気込んでいたのに、世の中ままなりません。帰りはJL46で、SS7のエコノミーを経験できましたが...。

 

符合していると言うべきか、チェックインでは長い列が。

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パリから先にもAFの予約があります。スーツケースをCDGで回収・再受託するのは面倒なので、通しで扱ってもらうようお願いします。面倒臭がらず行ってくれます。

時々勘違いされますが、本国以外では拠点空港を除くと、地上係員の多くは航空会社の社員ではありません。現地請負会社の社員か提携航空会社社員です。当然のことながら顧客サービスへの意識が低く、運航契約内容を知らなかったり、対応が杓子定規だったり、気まぐれだったりと、仕事の質がかなり低いのはご存じの通りです。やりたくもない仕事をやらされている感じですね。成田・羽田は、例外中の例外であるように思われます。

 

チェックインホールの上階には江戸の町並みを模した商業施設兼ミニ・テーマパークがあります。橋(?)を渡って江戸の町に入ります。早めに空港に行って見学・利用する価値があります。

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テーマパークをここまで大胆に空港内に作ってしまうという試みは、世界的にも珍しいのではないでしょうか。

 

こういう表示は、わかりやすくとても良いと思います。

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ちなみにAFのB777のエコノミーは3-4-3の配列です。JALは3-3-3で、AAは2-5-2ですから、AFは横幅が狭いのです。ANAも国際線777-300ERを3-4-3にしたと思います。エコノミーのキャビンはシートの差が大きくなりつつあります。

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シートピッチも普通~狭いと言ったところ。

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旧式かつ窮屈です。しかし意外なことに疲れません。このシートはリクライニングすると座面も傾斜し、体重がうまく分散するのです。この小さな工夫が重要です。5時間は寝られました。

 

シートは思ったより悪くないとしても、個人用スクリーンはさすがに交換時でした。老朽化が目立つようになってきました。プレミアムエコノミーでは、スクリーンがすでに新しく、大きくなっていました。

 

なお、JL-AFの共同事業が以前より重要になったせいか、多くのAFのクルーが日本語をしゃべります。フランス人機長まで立派に日本語で挨拶していました。大したものです。JLで予約したつもりが、空港に行ったらAFだったとなっても、恐れる必要ありません。また英語以外の外国語ができるフランス人は、一般に人当りの良い人が多く、これも雰囲気を良くします。

 フランス流の経営に根本的な問題がありそうですが、地上でも機内でもAFの日本人被雇用者は溌剌さ、自発性に欠けます。良い仕事をしようという意思に乏しいというか...。とにかく、フランス人クルーとの能力差が目立ちます。料金は同じですから、機内で日本人に担当されるのは災難以外の何物でもありません。日本語ができるフランス人が増えると、日本便の日本人クルーは減るので歓迎できる現象です。このままでは、雇用されている日本人もサービスを受ける日本人も不幸なような気がします。日本人クルーもフランス語をしゃべり、フランス人のように働く方が、つまり日本便以外の方が、良い仕事をしているのではないかと思います。

 

いつも感心するのですが、Air Franceは機内食と飲料に相当なこだわりを見せます。まずChampagneのサービスがあります。

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Champagneの収穫量制限が緩和されて以来、質の低下がいつ出てくるのか心配していたのですが、大手の一般cuvéeはいよいよ薄くなってきたように感じます。しかし、このChampagneは問題ありません。大した値段ではないはずですが、しっかりしたグリップがあり、Champagneらしい酸が感じられました。本国だけあって、セレクションはお手の物です。

 

機内食チキン(洋風)です。l'entréeのスモークサーモンはAFの定番ですが、随分厚くなりました。数種の胡椒で味付けされ、レモンの切り身が添えられます。macédoineはいんげん、グリーンピース、ニンジン、ジャガイモからなります。サラダ菜かレタスが下に敷いてあります。ホットプレートのチキンはblancのようです。熱の通し方が上手。トマトソースもまともに作ってあります。たぶんバジルが入っています。ジャガイモ、ニンジン、ブロッコリーの熱の通し方はフランス風。良く言えばふわりとしたテキスチャーに仕上がっています。悪く言うと固有の歯ごたえが消えています。食材の大きさや配置は秀逸です。量も十分あります。バターは東京発と成田発の機内食重視の会社が好むAustraliaのLivの有塩バターです。パンは東京周辺で焼いたものでしょう。特徴はありません。Présidentのcamembertは、AFでは珍しく若すぎました。

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白ワインはChardonnay de Pays d'Ocで、AFエコノミーの定番です。このメニューのお供としてはもう少し良いワインが欲しくなります。配膳の効率のため、見栄えは良くないのですが、内容的には非常に高いレベルです。食品の品目数も十分、量も十分、調理法にも破たんはありません。ところどころにフランスらしさも感じられます。

ただしカトラリーはプラスティック。JL45とJL46はエコノミーでも金属ですから、大きな違いです。

 肉とgarnitureの公式は、鳥+米、牛+ジャガイモですが、今回のエコノミーでは、逆になっています。牛を選ぶと「和食」で白米が付け合せでした。今日、エコ飯で牛を選ぶと米が付いてきて「和食」と銘打つのが一つのパターンになっています。

 

ホットドリンクの後、免税品販売の開始が告げられます。後部ギャレーにて開店です。機内は暗くなりますが、mini barがオープンします。ソフトドリンクは日仏混成チームです。

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食べ物はスナック類だけでした。2年前までは、サンドイッチやアイスクリーム、カップめんなどがあったと思いますが、簡略化しています。一方、Champagneにアクセス可能になっています。

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他にアルコール類はないこと、わざと隅に置いてあることから、クルーに断わった方が良さそうです。しかし栓は空いており、目につくところに置いてあるので、明らかに搭乗客用です。深夜ということもあり、手に取っている人はいなかったようです。

 

いつの間にか寝てしまい、「まずい」と起きたら、Finlandの上にいました。2時間遅く出発する現在のAF293では、はるかに手前を飛んでいる時に目が覚めます。要は睡眠時間ではなく、起床時刻なのです。

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朝の準備をしていると、Copenhagen付近に達します。朝食の配給が始まります。クルーの表情にも疲れが見られます。

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オムレツの外側は完全に固まっており、中は半熟でした。これはあるプロセスに従って自動調理したものでしょうが、結構な工夫です。相変わらず食品品目数が多いようです。

 

ドイツに入ると片付けが入ります。着陸もそろそろ意識しないといけません。

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巨大過ぎて不便なTerminal 2Eに到着しますが、その中では便利なスポットを使います。たぶん朝一番の着陸のおかげでしょう。乗継ぎカウンターには人は無く、キヨスクBorne Libre-Service)が働いています。

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待たざる得ない人は、少しかわいそうです。

 

ついでに作ったような印象を与える通路を進み、預入荷物のターンテーブルのあるホールへ向かいます。

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パリ市内の地図+交通案内が置かれていることに気が付きました。

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RATPの情報を毎週チェックするような奇特な人を除き、役に立ちそうです。良くできています。

ほとんどすべての通りの名前が入ったPrintempsかGalleries Lafayetteの地図は、今まで通りホテルで。