PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

MH70:KUL-NRT ビジネス

サテライトに到着したので、メインターミナルへShuttle trainで移動します。この空港は迷いにくい気がします。

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母屋までは結構距離があります。

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さて本日は、B777-200(9M-MRG)と言う機材。AMS, DAC, HKG, MEDなどとKULの間で運用されている遅刻の常習犯です。往きのB777-200(9M-MRH、これはPVG-KUL間が多いようです。)という兄弟ともども要注意機材です。と言うか、13機あるMHのB777-200は、遅延が多過ぎやしませんか。

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出発時刻は10:50、到着時刻は18:30なのですが、何か心配になります。搭乗が10:00に始まります。

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扉が閉まったのが10:42、10:51に機体が動き出しますが、まだ不安は払拭されません。滑走路がやや混んでいて、11:00の離陸でした。まずは第一関門通過です。11:15にはシートベルトのサインが消えました。順調です。

 

冷静に考えれば、KULは母港ですから部品交換があっても、短時間で修理可能です。

 

さてキャビンは往路と同じものです。今度の席は1D、中央3つ並びの通路側でした。

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このライフラットシートですが、布団、クッション以外にマットレス、ベッドパッドが付属しています。マットレスは半身長。厚さが両端で異なり、勾配がついています。つまり下半身側に用い、足の方は厚く、腰のあたりが薄くなるように使うのだろうと思います。ビジネスクラスでベッドパットは珍しいと思いますが、シートベルトを通す穴が2つ空いています。布団と同じ厚さがあります。

 きめ細かい工夫で、シートの寝心地を改善しているのでした。こういう工夫には好感が持てます。さすがにベッドメイキングは自分で行います。働き者のクルーがそろっていて、キャビンが空いていればやってもらえるかもしれません。

 

食事が始まります。

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往路のNRT-KUL便では見た目に拘っていましたが、このKUL-NRT便では普通です。そばつゆや練りワサビは、日本から持込んだものなので例外として、その他では化学調味料はほとんど感じられません。

 

メインはテンダーロインステーキで、量がそこそこありました。肉の塊を焼いただけなので、写真はありません。デザートのTiramisuも「皿の上の芸術」を目指しているわけではないようです。

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ワインは往きも帰りも同じ、全部フランスです。

Philipponnat Brut

Pouilly-Fumé 2013 Domaine de Minet

Bourgogne Chardonnay 2012 Olivier Leflaive

Château d'Arche Haut-Médoc 2009

Crozes-Hermitage 2010 E. Guigal

 Champagneはラベルのとおりです。Pouilly-Fuméはグラスからこぼれんばかりの香りを持つ一方、しっかりした酸を持つ逸品でした。Olivier Leflaiveは彼のスタイルには違いありませんが、意外なほど厳格な感じがするワインでした。赤の2つは「想像がつき、期待を裏切らない」味わいです。

 このリスト、ビジネスクラスとしては文句ないレベルです。しかしフランス料理屋でもないのにフランスで固め、高コストを甘受する理由は何でしょう。料理から給仕のスタイルまで徹底的にフランス式にこだわるならわかりますが、そうでもありません。東南アジアが本拠地なら、オセアニアのワインも取込んだ方が良いのではないでしょうか。

 

完全に昼のフライトですが、キャビンは暗くなり、就寝モードになります。私もライフラットシートを試しましたが、とても快適に寝られました。マットレスが効果的です。

 

着陸1時間前の食事は「朝食」ではなく、フランスで言うところのapéro(apéritif)。

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時間帯を考えると適当な皿というか、フランス式です。ここでChampagneか白ワインが自然に出てきたら、気分は完全にフランスなのですが、カートに積んでいません。東京到着前にフランス気分になるのも変なので、これ以上の追求はやめました。

 飛行機はこの辺を飛んでいます。

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ちなみにトイレは、往きと違って「アメニティ消耗品」入れが空っぽでした。写真は就寝モードに入る前。最初から用意されていなかったということです。花は同じようなものが飾られています。ビニールは興ざめですが、この後のNRT-KUL便でも交換せずに使うのでしょう。

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復路は特にハプニングもなく、万事順調でした。MHは同じ機材、同じ距離でも出発地によってサービス内容が少し異なるようです。一方で、常にクルーは陽気で親切。気立てのよい人たちでした。サービスに「ゆるさ」があり、南国を感じます。JALはおろかCathayでも「少し息が詰まる」と感じる人たちには、ピッタリかもしれません。

 

往路の混乱が嘘のように、帰路は平穏でした。ブログネタとしてつまらないことはおいておいて、それ以外に不都合なことと言えば、私の隣の更に隣に座った初老のマレーシア人男性がやたら不機嫌そうにしていたぐらいです。こういう方は、洋の東西を問わずビジネスクラスでよく見かけるのですが、なぜでしょうか。