PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

AF1642:CDG-GVAエコノミー

典型的なAir France(AF)の欧州便です。LCCとの競争が激しい分野ですが、今のところLCCは乗継ぎより直行であり、特に大陸間の長距離便から乗継ぐ場合、事実上レガシーキャリアしか選択肢がありません。

 

欧州内の重要路線なので、Terminal 2Fの利用です。

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ゲートは最深部F51。なぜか縁があります。Terminal 2Fには2つのホールがあり、それぞれにセキュリティチェックがあります。双方は直接行き来できるので、待合ホールを間違えても問題ありません。

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GVAというIATAコードは、英語のGenevaから来ているのでしょう。このスイス第2の都市は、日本では現地式にGenèveと読みます。ドイツ語ではGenf。欧州の都市名のややこしいところです。欧州でもその人の母語以外の読み方では通じにくいのです。かく言う私も英語のGeneva(スイス)とGenova(イタリア)をよく混同しています。

 Czech航空とKenya航空との共同運航便です。少し時間があるので、ホールに無数に積まれているAFの機内誌とパリ空港運営会社(ADP)の雑誌を手に取ります。

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隣のシートに腰かけた初老の女性が時間を訊いてきます。声掛けで周囲の人間を知り、安全を確認するところに大陸を感じます。

 

ゲートがアナウンスなしで、突然変わってしまいました。AFはSMSで教えてくれます。(日本の携帯番号にも送ってくれます。)が、時々電光掲示板を確認することは大切です。新しいゲートはF49です。

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このBon voyage, Have a nice tripの板は後付けです。元は2列の電光掲示板で、出発予定を示していました。今はそれぞれのゲートの近くに大型液晶画面が設置され、ゲートの一日の予定が表示されます。わかりにくくなりました。ゲートの出発予定は、HKGのように遠くから目視で確認できる方が便利です。

 

F49では、搭乗時間予定時間が8:00→8:25→8:35→8:40→8:50と段階的に変更されました。あっという間に全員搭乗し、45分の遅れでゲートを離れることができました。5分取り戻せています。長々と列をつくろうが、なるべく早く搭乗ゲートに全員来た方が、航空会社にとってはうれしいのですね。定時性は実力を測るバロメーターですから。

 

機内入口で搭乗客を迎えるフランス人男性クルーに、流ちょうな日本語で挨拶されました。パスポートを手にしていたので、ばれたようです。最近AFでは日本語をしゃべるクルーが増えています。

 

何の変哲も無いA321。

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偶然にも隣席は、F51ゲートの待合席で時間を尋ねてきた女性でした。予期せぬ再会に、会話をせざる得ない状況になります。アルゼンチン在住で、スイスに住む娘を訪ねる途上とのことでした。コーカソイドだらけのアルゼンチンですが、この方はアジアから渡ったモンゴロイドの血が濃いはずです。

 考えてみれば、この人の祖先は100代以上にわたりアジアからベーリング海峡を渡り、南米の端まで徒歩で移動したはずです。一方でアジア内に居座り、同じだけ代を経た子孫と、ひとっ飛びで顔を合わせることができる現代。300世紀以上かけた移動が半日で打ち消されます。すごい時代を生きているものです。

 少し悔しいことは、共通の言語がフランス語だったことです。これはフランス人の自尊心をくすぐりそうです。何語であれ、100代もかけて何万キロも移動した一族といきなり会話できてしまうことは、現代の驚くべき側面です。バベルの塔の意味は、Pieter Bruegelの時代とは全く違います。

 

Orly空港が見えます。

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午後の便だったらスナック、朝の便なら朝食に見える便利な機内食

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Lac Lémanです。GVAは東から進入するようで、この後しばらく湖上を飛びます。

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電子機器のスイッチは切るように言われたので、写真は撮れませんでしたが、高度が低く、窓からの風景は美しいものでした。日本人には特別に人気が高いスイスですが、確かにその風景は心を惹きつけます。

 

GVAには遅れて到着。ターンテーブルのホールは、設計ミスなのではないかと思われるほど狭く、混みあっています。

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冴えない空港ですが、スイス連邦鉄道の駅を持ち、特急列車の始発となっているため、地上交通網への接続は上の部類です。