PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

生涯上級会員修行(その1)

このブログでも裏技的な搭乗パターンをいくつか紹介しました。しかしながら、いわゆる「修行」の方法は積極的に話題にしていません。実現性が大切で、生活が見え隠れするような方法論になり、遊び心が不足しそうだからです。しかし相当な余裕と準備に加え、夢か意志が必要になる「修行」もあります。短期間(たとえば一年以内)でFFP生涯上級会員を目指す修行です。

 

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生涯上級会員資格は、長年にわたる多頻度搭乗への感謝の意味合いが強いのですが、制度化している会社は限られます。JGCSFCも、かつてはそうした位置づけだったのでしょうが、今では顧客囲い込みの色彩が強いようです。JGCSFCも会員を続けるために、クレジットカードの年会費が必要で、それにより上級会員に対するサービスの対価を回収している点は否定できません。

 

合理的かどうかは別として、心情的にクレジットカードの年会費を払うのが、悔しい人も大勢いると思います。また日系2社のサービスが合わない人もいます。

 そこでオーソドックスな生涯上級会員です。典型的な資格達成基準は、期間を問わず1,000,000マイルの搭乗ですが、探してみると「かなり少ない搭乗マイルで」達成できるFFPがあります。1年以内に到達可能かどうか検証してみます。

 

(a) 大韓航空SkyPass

 

近頃、何かと騒がしい大韓航空ですが、500,000マイルでMorning Calm Premiumになれ、これはSkyTeam Elite Plusです。ライバル(?)アシアナ航空の生涯会員、Asiana Club Platinum(Star Alliance Goldレベル)に必要な1,000,000マイルの半分です。

 以下に3月のウェブの運賃をもとに試算してみました。すべてエコノミークラスの搭乗と、修行の名にふさわしい「荒行」です。

 

SkyPassでは生涯マイルで会員レベルが上がります。一般会員からひとつ上の会員レベルであるMorning CalmSkyTeam Eliteレベル)も、達成基準は生涯積算マイルです。ただし継続では2年当たりの搭乗が基準になります。

 

① NRT-ICNは758マイル。100%加算の運賃だと往復7万円ぐらいですが、330往復必要です。毎日日帰り往復をほぼ1年行い、かかる費用は2,300万円となりますが、これは実現できません。というのも、この運賃では日帰りの設定は無いからです。

 

② なぜかNRT-ICN-SINでは、SINに到着後、直ちに帰路に着くという経路でも販売されています。NRT発13:55、SIN着 0:10 (+1)、SIN発 1:30、NRT着20:00というスケジュールです。100%加算運賃でやはり7万円ぐらいで往復できます。この区間では往復7,300マイルになるので、69往復で50万マイルを突破します。1往復は、2日単位となるので、138日=4ヶ月半必要です。

 東京都心部に住んでいる人だと、成田までの往復の交通費が2,200円として、69往復で150,000円ほどかかります。航空券と合わせても500万円で実現可能です。

 

③ とんぼ返りの往復で100%加算というパターンは、NRT-ICN-AMSでも可能です。この場合、NRT発 9:10、AMS着 18:40、AMS発 20:15、NRT着20:00 (+1)というスケジュールで、10万円ぐらいです。積算マイルは12,200マイルになります。

 ユーラシア単純横断を82回、410万円でMorning Calm Premiumになります。たぶん東京に住んでいては続かないので、成田空港周辺に住宅を借りることになるでしょう。成田市三里塚の賃貸物件は月5万円ぐらいからあります。一日利用、一日機中泊という生活サイクルを3ヶ月弱続けて最終解脱。3ヶ月賃借すると、敷金礼金、賃貸料、光熱水道代は合計で30万円ほど。総計で440 万円ぐらいで達成できる計画です。

 ちなみにその期間、食費や交際費は必要ないでしょうから、50万円ぐらい節約できるのではないでしょうか。すると必要資金は390万円でしょうか。

 

いずれの場合も入国しません。意外と安く、短期間で終身会員になれます。

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よく知られているように、デルタ航空SkyMilesのアメックスゴールドカードには、Gold Medallion資格(SkyTeam Elite Plus)が付帯します。大韓航空にこだわりがなく、SkyTeamの上級資格が目当ての場合は、この商品と比較しなくてはならないでしょう。このクレジットカードの年会費は3万円程度ですので、今後130年は生きるつもりの人は、ユーラシア横断82回をこなす方が良いという計算になります。