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デルタ航空に見るスカイチーム内の提携(その1)

航空連合は顧客の囲い込みが第一の目的ではありません。最も重要な効果は、経費削減でしょう。FFPの提携は、間違いなくminor issueです。しかし利用者には決定的に重要であり、利用者は従事者よりもはるかに多いので、よく話題にされます。

 Delta航空(DL)のFFPの改革を見ていて、SkyTeam内の提携について何となく感じていたことが、さらに顕著になってきました。2回に分けてまとめます。

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(1) FFP会員の相互優遇措置の低下

Sky Priorityの徹底以後、振子が逆に動いている印象を受けます。共通化の抑制です。SkyMiles会員は、提携会社の利用では上級会員になるのが大変困難になっています。

デルタ航空スカイマイル:改革の完成(?) - バス代わりの飛行機

これではDLは「共存共栄する」というより、「顧客を紹介してやる」という態度に見えます。それだけの力がDLにあることもさることながら、株主指向の強さが露呈したできごとでした。少し前のRichard Andersonのstatementでは、会員92,000,000人。確かにこの数があれば、思いのままでしょう。

 

さらにSkyMilesのページを見ると提携航空会社が、4つに分類されています。そこではSkyTeam加盟会社を気使う様子が見られません。DLの唯我独尊ぶりを印象付けます。

デルタ航空提携航空会社のご利用でマイルを獲得 | デルタ航空

 

一方で、連合内の別の有力会社、Air France(AF)が何をやっているかと言うと、例えば東京ーパリ間のビジネスクラス直行の無料航空券を、SkyMiles会員にはほとんど開放していません。さらにファーストクラスの特典は、Flying Blue会員限定です。これは昔からそうだったようで、DLとは別の場所で壁を造っていたのでした。

 Flying Blueでは、年に1度ぐらい10万マイルで日本-パリ間のビジネスクラス往復の無料航空券を出します。これはPromo Awardです。普段は20万マイル必要と大変評判が悪いのですが、もしこのPromo Awardで用意される座席数が、提携各社から予約できる特典航空券の座席総数より多いとしたら、状況は違って見えるのではないでしょうか。SkyMilesでは少し前まで12万マイル、現在16万マイル必要な区間ですが、AFでの10万マイルで交換可能な座席数より、はるかに席が限られるなら意味のない数字ですし、少なくともPromo Awardの期間では仮定の話ではありません。

 

DLやAFに見られるこうした傾向がさらに強まるとしたら、FFP加入時にSkyTeamという連合を考える必要がなくなります。よく搭乗する会社のFFPでないと、ほとんど意味がなくなります。

 上級会員になるFFPと、マイルを貯めるFFPが異なり、特典航空券はさらに別の会社などという裏技的な方法が時々紹介されますが、まともに考えれば不健全です。そういう意味では、SkyTeam各社は健全な状態になりつつあります。一方で利便性は低下します。功罪の判断は難しいところです。

 

AFやKLが良く意識に上るなら、Flying Blueが結局得だと思うのですが…。マイル積算や上級会員資格に関しては、自社搭乗と提携会社搭乗との間に差がないことは良い点です。20ヶ月に一回、SkyTeam各社のマイル積算運賃の航空券を買って搭乗しないと、マイルが失効する点には気をつけなくてはなりませんが、搭乗頻度がそれ以下だとFFPを選り好みするより、マイルの有効期限を最優先するのが良いかもしれません。

 

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CIのDynasty Flyerでは、CI搭乗が圧倒的に有利かというとそうでもありません。SkyTeam各社の搭乗でも普通にマイルが貯まります。CIのファーストとビジネスに相当頻繁に乗る人以外は、上級会員資格に関しても自社便と他社便でほとんど差がありません。逆にCIの搭乗は、他のFFPでも価格の割には有利です。CIは気前の良い会社だったのでした。今後もこういう状況が続くことを祈ります。