PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

台北桃園空港中華航空ファーストクラスラウンジ

これは良く知られているのでしょうか。中華航空(CI)の母港、桃園空港(TPE)のファーストクラスラウンジは、ファーストクラスの搭乗客でなくても利用できます。

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ターミナル1のDynasty Loungeです。天然木で壁が構成されています。渋谷~青山あたりのレストランで見かけそうな内装です。

 CIはSkyTeamに加盟しています。SkyTeamでは共通の上級会員レベルが2段階ありますが、上のレベルのElite Plusでもファーストクラスラウンジの利用については、何も優待がありません。CIのDynasty Plusの会員特典にも、利用規定は無いようです。

 したがって中に入りたければ、原則としてファーストクラスに搭乗するしかないようです。

 

ところで桃園空港のターミナル1のCIラウンジは、提携他社の搭乗客も利用できます。マレーシア航空(MH)は自社ラウンジを持たず、ここが指定ラウンジです。

 ここからがからくりです。MHはoneworldに加盟していますが、oneworldの会員制度では、Emerald会員はoneworld便利用時にファーストクラスラウンジが利用できます。桃園空港では、居候でもOKだったのでした。この点について、地上係員(CIの社員)に「ファーストクラスラウンジが使えるからね。」と、わざわざ注意を受けました。

 他の航空連合のやり方を尊重する必要はないので、CIが気を利かせているのだと思います。

 

ただoneworldのサイトで確認すると、MHの利用客でもビジネスクラス(および、もし設定があればファーストクラス)の搭乗客のみ、このラウンジが利用できるようです。

 MH以外にTPEに就航しているoneworld加盟会社は、キャセイパシフィック(CX)とJALです。CXは自前のラウンジを持っており、ここはEmerald会員、Sapphire会員も利用できるようです。またJALはターミナル2で龍騰貴賓室を使うので、ここでも搭乗キャビンが問題になります。

 CIのファーストクラスラウンジをファーストに乗らずに使うためには、oneworld Emerald会員がMHのビジネスクラスで出発することが必要のようです。条件が限られるので、うれしくありません。それだけに、「当てはまる場合は是非ご利用を」というところです。

 

ターミナル1のラウンジは集まっており、ラウンジ横丁を形成しています。ところが、このターミナルは現在あちこちで改装中。ラウンジ横丁の入口は、金がかかっていないSkyPriorityのゲートに似ています。

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エスカレーターかと思ったら、階段です。実は他にエレベーターがあります。

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手前から、CX、GE(総合電機メーカーではなく、トランスアジア航空)、TG、カード会社系、CIのラウンジが並びます。

 

CIのラウンジでは、その一部をファーストクラス搭乗客のために隔絶するパターンとなっています。照明は暗く、ナイトクラブ風です。CIラウンジ全体に、開放的な大きな窓というのはなさそうです。他の会社のラウンジも穴倉タイプのようでした。

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少し前の渋谷~青山あたりの店を思い出させますが、清掃は徹底しています。席に着くと、メニューを持った給仕が注文を取りに来ます。麺だけで4種類ありました。朝の時間なので2種類の朝食セットもあります。やっぱり麺でしょうということで、野菜麺を選びます。

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具が多いのでした。きのこはしいたけ、橙色の球形をした果実風の具は、人参です。アロマが大変良い人参でした。食器はノリタケ。これはかなりマトモな料理です。

 本来大衆料理なのですが、機内食では難しい料理。こうした料理をラウンジで提供するのは、うれしいサービスです。それは中華系の航空会社が得意とするところに見えます。

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ソファー横の壁に設置されているのは、コンセントと収納式のテーブルでしょうか。

 

あまり時間が無かったので、よく見ていませんが、ビュッフェスタイルで取ってこられる食物もありました。飲み物を注文することも可能なはずです。他には雑誌コーナー、ビジネスコーナーがありました。食べ物のレベルが高いことはともかく、比較的シンプルなのは利用者数を考えると当然。

 

馬航(MH)で台北から出発する格安ビジネスクラスは、つとに知られています。そこには、CIのファーストクラスラウンジに寄るという小さな楽しみがありました。

 

CIはSkyTeam他社の会員を大切にするようですが、SkyTeamでなくても提携会社の旅客もそれなりに優遇するようです。機内サービスでは、仏頂面のCAがいますが、鷹揚な会社だという他ありません。中華風の客のもてなしを実践しているようにも見えます。こういう一面は、もっと積極的に評価されても良いと思います。