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MH195:BOM-KUL ビジネス(その1)

Mumbaiはインドらしからぬ都市です。どこがインドらしくないかと言うと、街中(例えば渋滞する道路の中央分離帯)に牛がいません。掃除された歩道があります。サリー以外の服装の女性がずいぶんいます。「私は誰?」はインドの日常ですが、「ここはどこ?」になります。

 インドに居ることを思い出させてくれたのは、あちこちにある現役のスラムと、スラムのそばで突然停車、車の修理を始めたタクシーの運転手でした。貴重な体験をくれたタクシーの運転手に感謝!なわけありません。

 

Mumbai空港(Chhatrapati-Shivaji空港)の国際線ターミナル(T2)は、脱インド化のepitomeと言ったところです。

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床が光っています。ゴミひとつ落ちていません。装飾にはこの地の趣味を感じます。

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建材は安物に見えますが、デザインには驚嘆します。

 

簡易食堂でビリヤニ(230 INR)を頼んでみました。店員の衛生感覚は、等身大のインド。

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店員は手づかみでパウンドケーキを電子レンジに入れていました。カウンターで待つ注文主のオヤジは、それを気にするはずもなく、蓋をする時に少し溢れたコーヒー(泡の部分)に文句をつけていました。店員も店員で少しだけコーヒーを用意して注ぎ足していました。こぼれた様子が汚らしく、日本だとそちらの方がよほど問題になりますが、ここでは誰も気にかけません。ちなみに私のビリヤニでも、電子レンジ加熱後、ビニールの蓋を取り除いた時に一粒の米をこぼしてしまいました。それは指でつまんで戻してくれたのでした。予定調和の世界。誠実な店員でした

 大腸菌なんて、あちこちにいるので気にしても仕方ないのですが、食中毒や細菌性の下痢になる可能性は確かに高そうです。

 

他にも、暇な窓口の中で手カレーしてる女性もいました。Mumbai国際空港と言えども、正しいインドがあちこちで見つかります。

 

確かにこのターミナル、どういう点から見ても国際レベルにあります。例外的なインドと言ってもよいと思います。

 そして最も良い場所でexclusiveな雰囲気を漂わせる航空会社は、ANA

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ターミナル建物前の道路は一方通行で、それに沿って入口が並びます。これは他の空港と同じですが、町からもっとも近い1番入口の前に鎮座するのはANA。しかもチェックインホールの他の空間からガラスの壁で隔てられています。この写真も、一般エリアからガラス越しに撮りました。保安検査場も専用入口があります。保安検査自体もANA専用です。カウンター前には待つためのシートだけでなく、鉢植えやら、パビリオンやら、彫刻やらいろいろなものが置いてあります。エコノミーでこの調子、と言うかビジネスとエコノミーで差をつけていません。混雑することはありえません。空いています。

 ガラスの外で目を丸くして驚いていたら、中から日本語で声がかかります。今日はANAではなく、マレーシア航空(MH)ですから、そそくさと退散しました。

 この隔離空間は植民地時代を彷彿とさせます。そういう雰囲気を漂わせることが出来ることも、この国らしいと思いました。カーストは無くならないのですから、こういう空間が出来やすいのでしょうね。背後にあるのは身分制ですので素直に歓迎できませんが、土地の個性としては抜群のものがあります。インド人に混ざって、ビリヤニ(+指に付着していた細菌)なぞ食っている場合ではありません。

 

Prestigiousな世界を覗いた後、MHのカウンターへ向かいます。

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奥に見える群れは40人ほどの列で、エコノミークラスのチェックインを待つ人たちです。ビジネスクラス客とoneworld上級会員は手前で並びますが、一人もいません。一応、特別扱いにはなっています。が、この空港ではMHのビジネスより、ANAのエコノミーの方が偉らぶれます。庄屋と家老ぐらいの差があります。

インドが不潔だとか犯罪が多いとか思う人は、考えていることは間違っていないので、邪な目的が無い限りANAを使うべきでしょう。これだけ差があれば当然です。そもそもNH830便を使えば、9時間で成田に着くのに、MHのTPE行きだと成田に戻るのに17時間はかかります。

 

屋内広告は世界レベル。

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レオパレス21を借りても藤原紀香が中で待っているわけではありません。The Residenceに搭乗してもNicole Kidmanは寝転がっていません。

 

独特の保安検査・出国・税関手続きを済ませると、商業エリアに出ます。ここも国際レベルできらびやか。床がピカピカ、ゴミは無し。

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Jaipurの宝石もこういうところで買うべきなのでしょう。とりあえずMHから指定されたGVKラウンジへ行きます。隔絶されたANAの顧客が使うGVKラウンジとは別のラウンジです。

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ファーストクラスとビジネスクラスに分かれます。このラウンジはoneworldと契約があるわけではないので、ビジネスクラスラウンジを使います。

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この空港、エコノミー利用のoneworld上級会員が利用できるラウンジは無いようです。Star Alliance Goldでも同様。商業施設も広々としているし、混んでいないので、ラウンジに入れなくてもインドの他の空港ほど苦痛にはならないでしょう。

 エレベーターで階下に降ります。内部はなかなか凝ったつくり。

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食べ物はふんだんにあります。ホットプレートがやはりお勧めでしょう。基本的に「カレー」になりますが、フォーク、ナイフ、スプーンを使います。手づかみでも怒られはしないと思いますが...。

 発泡酒はChandonの白とロゼがありました。カウンターでもらいます。給仕はきれいな英語を使います。

 スパもあります。

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空港のつくりが気になったので、そこそこに退散して、ゲートに向かいます。途中で見たゲート前待合スペース。電灯が凝っています。

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自分のゲートには、長い列ができています。優先搭乗の縄張りはつくってあっても、案内されていません。これもインドらしいでしょうか。この国では、カーストが高い者でも自分の権利を主張しないと何も動かないようです。

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誰かが動いたのをきっかけに優先搭乗の通路が機能し始めます。

 

搭乗橋から覗くと、隣はLufthansa。衛生意識過剰のドイツには、なんとも似つかわしくない目的地ですね。インドは。

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「はxxめに鶴」などと言ってはいけません。