バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

オルリー空港の勧め

パリ空港、Roissy-Charles de Gaulle(CDG)、Le Bourget(LBG)、Orly(ORY)のうち、日本人の利用は99%以上CDGに集中していると思います。日本発着便を含むほとんどの国際便がCDG発着です。これが大きな理由です。

 LBGはチャーター便などのための空港ですから、併設された航空博物館(Musée de l'Air et de l'Espace)に行ったことはあっても、空港を使った人は少ないでしょう。

 

ORYも使ったことがない人がほとんどだと思います。しかしORYは多くの点でCDGより有利です。

(a) パリ市内と空港間の移動に費用がかかりません。移動時間が少なくて済みます。

(b) 何をするにしても国内旅行者向け価格、国内旅行並みの手続きです。

(c) ターミナルが2つしかなく、西ターミナルが主にレガシーキャリア、南ターミナルが主にLCCとわかりやすい構造になっています。

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説明します。

(a) ORYのアクセスでは、14区にある広場、Denfert-RochereauからのOrlyBusが有名です。RATPが運航、ORYを利用する外国人にはもっとも使いやすいと思います。料金は7,50 EUR、20~30分で空港に着くので、第一の選択肢になると思います。地下鉄6号線の駅が目の前なので、1,80 EUR足せば、パリ全域から地下鉄でアクセスできます。

 

別法として、セーヌ左岸に沿って走るRER C線にはPont de Rungis-Aéroport d'Orlyという駅があり、この駅から空港まで専用シャトルバスが出てます。Parisまでの鉄道運賃が4,20 EUR、バスが2,50 EURで合計6,70 EUR。移動時間は45分ぐらいです。

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さらに安いのがTramway 7号線。南ターミナル直結の駅を持っており、パリ側の終点Villejuif-Aragonまで3,40 EUR、30分ぐらいです。そこは地下鉄の7号線の終点で、さらに1,80 EURを加えれば、パリ全域にアクセスできます。合計5,20 EURしかかかりません。Châteletまで待ち時間を含めて空港から70分ぐらいでした。これは完全に生活路線で、空港からの乗客もいましたが、Paris南部近郊のお住まいという感じでした。私が使った時は、Villejuif-Aragonにあるバスターミナルでバスに乗り換えたようです。

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以上の3方法が安いのですが、Parisを南北に縦断するRER B線のAntony駅からORLYVALで空港に連絡しています。ORLYVALはターミナル間の移動時には無料ですが、Antonyに行くと9,30 EURかかります。パリまでだと合計価格は12,05 EURとなります。約45分でChâtelet-Les Halles駅に着きます。なおRER B線は北側ではCDGに直結しています。CDG-パリ間は、アメリカでは危険なため利用を控えるよう警告が出ている路線です。

 

詳しくは、By public transportにまとまっていますが、これらのアクセスはCDGよりも早くて安価です。CDGからパリ市内への移動は60分から80分、料金は

RoissyBus(Opéra Garnierまで)11,00 EUR

Les Cars AF(Pte Maillot, Etoile, gare de Lyon, gare Montparnasse)17,00~17,50 EUR

と言ったところです。

 

(b) これは当たり前なのですが、世界中どこでも海外からの旅行客が多いところは、上質なものばかり集めたり、サービスに融通を利かせ、値段が高くなります。ORYを使うのはほとんどパリ周辺の住民ですから、値段が極端に高くては空港の外で買うことになります。その分、店は地味です。

 また施設が国際線、Schengen域内線、国内線に大きく分かれているわけではないので、国際線だからといって、引きずりまわされることはありません。手続きは簡単になります。

 

(c) Terminal Ouestはホール1からホール4に分かれています。改装前のNRTやFRAの第1ターミナルに似た構造ですが、ずっと小規模です。ここを利用する航空会社は、

AF(+HOP!, CityJet)、BA(+OpenSkies, IB)、AZ、TPの他、Twin Jet, Air Malta, Air Nostrum, Flybe, Veuling

などです。

 Terminal Sudには、ホールAとホールBがあり、

AB, HOP!, Aigle Azur, Air Algérie, Air Caraïbes, Air Méditérranée, Corsair,  Cubana de Aviacion, easyJet, Hex Air, Iran Air, Jetairfly, Norwegien, Pegasus Airlines, Royal Air Maroc, SATA International, Transaero Airlines, Transavia, Tunisair

などが利用しています。

 

2つのターミナルは、今ORLYVALでつながっています。近い将来、この2つのターミナルの間に建造物が出来て、徒歩で行き来できる予定です。

 

2つのターミナル、片やホール1から4、片やホールAとB。HOP!は例外ですが、航空会社別に利用ターミナルが分かれています。実に単純な構造で、迷うことがありません。CDGのわけのわからなさと比べれば天と地の差があります。

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さて日本在住の旅行者がこの空港を有効利用できるパターンを考えてみると、下記のようなところでしょうか。

 

・パリ旅行の起点として。日本からBAを利用してLHR経由でORYに入れます。LHRはTerminal 5で接続するので乗換えは簡単です。直行便が無いヨーロッパの大都市に行くのと同じ手間ですね。LHR-ORY便は十分本数があります。

フランス国内線が充実しています。HOP!の拠点になっています。パリ+地方都市の観光という旅行パターンですね。いちいちCDGに戻るより、かなり楽だと思います。

パリを拠点にLCCで欧州各地を回る旅行ではOrlyは大活躍します。EasyJet, Veuling, TransaviaというヨーロッパのLCC大手がORYを拠点にしており、それぞれ18, 16, 42の都市との間に路線を持ちます。

北アフリカ方面のnational flag carriersが4社そろっています。Air Algérie, Royal Air Maroc, Tunisair, Air Maltaですが、これは使えます。北アフリカ旅行を計画したもの、アフリカだけでは何となく落ち着かないので、前後にパリに滞在するというようなパターンです。

 

他にもAir Caraïbes, Cubana de Aviacionの就航により、カリブ海が充実しているほか、例のOpenSkyiesによってNew York(EWR/JFK)までの低価格の直行便が出ています。また成田への運航は取りやめたIran AirでTeheranへ行くこともできます。日本在住だと、この辺の便を使う必然性は乏しいでしょうが、ORYの特徴としてメモしておきます。