PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

Avios Travel Rewards Programme(その1)

ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)のマイレージプログラム(FFP)、Executive Clubでは、搭乗により加算されるものはマイルではなく、Aviosと呼びます。もともと1 milesが1 Aviosですので、マイルでも同じことなのですが、数字の意味するところが大きく異なります。

 言うまでもなくFFPは、頻繁に搭乗する顧客に報いるために産まれました。アメリカン航空が最初に始めたとされます。マイルで表される数字は会員の搭乗実績です。「搭乗が通算100,000マイルに達したら、これだけのご褒美をあげるよ」という成績に比例した報酬。ひとつのFFPで完結、つまり利用も褒美も当該航空会社のサービスにとどまる限り、数字は会員の属性だったのです。他の顧客プログラムと互換性ができたり、マイル購入が可能になってくると、マイルは通貨、数字は金額の機能を持つことになります。

 Executive Clubでは最初から、数字に仮想通貨に近い性質を持たせていたことになります。搭乗の褒美はBAのサービスではなく、Aviosです。

 

今年のExecutive Club改革には、

”As part of an IAG group reorganisation involving British Airways Plc and Avios Group (AGL) Limited, British Airways has agreed that Avios Group (AGL) Limited will now be responsible for issuing Avios points to Executive Club Members. ”

とAviosの独立性を高めるような記述があるのですが、事業拡大の臭いがぷんぷんするので、気になっていました。ふと調べて見たところ、こんなページが見つかりました。

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URLは、https://www.avios.com/country-selectionです。

 

ここで選べる国は、わずかしかありません。

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Otherを選ぶと、3つの航空会社とそのFFPが表示されます。それぞれのサイトにリンクがなされています。

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Meridianaは、サルディニアのOlbiaを本拠地とする航空会社(IATA code: IG)。21機を保有し、51空港の就航しています。就航地は地中海沿岸を中心とするヨーロッパ、北アフリカの都市がほとんどですが、ブラジルのFortaleza, MauritiusのPort Louisなどの遠距離便もあるので、小さな会社とも言えません。

 

これだけならAviosを単位としているFFPの紹介サイトです。イタリアのサイトも同じですが、スペインのサイトではMeridiana Clubの表示はありません。

 

ところがイギリスのサイトを選ぶと、まったく異なります。

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New to Avios?を選ぶと、

私は、1ヶ月にスーパーで  ポンド買い物します。

私は、1ヶ月にクレジットカードを   ポンド使います。

私は、1ヶ月にガソリンを   リットル買います。

私は、1年に往復フライトを   回利用します。

私は、1年にレンタカーを   回利用します。

という5つの項目で数字を選び、自分の生活でAviosが年間にどれだけ貯まるかシミュレートするページが用意されています。入会を促す宣伝です。

 

何に入会するかと言うと、当然Avios, Executive Club, Iberia Plusです。

 

貯めたAviosが何を意味するかは、この段階ではわかりません。あほな客寄せに見えます。このページのIberia航空のリンクは普通のトップページですが、BAのリンクはExecutive Clubの入会ページです。本来はこのページでAviosの使い道を示すべきなのでしょうが、プログラムによって差がはっきりしてしまうため、止めたのかもしれません。

 

問題は、avios.comという組織。このページに飛んでみると、なんだか怪しげな雰囲気を漂わせる旅行代理店のようです。

 

つづく。