バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

バニラ・アライアンス結成

新しい航空連合の結成です。

エア・オストラル(Air Austral, UU)

エア・マダガスカルAir Madagascar, MD)

エア・モーリシャス(Air Mauritius, MK)

エア・セイシェルAir Seychelles, HM)

の4社にコモロ(Les Comores)政府を加えて6月18日、Antananarivoで調印予定のl'Alliance Vanille。これらはすべて南インド洋の島国の航空会社。地域交通の効率化、コスト低減などが目的に連合が結成されます。接続の改善、共同運航を進めて行く模様です。残念ながら日本のバニラエアとは何にも関係ありません。

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これらの航空会社のカバーする海域は地中海の2.5倍ほどにもなるため、航空輸送が重要ですが、運賃はカリブ海の航空会社のざっと3倍にもなります。効率化は国の発展のためにも重要なのです。そこで政府も巻き込んで発足したわけです。

 週当たりの着陸数は、La Réunion 93便、Maurice 71便、Madagascar 47便、Comores 10便、Seychelles 4便ですので、世界の三大航空連合とは比べ物になりません。性格がまったく異なります。

 

Air Australを除いてnational flag carrier。長距離国際便も数多く運航しています。例えば、

 

UUはBKK, CDG

MDはCAN, BKK, CDG, MRS

MKはPER, PEK, HKG, BKK, KUL, SIN, CDG, LHR

HMはHKG, CDG

 

などの就航地を持ちます。東南アジアで見ることができる航空会社ばかりなのでした。

南インド洋は日本では観光のイメージが強いのですが、この連合がうまく機能すると、航空券の値段が下がり便数も増えるはずですから、今後も目が離せません。William 王子の新婚旅行がles Seychellesだったことを覚えている人も多いと思います。

 

航空連合の名前がフランス語であること、全航空会社がパリ便を持つことから予想がつくように、これらの国々はかつてフランスの植民地でした。Air Australはla Réunionがベース、フランスの海外県の所属となります。フランス語話者の割合は、la Réunion 95%、Maurice 73%、Madagascar 20%、les Comores 47%、les Seychelles 60%という具合です。

 旧植民地とは言え、Air Franceやフランス政府はまったく表に出てきません。そもそもフランスの旧植民地で、三大航空連合に加盟できる航空会社を持つ国はベトナムぐらい。他にもMarocやAlgerie, Tunisieなど、北アフリカの国は、ある程度の航空会社を持ちます。しかしライバルだったイギリスの旧植民地では今日、Cathay Pacific, Qantas Airways, Air New Zealand, Malaysia Airlines, Singapore Airlines, Qatar Airways, Emirates, Etihad Airwaysなどと、そうそうたる会社が育っています。

 フランスの旧植民地は、何ともお寒い状況です。この点ではフランスは植民地に大したものを残せませんでした。

 

この状況は、今日Air Franceが抱える困難と関係します。oneworldの創始メンバーは、AAを除くと全てCommonwealth、すなわちイギリスとイギリスの旧領土の航空会社でした。一方AFには、あうんの息で歩調をそろえる会社がないのです。

 

さらにAir SeychellesはEtihadが40%もの資本を握っています。Etihad Regional(旧Darwin Airline, 33,3%)やAir Serbia(旧Jat Airways, 49%)と同様の戦略だと思いますが、AFにしたらAlitaliaを取られたこともあり、Etihadにシマを荒らされている気がすると思います。

 

現在のところAFは体質改善がうまくいっておらず、余力もないようですが、AircalinやAir Tahiti Nuiなどの南太平洋の航空会社は、SkyTeamに加盟できるよう育てて欲しいと思います。