(1) Bordeaux Mérignac空港のAFラウンジ
改装が終わり、6月12日より新しいラウンジとなりました。Hall Bの搭乗ゲート近くにあることは変わりませんが、面積が126 m2 から180 m2に広がり、全部で60席となりました。作業スペースには大きなテーブルがあるだけで、こじんまりした空間。
午後遅くにはBordeauxワインが「味見できる」というのは、この種のラウンジとしては「売り」になるでしょう。le Conseil Interprofessionnel du Vin de Bordeauxの協力の下、複数のAOCワインが試せるのは、それなりに意味があります。
ゲート共通の待合ホールは何も無いので、使えると何かと便利だと思います。
利用できるのは
・Bordeaux発のHOP!, AFのSkyTeam Elite Plus会員
・Bordeaux発で接続するCDG発AF便のBusinessおよびLa Premièreの利用者
とのことです。BOD発のHOP!, AFのビジネスクラス利用客もOKだと思います。
(2) Etihad Airways(EY)とのコードシェアの強化
このニュースは意外でした。
6月8日のle figaro.frによれば、Air France-KLMとEYは欧州内で共同便運航を進める合意に達したということです。これによりEYは欧州でハブアンドスポークを強化できます。Abu Dhabiからの客はさらに便利に、さらに多くの都市へ旅行できるようになります。
昨年、EYのAlitalia(AZ)への出費を阻止すべく、AF-KLはLHと組んで効果の見込めない工作を行っていました。結局、EYはAZへ49%の資本参加という形になりました。驚いたのは、事が落ち着くとすぐにかつての「侵略者」と「妨害者」との間に共同運航の話が出たことです。航空業界はドライです。
一方でAZはAF-KLとの提携を解消しましたが、ずいぶん経営に口を出されたらしく、怨み節を一言二言述べています。まったく個人的な意見ですが、ナショナルフラッグキャリアーでは文化の多様性も魅力なのですから、AFとAZは袂を分かち、利用者には良い結果になったと思います。もちろんSkyTeam内では共に主要メンバーですから、協力関係は変わりません。
AF-KLとEYの共同運航の詳細は、今年末に発表されるとのことです。
EYは、アジアでもPhilippine Airlines, Garuda Indonesia, Malaysia Airlinesとコードシェアを充実させる意図がある旨、発表しています。やり方はいつも通り資本参加と共同運航をセットにし、低費用で路線網を充実させるのでしょう。独自の世界戦略を着々と進めているのは、たくましいというか、目を見張ります。
利用者の立場からすると物足りません。この世界戦略が産む独自のサービスを期待するのです。単なるコードシェアを超えた次の一手があると、既存の航空連合を陳腐化できるでしょう。中東3会社の中でも、特にEYは目が離せません。