PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

マイレージプログラムを選ぶときの非合理な動機

マイレージプログラム(FFP)を選ぶ時は、

 

・有利さ

(多くのマイルが容易に貯まる、少ないマイルで容易に無料航空券に変えられる、上級会員になりやすい、提携先のサービスが有利である、etc.)

・航空会社の利用のしやすさ

(近所の空港に就航している、よく使う、三大航空連合に加盟している、etc.)

 

を考慮して決めるでしょう。これは「当たり前」な見方ですが、実際は

 

・情緒的なもの、成り行き

 

で決めているケースが多いことに気がつきました。JALにばかり乗る人、ANAにばかり乗る人がかなりいることを考えれば、どうも最後の要素が一番重要なようです。特に事情が無ければ決まった会社を利用する人を合わせると、自分で航空券を買う人の大半になると思います。

 少し乱暴に言うと、JALANAのサービスは実質的に同等です。どちらかに決めるほどの合理的な理由はないように思われます。もちろん例外として、地元の空港にJALまたはANAしか就航していないとか、出張ではその航空会社が指定されるので私用でも利用するとかいう場合もあります。

 

それでは、どうしてJALあるいはANAなのかと考えると、

(1) センスが自分に合う

(2) 他方はいけ好かない

(3) 初めて搭乗した航空会社でそのままそっちばかり使っている

(4) 周囲が薦めるので何となく乗っているうちにそちらしか利用しなくなった

などというサービスの質には関係ない要因ばかり思いつきます。このうち(3)と(4)は、あまりそう見えないのですが、決定的に重要だと思います。

 

かく言う私もそうです。国内線はほとんどJALに搭乗します。国際線もJALは時々利用しますが、ANAは稀です。理由を突き詰めると、結局

・JMBの方が先に声をかけてくれた

に行き着きます。ANAの政治的な体質が嫌いだとか、過去にANAでいやな思いをしたとかではありません。確かにANAのセンスには違和感を感じますが、JALのセンスがぴったり来るわけでもありません。

 

実際こういうケースがほとんどなのではないかと思います。現JGCの会員には、親や親戚がJGCという人はかなりいるはずです。また初めての飛行機旅行で利用した会社だとか、新入社員が最初の出張・研修で移動に利用した会社などと思い当たる節があるのではないでしょうか。

 

JALは当然気がついていて、キャンペーンにその対策を見ることができますし、自分自身の体験からも説明できます。ANAもそうでしょうが、利用が少ないのでわかりません。

 

色々ネットに出回っている細かい情報は、FFPを選ぶ際の決定因子にはならないようです。

 

Air Franceは便利なので良く使いますが、私がFlyinb Blueの会員としてサービスを享受している最も大きな理由は、

・JMBとほぼ同時に声をかけてくれた

でしょう。利用の度に新聞、雑誌が読めるというメリットも馬鹿に出来ませんが…。

 一方、Executive Clubの会員になったのはずっと最近です。Qatar Airwaysの加入がきっかけだったことはすでに書きましたが、私にとってBritish Airways

・初の航空券現地発券

・初の国際便片道発券

・初の国際便ビジネスクラス

なのでした。頻度は多くないものの昔から長距離、短距離便を利用しており、FFPに加入するという考えが無かっただけでした。この親和性がFFPの決定に最後の一押しとなりました。

 個人的には、言葉の問題やその国に知り合いがいるかなどという文化的、社会的な因子も働いています。こうした面の理解が不十分だと、FFPは使いにくくなるのは事実です。ただ、ここまでは考えない方が大部分ですし、私はこのことで損をしているかもしれません。

 

いずれにしても、プログラムとして有利かどうかということは二次的で、馴染み深いかどうか、親しみを感じるかどうかが決定打になっています。

 

なぜFFPを選ぶ理由など突然言い出したかというと、先週金曜日にFlying Blue(FB)が本格的なアンケートを依頼してきて、FFPの比較をやらされたからです。

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10分+α程度で終わるよと言っていますが、これは無理。内容は広範な尺度によりFBの評価をさせるものです。FBの会員レベルは設定されていました。他の加入FFPと会員レベルを尋ね、FB会員レベルと他FFP会員レベルによってアンケート内容がカスタマライズされています。

 どうしようかなと思いましたが、真面目なアンケートだったので正直にExecutive Clubの会員レベルも答えたら、質問が一山追加されました。目的を考えれば、ライバルの上級会員も兼ねる顧客が何を考えているかという情報は、空港でランダムに選んだ100人分のアンケート結果より価値があるでしょう。日頃お世話になっているので、面倒を物とせず協力しました。

 

何となく気になるのがFFPの改悪です。SkyTeamの中でFBは、一、二を争う有利なプログラムになってしまったようで、改悪が予想されます。

 このアンケート、凶兆で無ければよいのですが…。