バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

2015年私的ベスト

今年の総括です。2015年は89便に搭乗しました。

CI: 18, AF: 14, MH: 14, CX: 12, JL: 10, BA: 6, A3: 4, SK: 2, QF: 2, LH: 2, TG: 2, QR: 1, OU: 1, GK: 1

です。共同運航便は実際に運航した航空会社を示しました。国内線がJL6便、GK1便に対して、国際線82便は多い方だと思いますが、そのうち4分の1以上が欧州内移動です。それにしても一番乗ったのが中華航空とは!来年はこんなに乗りません。

 A3とOUは新鮮でした。特に後者の機内食サンドイッチは、記憶に残っています。その他は羽田、成田でお馴染みの会社ばかりなので、もう少しアグレッシブに搭乗しても良い気がします。

 

さて私的ベスト、今年も行きます。

 

最初の3つは私の持っていたイメージからのギャップが大きいという点で紹介しています。4番目からはそういう制限のない私のベスト。

 

(1) 予想に反して印象がよかったフライト

SAS。体験は成田ーKøbenhavn間ですから、長距離便の話です。予想に反しての部分が重要。

 ゲルマンなのは確かです。しかしかなり「擦れていて」、他の文化圏からも付き合いやすいのがデンマーク。持ち前のユーモアのセンスは光っているし、笑顔は絶やさないし、欧州系としてはとても良い印象。エコノミークラスでは、飲み物と食べ物の給仕方法に特徴がありますが、搭乗記などで予習をしておけばまごつかないと思います。むしろ合理的に思えるかもしれません。

 11月に新機材を導入したらしく、ハードも充実。今後も目が離せません。

 

(2) 予想に反して機内食が良かったフライト

エールフランスの欧州便ビジネスクラス。ここでも予想に反してが重要ですが、カテゴリーの中で比較するとトップだと思います。今年は2回搭乗しました。確かに軽食です。しかしいちいち質が高すぎ。AFラウンジの食事を明らかに凌ぎます。フランス国内では、この種のケータリングはレベルが高く、AFは基盤が磐石。他社は勝負にならないような気がします。現代の給食では、量で頑張るという道は閉ざされているので、AFの優位はしばらく揺らがないでしょう。

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(3) イメージからは想像できないけれど、IFEのセレクションが良かったフライト

マレーシア航空のB737。イメージとのギャップが大きい点が重要。保有機数が多く、機材により差があるのですが、映画のセレクションは大変優れているように思えました。マレーシアは公用語に英語を選択した結果、経済成長を遂げたのは間違いありませんが、IFEが英語に偏っていません。それが良い形で出ています。現在英語は準公用語となっているので、逆に他の言語を意識的に扱っているのかもしれません。良いヘッドフォンを持ち込む気が起きます。

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(4) 貴重な体験

JAL NRT-HAN便。これは文句なしに今年一番の出来事。搭乗中に客室乗務員研修を体験しました。最近JALでも増えている外国人客室乗務員。古いJALのやり方に慣れているベテランにとっては、足りないところが目に付くようです。私が機内販売を利用した時のことです。商品の受け渡しがなっていないと、若手にダメ出しするベテラン。すぐさま指導、実地練習させていました。もちろん私が相手(役)です。乗客でサービスの練習という、他の航空会社でもありえないことが、一番ありそうにないJALで起きました。JALは脱皮したようです。保安にも全く影響がないし、こういうのはよろしいのではないでしょうか。

 旅行ですから、印象に残る体験が大切。それが提供できるかどうかは、従業員の才覚や普段の努力に加え、会社の度量も必要です。JALには今後も期待が持てます。

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(5) 新たに体験した電子雑誌

KLMのiFLY。ビジュアルで見やすい点、過去の記事が検索がしやすい点が気に入りました。

 

(6) 特別サービス

エールフランス MUC-CDG便。搭乗記は書いていません。見覚えがある客室乗務員(hôtesse de l'air)が、私のことも覚えていたようで、エコノミー客であったのにもかかわらず、ビジネスクラスから、新聞やクッションを持ってきてくれたり、サンドイッチを2個くれたり、飲み物の巡回に2度来たりした上、盛んに話しかけてきました。隣席のサウジアラビア人が不思議そうにしているので、英語で説明しなくてはならないほどでした。

 こういう仕事ぶりはフランス人。興味を持つと、サービス過剰になります。退屈さがない仕事、楽しい仕事では、質と量が俄然向上するという彼らの性格は、新機材の導入時などでよく発揮されます。エールフランスで良いサービスを受けたいなら、新しいキャビン、新しい機材、新しい就航地、新しい機内サービスを狙うのがコツです。

 ちなみに極東のFlying Blue上級会員は珍しいようで、CDGでは関心を持たれると共に、かなり大切にされます。AFの会員を続ける理由でもあります。

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(7) 顧客管理

キャセイパシフィック航空。今年立ち上げたInsightsは、顧客の声を拾う目的で企画された招待制の組織です。もちろん本来の目的のためにも十分機能していると思います。しかしこのアンケートは興味深いため、それ自体がキャセイのファンをつなぎ止めています。Insightsの「会員」はマルコポーロクラブ会員かどうかを問いません。キャセイFFPとは別に、新種の顧客囲込みシステムを立ち上げたのでした。上手です。

ワンワールド他社FFP会員、マイルはそこに積算しなくてはならない、そんな旅行者にいかにキャセイを使わせるかを考えると、こういう解答が出て来るのかなとも思いました。自社会員でも他社会員でも、搭乗してもらうことが第一ですから。

 マルコポーロクラブ改悪がアナウンスされましたが、非会員の私には直接関係ないことですし、来年もお世話になると思います。

 

(8) 変化が大きかった会社

中華航空。新制服という話題性の高い変化もありました。しかしサービスの基本方針が大きく変わり、その一環として新制服の導入だったように思われます。あちこち垢抜けました。機内誌も変わり、就航各地のイベント、ニュース等が見やすくなっています。機内サービスも笑顔が増え、滑らかになりました。到着前の乗継便の案内を始めたとか、日本語のウェブページが世界共通版になったとかも良い傾向です。

 日本から台湾に行く場合、航空会社、出発空港に多くの選択肢がありますが、中華航空は15空港から出発。TPEも日本のハブの一つになる可能性を秘めています。TPEから先の便、特に東南アジアへの接続がさらに便利になると、日本から利用が格段に増えると思います。

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内装が凝っているB777-300ERが大阪に就航するようですし、来年も注目されます。

 

(9) 新しく出会ったラウンジ

ドーハ国際空港 Al Safwa First Class Loungeを挙げなければならないでしょう。建築物としてのデザイン、インテリアのデザイン、家具のデザイン、圧巻です。国家事業で整備した美術館のような趣です。最近記事にしたばかりで、新たに加えることはありません。

pechedenfer.hatenablog.com

空港ラウンジは、新しい建築、施工のカテゴリーとして存在感を増していると思いました。

 

(10) 高いレベルのビジネスクラス機内食

タイ航空。世界一の日常食という声が高いタイの食文化。どうもこのレベルの技術が機内食の品質に影響するようです。素材の大きさや熱の通し方は、どうしてここまで見切れるのかと思いますし、食材の点数やバランスも他社と一線を画している気がします。タイは食材が豊富で安価、食品産業が盛ん、人件費が安いとインフラが磐石です。この航空会社は、機内食に関してはアジア最強なのではないかという気がしています。

 皿のプレゼンテーションは今ひとつです。タイ料理で弱いところをあえて挙げると、見た目に無頓着な傾向があることですが、TGでもそこは弱点です。ただしこの点が完璧になるよう手を入れると、今度はタイ料理らしくなくなりそうなので、このままで良いと思います。

 

(11) 罪深い機内食

まだ搭乗記をアップしていませんが、Qatar Airways。朝からComtes de Champagneは、まあ良しとしましょう。朝シャンなんて今時、どうということはありません。しかしQR39便では、朝食にChâteau d'Yquem。19世紀の王侯貴族のようなことをしてしまいました。何という退廃。何たる罪深さ。

 朝イケムは、Château Margauxでうなぎを煮込むのと同じくらい、他人に話しにくい体験です。そんな体験を可能するQatar Airways。世界5ッ星航空会社は、伊達ではありません。

 

CDGで夕刻発になる折返し便とワインリストを同じにした経費削減が真相でしょうが、はからずしも退屈男たちを喜ばせる仕掛けを一つ作ってしまいました。

 朝からアルコールという点を除くと、朝食にSauternesは悪くありません。あのごちゃごちゃした味のオンパレードをうまく支えます。残留ブドウ糖が多いので、朝食には容易に吸収される糖分が重要と考える栄養学者からも支持されるでしょう。もちろんワインは価格が価格ですから、金持ち向け。CCI de Bordeauxは密かに(=金持ち相手に)キャンペーンを張ったら良いと思います。朝イケムは朝シャンよりずっといい感じでした。