PECHEDENFERのブログ

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ビジネスクラスで安く旅を行うための戦略2016

長らく規制に縛られてきた航空券の価格も、流動的になる一方です。なるべく安い料金で旅行したいのは、誰でも同じ。もちろん安く済むには、それなりの理由があります。その理由を理解した上で、個人的に問題が小さい場合に購入するのが賢い消費者。これは他の商品と同じです。

 問題は、価格をめぐる状況がわずかな期間に大きく変化することでしょう。昨年の流行が、今年は全く鳴かず飛ばずでもおかしくありません。

 

(1) 航空会社からマイルを買って無料航空券に交換

金額的にはもうダメでしょう。なかなかペイしません。BAから昨日メールが届いていましたが、今aviosを購入すると、最大40%ボーナスがもらえるようです。3日間のセールです。

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通常期の料金で100,000 avios購入すると、140,000 aviosになるようですが、このボーナスがついても、1 aviosあたり2.0円ぐらいにしかなりません。oneworldの特典無料航空券に必要なaviosは、

東京-香港 40,000

東京-バンコク 75,000

東京-ヘルシンキ、ロス、シドニー 150,000

東京-パリ 180,000

すべてビジネスクラス利用の往復です。諸経費は別です。香港8万円はともかく、バンコク15万円、シドニー30万円、パリ36万円なら、航空券を買っても同じようなものです。それならまともに航空会社から買った方が制限が少ないでしょう。航空券の場合、制限は価格に反映されることを忘れてはなりません。マイルを買っての無料航空券は、得するわけではありません。さらに購入量に制限があり、欲しい量を自由に購入できるわけではありません。

 

アメリカン航空のAAdvantageでは、特典無料航空券に必要なマイルが少ないところがあります。例えば

東京-バンコクシンガポール、デンパサール 60,000

AAdvantageでもマイル販売のキャンペーンを使うと、1マイル2円程度で購入することが可能です。12万円+諸経費でビジネスクラス往復ということですが、先日のMHのセールでも、東京からバンコク往復12.5万円(諸経費込)でした。

 日本からオセアニアの80,000 マイルなど、少し興味を惹く設定もありますが、諸制限を考えると、将来のためにマイルを買って貯めるのは危険でしょう。購入制限が、購入即利用を難しくしています。

 ビジネスクラスから離れ、ファーストクラスの予約に使うなら、金額的にも有利な場合が増えます。しかし大量のマイルが必要なだけに、購入制限がさらに厳しい条件になります。

 

一方で、この「購入ルート」には決定的な長所もあります。いくつかのプログラムでは前日、当日でも発券ができます。必要マイルは変化ありません。これは航空券の購入ではありえない話で、緊急に移動する必要が生じた場合には、非常に強力な武器になります。普段からある程度のマイルをFFPのアカウントに置いておくことは、保険のためには有用です。

 エアカナダのAeroplanは先日の改悪で全く得ではなくなりましたが、ウェブで発券が済んでしまい、直前購入が可能です。もちろん片道発券可能ですから、融通無碍。日本-東南アジア間なら片道40,000マイルでカバーできます。SPGのポイントセールとAeroplanのコンバージョンボーナス期間を完全に利用して、1マイルあたり2.0円ぐらいまで下がるでしょう。

 BAのExecutive Clubも直前発券がかなり可能なようです。

 

(2) 海外発券

MHのBKK発NRT往復は、購入時期にもよりますが、ここ2年ぐらい25,000 THBで買えるようです。これは現在のレートで8万円を切ります。旅行期間は30日になっているようです。CXのCMB発東京往復は15万円台と、あまり安くありません。行き先が札幌だと13万円台とやや安くなります。CMBから西へ移動する場合、そちらも安く買える場合があります。

 

海外発券を上手に使うともちろん安く旅行できるのですが、出発地が自分の普段活動しているところから離れているのがネックです。発券の反復が前提になり、開始、中断、終了する場合、片道航空券が必要です。無料航空券を使うにしろ、LCCを使うにしろ、この経費はバカになりません。また本来の旅行日程に影響を及ぼすのは避けられません。

 海外発券を積極的に利用できるための条件は、

・発券地に頻繁に(年に数回~毎月)行くことができること

・発券地が普段いる所から近いこと

・無料航空券をすぐ発券できるマイルを常に持っていること

でしょう。ソウル、台北などの発券は、それでも使いやすいと思います。バンコクはこの都市によく行く人なら使えます。コロンボは少し遠いでしょう。というのは、直行便以外では、通常の週末に往復するのは困難だからです。前々から予定をしっかり組める人とか、休日を取りやすい人向けです。

 発券地と目的地が共に自分の普段いる場所でない場合、いくら安くても効果的に利用するのはかなり困難でしょう。北欧発の東南アジア行などは、サラリーマンでは諦めるしかないように思えます。

 

一般的には、無料航空券に替えられるだけのマイルがすぐに貯まる人向けだと思います。マイルなど後生大事に取っておいても、価値は下がる一方。どうせ使わなくてはならないなら、発券地までの航空券は、即発券可、片道可の特長を生かした使い方であり、悪くないように思われます。

 

(3) キャンペーン利用

これはまともな購入。SASが16万8千円で東京-欧州往復をやっていたのは、記憶に新しいところです。

 2年以上前には、カタール航空が同じようなキャンペーンを時々やっていました。今でもいろいろな都市で安売りしてます。市場を開拓するためのダンピングと考えると、好感が持てませんが、高値で止まっている航空会社より良いと好意的に受け取るべきでしょう。

 

東南アジア便では、CXやMHなどが時々行うので、それに乗じて購入するのが良いはずです。TGやSQはあまり安くなりませんが、未来永劫そうだという保証はありません。アンテナを張り巡らせておく必要があります。

 また旅行の日程を決めていないといけません。購入のタイミング、これがとても面倒です。

・旅行日程に変更が生じるリスク

・今後さらに安い航空券が発売されるリスク

をとって行動する必要があります。


こういう点をよく理解して、情報収集に努力を惜しまなければ、結局一番安上がりになりそうです。