PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

空港ホテル(3):Mercure Paris CDG Airport & Convention

Global Elite Executive Premium Travellerの皆さま、ご活躍されているでしょうか。きっとこの瞬間、マニラの下水道も、広州の屠殺場も、ナイロビの刑務所も優秀なあなた様を待っています。もちろん移動が多いでしょうから、Pechedenferは本日も空港ホテルを紹介いたします。パリシャルルドゴール空港のメルキュールパリCDGエアポートアンドコンベンションです。カタカナ面倒!それからAccorはホテルの名前が長すぎ!

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過去のいきさつ

このホテル、建設は古く、たぶん1970年代にさかのぼることができます。最初はAcoorの最上級ホテルSofitelでした。SNCF駅近くにNOVOTELや、IBISができた後は、ブランド名ほどの料金がとれなくなったはず。その後CDG-VALの開通で、ますます不利に。ホテル名は、Pullmanに変更になりました。さらにSNCF駅にPullmanとIbis Styleが新規開業すると、Mercureになってしまいました。

 私はSofitel末期に一度泊まったことがあります。CDG-VALの開通後、1年も経っていない頃のことです。あちこちに天然石パネルがはめ込まれているゴージャズな内装で、料金はIBIS並みでした。Mercureに変ったなら、少なくとも内装を変えたはずです。CDG到着が遅くなるので、空港ホテルを探したら、安い料金(84 EUR)が出ていたので「再訪」しました。

 

場所の確認

CDG-VALの利用は、ターミナル1の隣、Parking PRが最寄りの停車場。少し歩きます。下の地図では、上部がターミナル1のたこ足、赤丸がParking PRの駅、青丸がホテルです。

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停車場とホテルの周辺の航空写真を見てみると、ずいぶん歩くことが分かります。ポチポチ並んでいるのは乗用車ですからね。

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10h30-20h30の間は、シャトルバスのサービスがあるのでそれを使えばよいのですが、今日は残念ながら時間外。Parking Pr停車場から歩くしかありません。このシャトル、朝も少し遅い気がします。

 

移動

到着はターミナル2C。予定通りCDG-VALを利用します。降車駅にて。

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ここは駅とバス停の間ぐらいの施設で、もちろん無人。出口は、逆方向のホームを経由しないと到達できません。

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出口正面に大きな周辺地図があります。正面進行方向が上になった地図です。こういうところは「デキる」フランス。主要な施設に向かうにも、遠回りせざる得ないように道をつくるところが、「ダメな」フランス。

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ただしこのホテルへは案内が徹底していて、標識の通り歩いて行けばたどり着きます。夜でも問題ありません。

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一角は、滑走路間にある敷地とは思えないほど、静かです。ホテルは小高い丘の上にあり、周囲を睥睨するようなトライスター構造。Sofitelとして開業した理由も分かります。

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共用部

エントランスもすぐ見つかります。レセプションの場所は変っていません。ただし内装は大分変りました。金をかけずに凝ったデザイン。

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Accorで最近はやりの「レトロ風執務机」型レセプション。着席のスペースもあるホールですが、シートは多くなく、それぞれに役割分担があるようです。

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コンベンションホールへの入口。ここは昔、レストランと会議室が配置された区画だったと記憶しています。レストランはまともでしたが、無くなったようです。通路の真ん中で通行を邪魔している四角い柱は、このホテルが最近の建築でないことを物語ります。

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エレベーターは3機あり、壁紙が変りました。

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以前とはうって変わってポップな仕上がり。ソファーの赤が、消火器の赤とカラーコーディネーション。

 

室内

部屋は新しく、重厚感が排除されています。これは予想通り。

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手前右にクローゼットがありますが、中は赤。

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使い捨てプラコップが哀愁をさそうMercure。水周りを見てみると、もちろん天然石張りは止めました。汚れにくい最新の合成大理石。

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床が木目調。掃除がしやすい材質で出来ています。

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Accorは、同時期にCharles de Gaulle空港の複数のホテルを整備しましたが、シャワーを充実させたようです。Mercureには、分不相応のレインシャワーが設置されています。

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これはPullmanのもの

空港ホテル(1):Pullman Paris Roissy CDG Airport - バス代わりの飛行機

と同じだと思います。

 

バスローブはこのとおり、厚めのゴージャス版。

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パリ市内のMercureなんて、スリッパもローブもありませんから。服をかける場所すらなかったりしますから。

 

「長旅の後は、まずはシャワーだろう」とAccorは考えたのでしょう。やたら充実しています。たぶんその予想は当たっていて、頼もしく感じました。

 

部屋は一時の宿泊としては、広め。これは建物の構造から来ています。窓を等しい幅にしたデザインのため、その幅を一ユニットとせざる得ません。最初は高級ホテルとして開業していますから、ある程度の広さは確保されています。トライスターの付け根の部分は奥ゆきが違い、少し広め。

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窓を2つ以上使ったスィートもあったはずですが、リブランドの後、どうなったでしょうか。

 

室内には、普通に想像できるものしかありません。TVは特に大きくもなし。モニター右側においてある小さな丸は、スピーカーです。携帯型プレーヤーを持参している客用です。

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冷蔵庫の中身はフリードリンク。冷蔵庫の上は金庫。その上はコーヒーメーカーとポットがあります。

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ベッドサイドのイラスト。下品になるぎりぎりのところを見極めています。

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ちなみに作業用の机はありません。部屋奥にあるオバールのテーブルが良く出来ていて、この上で十分仕事はできます。

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到着時に載っていた黒い箱の中身は、ビスケットでした。プラチナ会員特典です。VIPと書いたメッセージもついています。

 

無料の食料と言えば、冷蔵庫の上のマドレーヌも無料。

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ちょっとコーヒーを入れて、くつろぐには十分です。コーヒーのカプセルとか、冷蔵庫の中身を消費せずに持ち去るというようなヘビーなことは、Pechedenferにはできません。ましてはコーヒーメーカーやソファーを持って帰るなんて、xx人のようなことはとてもとても。

 

出発

翌朝の窓の外。雨が降っているため水滴が付いています。

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2重ガラスになっていますが、この場所では飛行機の騒音はありません。道路からの遮音を狙ったのでしょう。部屋の向きによってはうるさいのでしょうか?過剰な配慮という気がします。

 

チェックアウト時に、「後3分でシャトルバスが出るので、乗って行ったら?」というお言葉に甘えて、ホテルバスでターミナル2へ。市内に出るにしても、一度空港にもどるのが便利。

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写真は到着後撮影したものです。もし空港からシャトルを利用するなら、TGV駅の区画の最上階に登ってこのミニバンを待つことになります。

 

空港のPaulでタルトでも...と考えていたため、ホテルの朝食はとっていません。

 

まとめ

もともとそういう場所にあることを心に留めて予約すれば、そんなに不便な感じはしません。一方で価格はかなり抑えています。部屋は広め。AccorのLe Club会員で節約派だったら、一押しのホテルです。

 

建物の全景が撮影できたので、追加します。(2017年3月)

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