バス代わりの飛行機

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ワインスクール代わりの飛行機(その23):Le Libertin

この表題、どこがワイン?という印象。インパクトがある単語ですね。その事情は、以前の記事に詳しく書きました。いわゆるワインうんちく話。

ワインスクール代わりの飛行機(その22):JAL向けワイン - バス代わりの飛行機

 

印象の変化

買ったワインは飲まないといけません。これは戒めなのですが、そう取れる人はワインを相当飲んでいます。アル中ならぬワイン中毒。ともかくこれは真理なので、このワインも開けてみました。

 

ビンの裏側のラベル。実はこれが義務表示を印刷した正式なラベル。

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ショッキングな(?)イラストの方は任意表示なので、言うなればあちらが裏ラベル。

 

コルク栓は長め。価格の割には厚いガラスで、重いビンです。Bourgogneワインは価格とビン重量に正の相関がありますが、この「作品」は、相関係数を小さくすることに貢献します。

 スミレ色がかったローブ。Gamay由来でしょうか。やや内気な青草やスミレ、キイチゴ (framboises)、サクランボ (cerises) などの香りがします。ボディはやや厚ぼったく、ニュアンスに乏しい気がします。余韻は短め。Pinot noirの皮をかぶったGamayという感じですね。日本で一般に浸透している中華料理全般に良さそうな気がします。合うかどうかはわかりませんが、PechedenferはANAラウンジにある肉団子を思い浮かべました。

 

このワイン、開けてみて印象が変わりました。ワインそのものの味わいより、デカタンスと知性という由来の方がインパクトがあります。仮面舞踏会とかヌーディスト村とかに置くとよろしいようで。

 JALの持つ、時に無邪気なまでの明るさとは相入れません。JALラウンジには、あまり向いていないようです。

 

機内用ワインと普段の練習と

機内で消費されるワインは、それほど高価なものではありません。ワインの値段はピンキリなので、値踏みが難しいのですが、レストラン(グランメゾン)での高級ワインというレベルになることはありません。大まかに言って、ボトルで400 EUR以上にもなるワインは、普通ファーストクラスでも出てきません。高くても100 EURから200 EURぐらい。そんな中、Champagneはやや高価なものが出るようです。特にワインに関心がない人にも、値段が良く知られているからでしょう。誰でも値踏みができるから、安いものは出せないという訳です。

 ワインの良い点は、値段が高いか安いかという軸と、良いワインかそうでないかという軸が異なることだと思います。残念ながら、高いものをありがたがる傾向はビジネスクラスあたりでは、明らかに感じます。しかし航空券を少し節約すれば、地上でかなりの価格のワインが開けられます。機内のワインで価格が意識に上るのは、馬鹿げているように思えます。

 それ以上に深刻なのは、価格以外の基準が数多くあり、ワインの多様性がほとんど無視されていることです。例えば、ビジネスクラス、ファーストクラスだと、白ワインにはChardonnayとSauvignon Blancの2種が、まずリストに載ります。あまりにも冒険を嫌いすぎます。

 

ブログのため、地上でも機内で出会ったワインの関連品を求めるようになりました。例外もありますが、機内のワインと同様、価格帯も似たり寄ったり、品種も産地も代り映えしないものを地上でも味わうようになっています。短期間ならともかく、何年もこの状態が続くと自分の世界が狭くなります。たまには機内では出ないようなワインで、味覚を標準化する必要があります。というわけで、10月は少しトレーニングを行いました。最初のベクトルは贅沢路線。

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とか、

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とかで訓練です。他は2005のMédocの人気者を3つほど。中身についてはコメントなし。ワインブログではありませんから。

 

次にするべきことは、世界市場を意識していないワインをいろいろ味わうことです。東京で買い求めることも可能ですが、適当な産地に滞在するのが訓練には向いています。もっとも産地そのものは田舎なので、ある産地のワインが集まる地方都市の方が便利。NantesでLoireワイン、ChambéryでSavoieワイン、StrasbourgでAlsaceワインなどは、ツーリズムとしても成り立ちます。

 3番目は、自分にとって新しいワイン産地の探索。これは新しい渡航先とセットになるので、楽しい脳内旅行になります。ワインと旅行ブログ、航空ブログとの相性は意外と良いのでした。