何でもGoldenと名付けた時代の名残
別にバンコクでミッションがあるわけでもないので、まずはラウンジで休憩。
窓からの眺めが変わっていました。ANA2機が復活。この間の「欠席」は何だったのでしょう。
その隣も毎度お馴染みのオマーン航空。遠景の厦门航空もいつも通りの場所で朝日を浴びています。
ちなみにこの一角は、サテライトターミナルでは使いにくい場所のはず。oneworld以外の会社ばかりなのはそのためでしょう。
KLIA名物---ゲートのカオス
コーヒー一杯を飲んだだけで退散。オープンの5分前に到着したH8ゲート。
写真に写る人は全て列を作っているか、列が長いので諦めて立って待っているかのどちらかです。H8、H10共用の2つのセキュリティレーンを使っているのですが、この有様。Bangkok行きのために2レーンを開けたのではなく、H10からKathmandu行き(MH170 KUL-KTM)が出発するようです。それでこの混乱。
待合ホールの中に入ると、搭乗も開始されていました。しかもBKK行きとKTM行きが同時。右側の入口はBKK、左側の入口はKTMという運用。
今日は係員が声を上げて誘導していたものの、間違えてBKK行きの機内に入ってきたKTM行きの客が確かにいました。
これはBKK行き。
機内は空いています。2つの列を成していたのは大部分KTM行きだったようで、とばっちりを受けた形です。16席あるビジネスクラスは、結局9人しか搭乗しません。
スケジュールは順調で、9:10定刻のところ、9:12にドアクローズ。閉める時にサロンケバヤの発する明るい "Bye!" が特徴的。搭乗カオスなど気にしない、気にしない...。9:30には離陸していました。
離陸時
滑走路手前の誘導路は、一番奥にA380が、その手前に本機が一瞬並んで停機します。これはLHR行き。
ちっぽけな本機が先に離陸。
何故か、いつも空港行きのKL Expresが走っているのを見かけます。
国家機能の中枢を右手に見ている頃、ギャレーでは朝食の準備でガチャガチャと音を立てています。
今日はメニュー本がなく、口頭で選択を聞かれるパターン。朝食が始まるのは、市街地がなくなって高速道路建設中みたいな場所になってから。
ジャングルは再生林もかなりありそうです。
不変の三択から
今日は選択できたオムレツ。
と、いつも問題なく出てくるマレーシア産スパークリングウォーター。
Péninsule malaise: Malaisie & Thaïlande
この路線は、マラッカ海峡の海岸線に沿ってしばらく飛行し、ペナンを過ぎたあたりでやや右に進路を取り、マレー半島のマレーシアータイ国境を跨いで、南から北に横断します。
マレー半島横断に入る直前。地上からは晴れ渡った空が見えるはず。
そしてマレー半島からタイランド湾へ出る直前。こういう南の海を感じさせる雲が出ていることが多いのでした。この地はもうタイ王国。
だいたい離陸の45分後です。朝食などのサービスはとうに終了。片付けも終わっています。地図で見るとこんな感じ。
Golfe du Siam
この後、1時間ほどフライトが残っています。で、The Economistで御勉強。
アジア各国が、2016年の経済レベルを保つために必要な2030年までの労働人口の流入と流出。赤が流入、青が流出。自国の近所で働く人が多いことも、記事では指摘しています。
労働力が流入する国でも、不法労働をいとわず、さらに豊かな国に働きに出ていく現状が見えてきます。経済力の階層化は、過酷なほど進行しているのでした。結果として一番豊かである日本では、「適当な働き口が無い」人が増えるわけです。
一人当たりのBNPが低い国では、十分「人の仕事」となる業種でも、日本では自動化により雇用が徐々になくなっていたり、コストの上から少数の労働者が長時間働く構造になり、ブラック化します。これはマクロに見ると自然な流れ。非情な話です。
東南アジアの大都市では、飲食物を売る屋台はあちこちにあります。一方日本では、自動販売機とコンビニです。前者は普通の商売で、十分暮らせます。後者は過酷な労働条件で生活が苦しいと、よく問題になります。そしてどちらが稼いでいるかと言うと、当然後者です。人の移動を起こすポテンシャルとなるのは、こういう格差。先進国は、仕事の能力のある人間にとって暮らしやすい場所であり、そうでない人間には生きるのが大変な場所のようです。しかもこの傾向は、さらに先鋭化が予想されます。
イギリスの経済雑誌ですから、Brexitにかかる費用は格好のテーマ。上位見積りと低位見積りを丁寧に解説し、「交渉しだいで何とでも変わる」と、せっかくの議論をぶち壊す結論を持ってきます。こういうのは、メディアの常套手段。
確固たる結論を書くと、それが信頼に足るものであるか否かにかかわらず、メシの種がなくなるので、議論は自分でつぶす必要があります。The Economistも三流メディアもこれは同じ。英国流にすかしていることは、英語、英語圏の文化、西洋史などに常識が必要なところでしょうか。
表題のもじりはとても多く、上のBrexitの記事では、007シリーズの1963年のフィルム、"From Russia with Love"が下敷きとなっています。同じ号の特集に中国の快手(video-sharing と live-streamingのプラットフォーム)で活躍する若者の記事がありましたが、 表題は " Life is but a stream"。これはもちろん " Life is but a dream."のもじり。元は確かShakespear。こんなのは初歩的なレベルですが、至る所こんな感じなので、英語圏の人間にはったりをかますには、良い雑誌です。
雲が厚く、海上では島影は確認不可能でした。一度旋回して海上に戻り、タイの国土に再突入する頃には高度も十分下がっていますが、こんな様子です。
曇りのためであり、バンコクの大気汚染のせいではありません。
到着は霞(大気汚染?)の中
ゴルフ場もかなりかすんで見えます。
地上に着くとそれほどでもなく、晴天と変わらないのは不思議です。
到着ゲートはD7。出口が近い良好なゲート。隣のD6はなんとAeroflot。
これは9時前に到着するSU270だと思いますが、良いゲートを使っています。この空港では、ゲートの位置によって使用料金があまり変わらないのでしょうか。経費節約型航空会社でもpier Dを良く使います。
機外に出ると、いきなりタイの香りが襲ってきます。この空港では、到着時の洗礼のようなものです。MASの機内は、Acca Kappaで浄化されていますから。