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国土交通省は4月1日、東京国際空港羽田空港)、中部国際空港関西国際空港の一元化に向けた整備計画を発表した。これら三つの空港で相互に航空機を乗継できるように、最高時速600 kmの超伝導リニアシャトルを建設することが計画の核となっている。

 

羽田空港の発着枠を拡大するため、国交省は都心上空の新ルート設定を検討していたが、これを白紙撤回することになる。この新ルートどおりに管制が実施されると、騒音による不動産価格の下落が不可避であり、その賠償は最大で8兆円に達すると試算されたため、新しい政策が必要となっていた。本社の調べでも、すでに大型訴訟があちこちで準備されていることが判明している。

 羽田、中部、関西の三空港間に大深度地下複々線という規格でリニアを建設する場合、総事業費は4兆円にしかならない。そこで発着回数を容易に拡大できる中部、関西を羽田のターミナルとして利用するという案が採用されたということである。

 現在JR東海が建設を進めている中央リニアより事業費は小さい。これは土地収用が必要ないこと、巨大な地下駅を建設する必要がないためと説明されている。またリニアシャトルは、地下トンネルという一様な環境に置かれるため、中央リニアより高速で運転可能である。

 

三月に開かれた交通政策審議会航空分科会で、事業費が明らかにされ、今日の発表につながった。政府としては、不動産価格下落は国の補償となるが、建設費は空港使用料により償還できる。また補償では経済効果がほとんどないのに対して、三空港一元化の場合は、人の流動だけでも毎年GDPを1%押し上げる効果があるという。このため、官邸からも強い要望があったと政府関係者は述べている。

 

建設は全区間で同時に開始されるが、開業は段階的に行われる。最初に完成するのは中部と関西の間であり、2023年を予定している。この時点では建設の効果は限られるが、2025年には羽田ー中部間も開業、年間発着回数は10万回増え、なお20万回増やせる余地ができる。なお中部国際空港では、現在新ターミナルを建設中である。これが完成していると、2025年には7ターミナルからなる巨大空港が誕生する。

 国交省によると、羽田空港中部国際空港間の移動が36分、中部ー関西間は18分になる。ターミナル間の移動時間としては長めだが、不便とまでは言えないレベルに収まる。交通政策が専門である上海交通大学の陳暁明教授は、悪天候や事故による滑走路の閉鎖に対して、完全な抵抗力をもつ構造が出現することになり、航空史上画期的な出来事になるだろうと述べている。

 

旅客は、自宅に近い空港でチェックイン、出発便のターミナル、ゲートへ移動するという従来と同じ手続きで搭乗することになる。一方、空港の従業員は、広域から採用することが可能となり、サービス向上と労働条件の改善を同時に図ることができると期待されている。

 

国土交通省は、旅客用と貨物用の2種4線のリニアシャトルを建設するが、全て保安検査後の制限区域の移動に限定する模様。これは三空港一元化を促進するためと、地上交通機関との競合を避けるためと説明されている。しかし今日の発表を受けて、JR東海JR東日本京成電鉄の株式はストップ安まで売られており、午後は値が付かない状態となった。一方で壱番屋ストップ高となり、東京株式市場は終日混乱した。

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