PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

QR849:KUL-DOH ビジネス(その3)

機内食実際

品書きにはないナッツから始まります。温めてあります。ワインは色から全く想像付きませんが、Chablis 1er Cru。アメリカナイズされており、樽が目立つグラマーなワインでしたが、厳しく、きっぱりとした酸は感じられます。

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顧客の好みに合わせつつも、完全には外さないところが上手だと思いました。

 

3種のパンがセラミックスのボールに入って出てくることは、以前と変わりません。なお食器にデザインの変更があったようです。しかし相変わらず鳴海が一手に引き受けています。Qatar Airwasyの食器はデザインといい、質感といい大変良質なのですが、一般にも販売してもらえないものでしょうか。

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パンは小麦の質を云々言うようなレベルではありません。そういう面でうるさい客は少ないだろうと思います。ただ良い温度で出ています。バターは、どうしようもないのでコメントなし。 悪いと言う意味ではありません。この路線で新鮮で上質なバターを出すのは、かなり難しいはず。

 

これも品書きにはないamuse bouche。

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大きな海老に衣をつけて揚げたものです。香港の某航空会社も少し見習って欲しい立派な海老でした。

 これにGustave LorentzのGewurztraminerを合わて見たかったところです。こういうものが出るとは知らなかったし、サービスのレベルからすると、別のワインをすぐに持って来させるのも難しいでしょう。残念。

 

スープの写真は撮り忘れました。味も食器も提供温度も良いのですが、いつものとおり特徴に乏しいのでした。ワインに変更はなし。

 

前菜はパワーアップ。以前より量が増えています。

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大量の炭水化物と植物性油脂。消化は良さそうですが、カロリーはそこそこありそうです。味は大変良くなっていました。素材が全般的に良くなったかもしれません。製造、輸送法が変わったかもしれません。ワインは相変わらずChablisが続いています。

 

Qatar Airwaysのサービスを見ていると、どんな料理でも一緒にウィスキーの水割りやジンベースのカクテルを延々と飲み続けているような客向けなのですね。美食の世界へベクトルが向いているようには感じられません。

 

主菜は鶏のムネ肉。Pomerolを合わせています。あまり合うとは言えませんが、それは承知。そんなことより、ワインを指定するために「red, French」の一言が必要でした。ここはPomerolが通じない空間なのでした

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鶏はそこそこの素材のものを使っていて、まあこんなものでしょうと言うレベルにはなってます。プレゼンテーションは良好。この主菜を出せるなら、野菜だけで構成された「華麗な」前菜があると良かったと思います。

 

チーズの皿。豪華ですが、チーズは3種と少ないのでした。熟成レベルは全くダメ。

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野菜スティックは、ナチュラルチーズのお供としてクラッカーより優れていると思いました。ナッツがここで出すなら、突き出しのナッツは省略した方がコースとしてバランスが取れています。

 

ワインはPortoですが、色はこんな感じ。

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100年以上たったワインのように見えるのは、照明のせい。robe(赤ワインの色)が全く分からないキャビン。

 

デザートを加えることも可能ですが、これだけ食べると、普通は満腹になると思います。朝から何も食べずに準備した方が良いレベルです。空港ラウンジでつまらないものをつまんでいるなら、QR機内食の口コミをネットで調べまくり、心の準備をした方が良いと思います。

 

しかし、えらそうなことを言いつつ、デザートまで行ってしまったのでした。頭に胃袋が着いていっていないとは、まさにこのこと。

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ブログのために頼んだ面はありますが、眠るのに障害になるような量でした。sauce framboiseはともかく、チョコレート菓子の方はなかなかでした。生クリームもその場で調製したようです。スキップするのはもったいないので、搭乗したからにはここまで頑張りましょう。

 

その他の事柄

A340-600の新しい機内、その他の部分も駆け足で紹介します。

 

IFEも評判が良いのですが、映画はイマイチ。Hollywoodは普通より少し良い程度。Arabeとインド映画がとても充実しています。今回はStarwarsが全作鑑賞可能でした。

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Singapore航空より音声は良さそうですが、並べて比較してみないと分かりません。解像度は、最新の機材としては普通。動物のドキュメンタリーなどは、動きが早くてデジタル処理が追いついていません。

 地図はこんな感じ。

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洗面台は奥行きが十分あって、使いやすいものでした。ビジネスクラスなのに前後が窮屈なものが時々ありますが、そういう航空会社は空間の使い方を間違っていると思います。

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清掃もしょっちゅう入るし、客室乗務員はとにかく働きます。それなりにストレスも大変でしょう。泥酔して宿舎前の玄関で眠り込んでしまうような女子社員がいても、大目に見る必要があると思いました。

 

機内照明なしがデフォールトというのが、この航空会社の特徴。個人的には昼間のフライトは、窓のシールドを開けて飛んで欲しいところ。

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