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JAL白服の到着前挨拶

客室の安全責任者として、JALのキャビン・ヒエラルヒーの頂点に立つチーフキャビンアテンダント。「乗務員はドアモードをオートマティックに変更し、相互確認して下さい。」と声をかける係です。制服が白服で、他の乗務員と区別されます。

 なおAir Franceの場合、”PNC aux portes. Armement des toboggans. Vérification de la porte opposée.”と指示を出すのは機長です。tobogganは仏語の滑り台。意味不明だと人気になった「セットスライド婆」では、スライドになりましょうか。

 

白服の任務は、他社の客室責任者と比べて大きな差があるわけではありません。マニュアルの存在を強く感じさせるサービスも日系ならでは。一方、他社と違うと感じられるのは、到着直前の挨拶。これは、

 

1.搭乗への礼と次の搭乗への誘い

2.それ以外の内容を提供

3.しゃべる内容、言葉遣いは個人に一任

 

というシステムのようです。2.と3.から個性的になるはずですが、大抵の場合(60~80%)、「秋も深まって...どなた様もお身体には...」などという

 

季節の推移の指摘と、健康維持への注意喚起

 

です。平凡、退屈で、聞いても聞かなくても到着後の人生には全く影響がありません。降機時に白服の挨拶を記憶している客は、どれだけいるでしょうか。

 

しかし、11月三連休の羽田発伊丹行では異なりました。「服部緑地の紅葉が見頃になっている」とディープな観光案内。

 

服部緑地?何を言い出すんだこのB*A」と警戒モードで聞いていたら、甲子園球場の33倍の面積を持つとか、モノレールを千里中央北大阪急行線に乗り換え、緑地公園下車徒歩5分とか、流れるように紹介します。具体的すぎること、観光地としてマイナーなこと、やたら自然にアナウンスすることから、一夜漬けで用意したわけではなさそうです。この白服、地元住民?

 千里中央での乗換案内を路線名だけにしたこと。そこが北大阪急行の始点だから、乗る列車は間違いようがありません。簡潔明瞭の極み。紹介し慣れています。また甲子園を面積の単位とする物言いは、大阪圏土着民の名刺のようなもの。その部分は診断確定です。さらに言うと、伊丹空港近くで紅葉を見るなら吹田の万博記念公園が有名。ここはモノレール乗換なしで着くので、単純かつ短時間で到着。そこを無視して服部緑地とは.....やはり強烈な郷土愛が疑われます。

 

出自に関する疑惑は別として、まだ11月初旬。紅葉には早い気がします。「ネタに苦しみ、話を盛っている可能性が否定できない」と、ブロガー特有のケチな根性も首をもたげてきます。少しイジワルな気分になり、真偽を確認するために実際行ってみました。服部緑地に。時間に余裕があったことですし...。

 

トコトコと北摂の地を散歩して到着。

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白服の言ったことは、ウソではありませんでした。確かに今が見頃。

 

モノレール+北大阪急行なんて、料金の高い組合せが許容できないPechedenferは、空港から蛍池まで歩き、服部天神で下車、天竺川沿いに歩くというルートを機内で決め、その通り実行しました。下車駅から目的地まで2 kmほどありますが、緑地内ではどうせ歩くわけですし、天気が良くないと行く場所でもないので、ごく一般的にはこちらのルートがお薦め。

 

せっかくの機会なので、服部天神にもお参り。

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何はともあれ、白服のおかげで、久しぶりにこの辺を訪れました。天竺川に鴨が飛来していたのは小さな驚き。記事もひとつ書けました。この日の白服に軽い感謝。

 天竺川の遡上はともかく、あの挨拶に触発されて服部緑地に行った搭乗客は何人いたのでしょうか。

 

この日のレッスン:白服の挨拶も役立つことがあるのでちゃんと聞きましょう。