PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

QR291:DOH-PRG ビジネス(その2)

狭くて長くても、乗ったからには、目的地に到着するまで降りることは出来ません。途中降機を試みると、警察に勾留されます。くよくよせずに、安全のしおりでも熟読してため息でもつくのがよろしいようで。

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Business Travellerは英国版でした。某国唯一の5スター航空会社の広告と異なり、記事は安心して読むことができます。この表題の「手垢がついた」表現だって、「含み」は本文で完全に表されています。適切というか普通の構成です。

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窓の外はそれほど多くの機体を見ることはありません。ターミナルの混雑は、結局ビルが矮小だから。建て増しか新ターミナルの建設が必要ということです。

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拡張の余地は十分。空港の土地は余っています。

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この空港は、都心からの距離がちょうど良いぐらい。アクセスは良く感じられる一方、騒音が問題になりにくく、空港利用に制限が小さいという意味です。離陸するとすぐにドーハの新街区。

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なかなか美しい都市光景ですが、その先は、おそらく典型的なドーハの街並み。砂漠の中の巨大都市。

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リゾートを売りにした住宅分譲と思われる開発地区が現れます。

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F席だと、もっと派手なThe Pearl Qatar、Porto Arabia、Viva Bharia、Isola Danaなどが見えたはずです。あっちの方が個性的ですが、相当な金がうなっているエリアだと思われます。

 

やがて街も無くなって、砂漠の平地になります。Qatarですね。

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この辺になると、飛行も安定してきて、機内サービスが開始されます。食事はいつでもとれるというスタイル。メニューは朝食と軽食(間食)の位置づけです。6時間もあるので、ゆったり進みます。まずはドリンク。

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結局普通に、朝食を持ってきてもらい、後で軽食をとるパターンにしました。チーズとデザートはリクエストしていません。頼めばもらえます。

 

よく観察するとCathay 並みに貧相なオードブル。魚の切り身は、Malaysia Airlinesのオードブルでよく出てくる "halibut"。緩い味わい。この辺は朝食だから仕方ないと大目に見るとしても、パンのまずさは特筆モノ。東京で仰々しく宣伝する有名店*と良い勝負。

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金持ち国なんだから、良い小麦を温度、湿度を管理して保管するぐらい何とかならないものでしょうか。

*特定の店ではなく、総称。定冠詞をつけた複数名詞。

 

メインはしっかりしたオムレツ。ジャガイモがリヨン風とありますが、rosevalを使っていますか?ニンニクの香りもしません。

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朝食は紅茶で締めます。 

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キャビンは窓のシールドを開けている人と閉めている人が半々で、明るいまま飛行します。IFEもないので夢の中がデフォ。リクライニングがかなり深く、前の背が倒れてくると、シートピッチの割には圧迫感がありますが、総てのシートでそういう角になっていれば問題なし。

 

昼間のフライトですが、気が付いたら2時間ばかり寝ていました。

 

軽食タイムです。タイ風のマリネした牛肉と透明な麵。

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タイ料理の体験を元にした個人的な基準と比較すると、

・牛肉は厚く、量が多い

・きゅうりと人参という野菜は珍しい

・野菜の刻み方が雑、大きさ形に必然性がない

・ハーブの大きさは西洋風

・発酵調味料は不使用

と、「似て非なるもの」でした。Qatar Airways や Singapore Airlines はこういう機内食が多いようです。食材の形状と大きさに無頓着なこと、調味料の使い方のレベルが低いことが料理をダメにしています。先ほどのリヨン風のジャガイモも、ジャガイモの品種がおそらく違い、調理が大雑把なので別物になっています。

 化学調味料を使わない点で、日本の安いアジア料理より好感持てますが、オーストラリアあたりで、タイ人が作った料理と比べるとタイが感じられません。マズいという意味ではなく、別のものに変質しているという意味。念のため。

 

ちなみにメニューはこんな感じ。

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午後だったし、ここはデザートに行くべきでした。

 

気だるい空気に包まれる午後となると、ドリンクは一択。

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Qatar Airways の Champagne は、泡立ちが優れています。この管理は大したもの。ただ安物は安物だと分かってしまいますが...。ところで巡航中の機内圧の下では、泡の成長はどのぐらい早いのでしょうか?グラスを昇るうちに膨張する程度は、明らかに機内の方が顕著です。

 

周囲の国にいじめられているQatar。受入れてくれる国の宣伝が増えます。就航できる都市が限られてしまうので当然。機内誌でもイランの都市を紹介。

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オーストラリアワインの品種と同じ名前。

 

そうこうしているうちにヨーロッパ。天井のスクリーンは、画面が粗すぎてどこを飛んでいるのか分かりません。

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Pragueは意外と西にある都市です。Wienはもちろんのこと、Stockholmより西に位置します。住人の雰囲気も、南東部のドイツ人とあまり変わりません。

 

この蛇行は、Elbeかその支流でしょう。

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無事時間通り着陸。窓の外には、EmiratesのA380。あちらは何とA380で一日2便運航しているのでした。

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Qatar Airwaysと同じような条件にあるのに、こちらはA320、向こうはA380。それぞれ1日2往復。輸送力は3倍以上違います。欧州勢から見ると、Qatar でも十分凄い勢いを感じるのに、Emiratesはそれを凌ぎます。パワフルですね。

 

ターミナルに到着。DOH出発は、バス搭乗だったQR291。PRG到着は、搭乗橋でダイレクト。空港がこじんまりしていて、それほど旅客が多くないのでしょう。

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ここの「ナショナルフラッグキャリア」はチェコ航空ですから、国際ハブになるほどの力は無いはず。一方、小さくても空いていても、そこは首都空港。そこそこの設備はあり、アクセスもがんばって整備するはず。こういう空港が一番使いやすい気がします。

 

さて6時間を超えるA320のフライトでしたが、普通に快適でした。物量でガンガン攻めるQatarのサービススタイルは同じですから、ワイドボディー機と満足感は変わりません。個人モニターが無くても、どうせビジネスクラスでは寝ている人が殆どです。というか、睡眠に誘導するのがQatar流。ビジは恐れるに足らずが、今日の結論。やっぱりエコで長距離に挑戦しないと、ヘナチョコですね。わかっています。次こそは。