PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

ヒースロー空港のショッピング

Terminal 5のショッピング事情

BAをある程度使うなら、本拠地を「十分に利用できない」のでは絶対に損。しかし大陸欧州と違い、馴染みがあるとは言えない英国。いざ買い物!となっても、欲しいものが見つからないのが現実。日常に係る無意識な発想には、強い文化依存性があるのでした。ロンドンでの買い物が好きな日本人の大部分は、メディアの日本人向けフィルターを通して形成された思考を持つのだろうと思います。

 自ら利用の後押しをするため、Heathrow Rewardsに入会、初回利用£80以上で1,000 ptsというキャンペーンの利用を目論見中です。しかし着いてみると、相変わらず買い物する気が起きない London Heathrow。CDGやFCOなら12,000円ぐらい散財するのは訳ありませんが、ここはハードルの高さが半端ではありません。Heathrow 空港はショッピングで欧州一の評判を得ていますが、感覚的に理解できません。全くです。

 

Terminal 5なら、なおさらのこと。結局ラウンジにふらふらと引き寄せられてしまいます。

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今日はこの窓の外側で買い物にいそしむはずだったと、自戒の念。しかし足が向かないので、上っ面だけの反省。

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£80なんて、安いキャビア缶一つでOK。この空港には、安いキャビアがあふれています。またブランドショップもたくさんあります。しかし触手が全く伸びません。Heathrow Rewards入会は、1,000 aviosではなく、空港の魅力を知るための道具。この空港で楽しく買い物をするという体験が目的なのです。しかし現地に来てもその気にならず、努力する気すら起きないのでは、どうしたら良いでしょう。1,000 avisは、カンフル剤として弱すぎたようです。

 

なんて The Concorde Roomでくつろぎながら、考えていました。

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全然やる気無し、hopelessな劣等生。

 

イギリスに来ると、自分が知らなかった潜在意識が目覚め、しばしば生来の自分に対峙させられます。この「一般世界を知るべきだが、自分に全然合わないので飛ぶ込む気がしない」と、安楽な場所で反省するでもなく、あれこれ思索するのはどうしたことでしょう。紙の上では理解していたある種のイギリス人の性向を、まさか自分が持っていたとは呆れました。

 

「ロンドン(でも、パリでも、ニューヨークでも)にいると自分が取り戻せる気がする」なんて、冴えない人が言い出しそうですが、自分の発見があるのは事実でしょう。BAとの御付き合いでは、特にそう。自分の知らない自分を映す鏡であり、さらには自分のあるべき振る舞い、いるべき場所、逃れられない社会集団をも明確に意識させてくれます。

 

Terminal 3の利点

そうした施設インフラの問題もあり、Terminal 5では「魅惑のショッピング」なんて絶対無理と悟りました。そこでTerminal 3に期待します。

 そもそも長々とBAで旅をしてきて、頭の中がすっかり英国流にフォーマットされては、上述のように「浮き世から距離を置いて」しまいます。BA専用ターミナルである Terminal 5 では、ハードルが高くなって当然。

 

いかに買い物が嫌いな人間でも、買うアイテムが決まっていれば、ガキの使いです。この原理を利用するべく、前日にネットで下調べ。購入品を定めます。

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画像保存して、何回も眺めて覚えました。これだけ準備して、当日に臨みます。もちろんブティックがあることも確認済み。

 

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この商品が品切れでないことを願って、Terminal 3に乗り込みます。ご存知のとおり、同じ様なボトルで中身が違う商品がずらりと並ぶのがJo Malone。犬か神咲雫君だったら、そのボトルへ最短距離でたどり着ける可能性もありますが、凡人はラベルを確認しつつ、探すしかありません。

 面倒なことをやっていては、やがて嫌気がさし、元の木阿弥になる恐れがあります。犬よりは鼻は聞かないものの、犬より知恵がある人間様は、店員に尋ねるのでした。当たり前ですね。

 

それで、即ご購入。

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100 mLで£92。日本で買う50 mL瓶より安いぐらいですが、BAの機内だと 100 mLでも£89。事前予約するなど、うまくやるとさらに -10%いけるのでは?Heathrowが安いと言ってもその程度。香水類については、空港は機内販売には勝てません。

 

Intenseと銘を打ってあり、洗濯糊のトップノートが印象的。イギリスって、どうして洗剤やら消毒剤やらの香りが好きなのでしょうか。身近な製品には、好まれる香りをつけたというのが正解でしょうが、外国人は逆の発想をしてしまいます。まだまだ英国文化は遠く感じます。