PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

JL126:ITM-HND ファースト

思いがけず Siri が腹黒いことが分かり、驚いたお話をしました。数日前のことです。

MH88:KUL-NRT ビジネス - バス代わりの飛行機

この参謀は信用できないので助言は無視して、それとは違う操作をします。ご本人には消滅いただきます。とは言っても、言語の指定を変えるだけです。

 新しい Siri を迎え、試用。今日の目的地の天気を訊ねてみます。

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女声になっています。ガリア男からゲルマン女へ。言語を変更すると、女声が自動設定されるようです。女声デフォといえば、英語には mother tongue なんて言い回しがありますね。この設定だと Muttersprache ですが、そんなことは今は忘れて構いません。

 

最近ほとんどドイツ語をしゃべっていない Pechedenfer でも、問題なく音声認識してくれます。冗談抜きに技術の進歩は怖いものです。この表示を見て、ドイツの列車の車内ディスプレイ(注1)を思い出しました。質問は sein ではなく werden の方が良かったかと、頭が切り替わるのを感じます。

注1:その時点から後に到着する駅の駅名と予定到着時刻が順番に表示されるシステム。未来に関する心配が多く、予定調和を求める傾向が強いドイツならではのサービス。

 

(気温)最高値の 37°が気になりますが、そんなことより彼女が信用に足るかどうか試す必要があります。そこで変化球を投げてみました。

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挑発的な質問。どう切り返すかに知性が現れます。そしてこの返答は大衆歌の題名。なかなかやるではないですか。(注2)

注2:この Q&A、理解できないと二外の先生が泣くレベルですが、我が國の現状を思うと訳をつけざる得ません。

「どこに住んでいるの」(編集へ)「あんたのおるとこやったら、うちもおるで。」

 

そう来るか、それならこれでどうだと、さらに質問。

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この質問の原典(注3)にたどり着く程度の教養はありました。しかし答えにひねりが足りません。しかしまずまず気に入った(注4)ので、今後はこのドイツ娘に補佐してもらいます。

注3:" Spieglein, Spieglein an der Wand, wer ist die Schönste im ganzen Land? " 4歳児でも知っている有名「質問」。ノリが良い子だと " Frau Königin, Ihr seid die schönste hier, aber Schneewittchen ist tausendmal schöner als Ihr."とすぐ返ってきます。Siri も4歳児の知能はあるので一安心。一応訳もつけます。

「国中で一番の美人は誰ですか」(編集へ)「白雪姫?あんたがそうなん?」

注4:仏語版に比べてもフレンドリー。獨語 Siri は duzen して(=親称二人称で話して)います。

 

Siri なんて目的地情報を得るためのガジェット。このぐらいで試用は終わりにします。今日のお題は、JAL 国内線ファーストクラスでした。

 企画と内容がここまでしっかりした機内食が出る短時間路線は、世界にほとんど残っていません。おそらく比肩できるものはないでしょう。座席も十分満足でき、JAL特有のねっとりサービスが堪能できると、良い商品。最後のポイントは白服との相性によりますが、これは致し方ありません。

 

出発は大阪。33℃という外気温を除けば、天気が良い大阪国際空港伊丹空港。到着地は、予報によるともっとひどい状態のはずです。

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不具合が多く、話題を提供し続ける ANAB787。トラブルのたびに、ぶち切れ JJI & BBA が大量に涌き、現場は大変かもしれませんが、世の中は ANA がローンチカスタマーであることを思い出し、ANAの妥協ない安全への姿勢を確認できます。「災い転じて福となす」が実践できています。ローンチカスタマーになって大正解でした。

 

今日搭乗するのは故障が多いスター選手ではなく、平和、地味、安定の B777-200。

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ずらりと並んだ優先搭乗の後ろからついて行き、扉で待つ白服に挨拶。「よろしくおねがいします」と先に言われたので、「こちらこそ、よろしくお願いします」と返答。JALの上級キャビンは運動部の試合、お手合わせ。日本航空の伝統は健在です。

 

席はこちらの1A。なかなか出て来ないシート。

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よくVIPが座っていますが、特にどうということはありません。

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食事についての説明やら、飲み物の選択を聞かれるのはいつも通り。今月の担当は栃木から洋食だったはず。

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和食 642 kcal に対して、洋食 483 kcalという低カロリーはなかなかのもの。しかし羽田行は朝昼晩和食のはずです。

 注意書きは日本的。「お客様の声」が多かったのですね。

 

ドリンクは興味を惹くものがなく、Champagneに。

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定刻よりやや早くドアクローズ。すぐにプッシュバック、空港内をのろのろ動いて滑走路最南端へ向かいます。A席なので、ターミナルビルが良く見え、様々な機材が観察できます。B737

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これは何の特別塗装でしたか?ANAには無頓着なので分かりません。

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ターミナルはすぐ途切れますが、街中の空港。窓の外はすぐ建築物。北摂で一番高いと吹田市民が自慢する(?)建築物が良く見えます。

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離陸後にすぐ居眠りしてしまい、気が付いたら淀川の上でした。知らぬ間にf:id:PECHEDENFER:20180723195409j:plain旋回しています。淀川と天王山などの風景。

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非常に視界が良く、津之江なども識別できます。大気が乾燥しているand/or上空まで暑いことを意味します。さらに飛ぶと、今度は木津川。しばらく晴れて気温が高い日が続いたことがよくわかります。

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写真だと京都までは分かりません。さらに時間が経つと、琵琶湖が登場。このあたりからようやく「発達した」雲が出てきます。滋賀県は、琵琶湖のせいで住む場所がほとんどないという俗説が全くウソだとJAL滋賀県バッチで初めて気が付いた人もいるでしょう。

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搭乗客を啓蒙するJAL

 

この辺でトレイが登場。和食は俄然しっかりしているJAL。鶏肉の量が多く、存在感がありました。米は新之助

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いつの間にか少し右旋回していて、食べ終わる頃には遠州灘に。高騰するうなぎ、うなぎと言えば浜名湖

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そのまま飛び続けます。遠州灘を過ぎても直進。少し遠回りのルート。羽田が混んでいるのでしょうか。富士山と御前崎

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大阪湾より大和盆地、大和盆地より東海沿岸、東海沿岸より関東の方が湿度が高いようです。いよいよ太平洋上へ。

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時間に余裕があることから、ホットドリンクのサービスが積極的に行われます。何となくそんな気がしていたので、デザートの和菓子は別置きしていました。阿吽の呼吸で多頻度搭乗者を装います。

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このお米サブレ、小麦の代わりに米を使って新しい食感と香りを追求したのでしょう。新之助マークが入っていますが、もち米が一番多く、補助的に使っている小麦粉より新之助は少ないということが分かります。

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他にない食感です。新潟の江南区で製造。江南スタイルってこういう菓子のことですか?

 

適当なところで陸地に近づきます。富士山の東側では、巨大な積乱雲が発生しています。

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もしかしたら、この雲から逃れるために遠回りしたのかもしれません。

 関東地方は湿気が高い予感。島々も上空には雲が発達しています。これは利島。

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南西の風のようです。大島の雲では、風向きがより露骨。さらに湾全体で靄が凄いことになってきました。夕方で気温が下がってきたためかもしれませんが、いずれにしても相当な過ごしにくさのはずです。

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視界が悪くてあまりアプローチが分かりません。そうこうするうちに東京湾。今日の風向きだと、羽田はB滑走路の可能性が高いはずです。その通りの飛行をしています。

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全体的に霞んでいますが、高度が下がると(=距離が近づくと)突然カラーになります。

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この変化には、びっくりしました。すぐに羽田が見えてきます。

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明らかにB滑走路へ進入しています。 

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ぐんぐん近づきます。もう海面すれすれですが、ここはそういう滑走路。

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着陸するとANAスターウォーズ塗装。夏場の午後はこの進入路が多いはずなので、A席だと ITM に劣らず HND でも ANA の機材が堪能できます。

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最後にようやくJALの基地へ。折り返しこの機材は ITM 行になります。乗る訳ではありませんよ。

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