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エールフランスの新しいPDG

Air France-KLMの新しいPDG(CEOのようなもの)がようやく決まりました。8月16日、取締役会は正式に指名しました。

Ben Smith, le nouveau patron canadien d'Air France-KLM, arrive en terrain miné

46歳のカナダ人、Benjamin Smith。現在はエアカナダのナンバー2。ちなみに ”arrive en terrain miné” は「地雷が埋まった地に到着する」の意。

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さっそくメディアが騒ぎだします。彼の報酬です。それは平均 330万ユーロで、前任者の3倍。

Air France : la rémunération du nouveau patron remise en question - LCI

別のソースによると、最大で425万ユーロになるとのこと。

 

他人の収入、給料、報酬に関して、フランス庶民は非常に敏感です。AF-KLMに関しては、他社比で破格の待遇になっているパイロットに対して非常に厳しい見方がされています。しかしこのケースでは、やや風向きが異なります。この程度は出さないと、PDGの成り手がいないのですから。

 TF1は、AFの労働総同盟(Confédération générale du travail)の構成員も取材する一方、航空各社のPDGの報酬水準からすると、AFはむしろ少ない

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とか、CAC40(パリ株式取引市場の主要40銘柄の構成会社)のPDGの報酬平均を大きく下回る

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とか、客観的な評価も試みます。ちなみに現在のポストで Benjamin Smithは 270万ユーロもらっているので、順当なキャリアアップと順当な昇給。

 

もっともこのAFの報酬、ベースは90万ユーロ(前任者は60万ユーロ)で、残りは成果給。

Air France-KLM : polémique autour du salaire du nouveau patron Ben Smith | Air Journal

現状では持続不可能で、構造的に改革が難しい大企業。既得権侵害に対して徹底抗戦する労働組合。こんな会社では、社長業は決して楽ではありません。良く引き受ける気になったものです。

 

ちなみにこの Benjamin Smith 氏、エールフランス初の「外国人」社長。フランス政府が14.3%も資本参加している会社では、異例という感じですが、他に人材が見つからないのでしょう。フランスの大企業の外国人PDGは、PSAが Carlos Tavares 氏でポルトガル人、Airbus の Tom Enders と AXA の Thomas Buberl はドイツ人です。

 欧州統合の旗振り役としては、外国人トップが少ない気がしますが、そういうものなのでしょう。

 

ナンバー2を外に出すエアカナダでは...

エアカナダは2020年に独自のマイレージプログラムを開始すると発表しています。2017年5月のことです。2002年に独立経営に移したアエロプランとの関係がどうなるのか、今一つはっきりしなかったのですが、ここに来て動きがありました。7月下旬の報道によると、エアカナダ(の親会社)は、アエロプランを買い戻そうと動き始めました。

Un groupe mené par Air Canada veut racheter le programme Aéroplan | Affaires | La Tribune - Sherbrooke

しかし現在のアエロプラン最大のシェアホルダー Aimia Inc. は、「図々しく不適当」とエアカナダのオファーを一蹴したようです。

Largest Aimia shareholder says Air Canada group's offer was 'blatantly inadequate' | CBC News

これにより、アエロプランがエアカナダ本来のFFPに戻ることは無くなったようです。一方で、会社買収のごたごたを尻目にアエロプラン自体は、新たに3社と提携します。会員はこれらの提携先でもマイルが貯められ、それを利用できるようになります。

Aeroplan adds airlines and buck a beer falls flat: CBC's Marketplace consumer cheat sheet | CBC News

3社とは、エドモントンが本拠地の Flair Airlines、モントリオールが本拠地の Air Transat、トロントが本拠地の Porter Airlines。数年以内に利用が可能になるということですが、世界から会員を戻すには、ほとんど関係のない話に見えます。

 

日本の陸マイラー界で一世を風靡したアエロプランですが、現在クレカ3社を除くとそのパートナーは、

 

Air Canada、AVIS、BUDGET、Fairmont Hotels & Resorts、COSTCO

 

の5社。これを見ると、無料航空券はエアカナダしか対象にならない印象を受けますが、そういうわけではありません。例えば、羽田-バンコクでも

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トロントリスボンでも

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無料航空券が出てきます。運航会社は、NH, TG, OZ, LH, TP, ACとスターアライアンス各社が以前の通り提案されます。往時に比べて、各社の便が得にくくなっているようにも見えません。必要マイルも、2017年から変わっていないようです。

 アエロプラン会員(特に陸マイラー)にとっては、エアカナダによる買戻しの成立、不成立は、問題にならないのかもしれません。