搭乗はターミナルの外れ、24番ゲート。J AIRはこの周辺を使うようです。これを半端者扱いと、ひがむのは間違い。修行僧、マニア、鉄道アレルギーのご用達、ハネナゴ線も使うゲートだからではありません。バス移動するゲートと比べると、随分ましな話だからです。
搭乗機材はパンダのペイント?いったい何のキャンペーンでしょうか。
搭乗橋が急勾配です。これは避けられません。キャスター付きのケースをゴロゴロやるには多少つらい勾配。
機内に入るとすっかり気分は J AIRですが、窓の外ははっきり羽田。
少し妙な気分。
地上の移動が始まりました。車輪はスムーズに転がります。機材が小さく、視線が低いため、あらゆるものが遠く見え、羽田空港が広く感じられます。
結局、青組を堪能できるこの滑走路を使います。
急な角度で上昇するEmbraer。それにしても大きな空港ですね。
他の客のシャッター音を聞くことが多いスカイツリー。しっかりしたカメラで撮影されているようです。
少し距離があるので、大気の層が厚く、きれいには写らないと思うのですが、実際のところどうなのでしょう。
すぐに葛西臨海公園。立ち入り禁止の島が沈みそうです。
そしてお隣、言わずと知れた巨大な楽天地。ホテルと駐車場の占める面積は、意外と大きいのですね。
北へ向かう便では、この付近で地上と雲で隔離されることが多いようです。
地上が見えるようになった時は、山の上を飛んでいるといういつものパターン。
続いて見えてくるのは会津。空から見える平野の形は、地上を動いて覚えている形とは違うのですが、会津若松を中心とする盆地は、只見線を南部、喜多方を北部に構えた平野。会津田島を中心とする南会津地方はとても細長く、空から「見ていない」だけでした。
平原部分の右手に水が見えますが、それが猪苗代湖。そのうち大きく見えるようになります。会津盆地より、大きな水たまりに見えます。
意識の上では、猪苗代湖のすぐ北に磐梯山、そのすぐ北に檜原湖となっているのですが、実際には結構離れていて、普通に窓の外を見る限り、そうだと分かる形で同じ視野に入ることはありません。
せいぜいこんな感じ。左手に裏磐梯の岩肌、右手に檜原湖に南端部が写っています。広々とした高原が木々に覆われています。自然豊かと見るか、低開発と見るか微妙な話。
こういう形で見えれば、自分の記憶とも何となく合致します。それにしても素晴らしい樹海です。
飯豊連峰の方は、この写真ではあまりよくわかりません。
さらに北へ山を越えれば、置賜地方。正真正銘、山形県の一部。米沢の方が、関東では通りが良いはずです。
その北が村山地方で、山形空港のあるところ。そして今回の空中観察の白眉がこれ。噂に聞いていた集合住宅としては東北地方一の高層建築、スカイタワー41です。
山間部の田園風景に、130 mのマンションがそびえる姿が異様というか、ユニークなようで Wikipedia で日英露中4言語による解説があるぐらいです。しかも県庁所在地でもない人口3万人の小都市に所在する点が謎めいています。
上空からも、はっきり見えることがわかりました。
山形市は、この貴重な建築物を擁する上山市の隣。つまり高度はかなり低くなっています。やがて山形市中心部を臨んで飛行を続けることになります。写真中央に見える緑地は、堀で縁取られている様がはっきり見え、城跡であることが想像できます。視界は良好。
しばらく飛んで到着。人里離れた感じがします。
実はこの空港、エアポートホテルまであります。妙なところで設備が整っています。
小さな機材と小さな空港なので、タラップを降りて、そのまま徒歩でターミナルへ向かうのが好きなパターンですが、搭乗橋が近づいてきます。空いている空港なので、何か理由がない限り搭乗橋でターミナルへ移動できます。今日の場合、コンクリートからの放熱が強そうなので、地上を歩かされると文句が出たでしょう。気温は27度まで上がるとの予報でした。
ちなみに空港から市内への移動は、こんなマイクロバス。もちろん飛行機の発着に合わせて運航されていますが、利用者は数人でした。
E190は95人運べますが、その機材の到着時でも、バス利用者は数人。採算をとるのは難しそうです。利用者が少ないからと言って、空港アクセスの「公共」交通を全てなくすのはこの国では難しいでしょう。地方の空港は運営が大変です。
何か打開点が見つかるとすれば、自動運転の普及でしょう。それはとりもなおさず、運転手と呼ばれる職業が消失する時です。その時には空港アクセスの問題は解消しそうですが、あまりにドラスティック。いわば安井金毘羅的な解決です。