PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

JL723:NRT-KUL ビジネス(その2)

Sky Suite III のシート周り

さて隣席との間には、小さな隔壁で分割されたテーブルがあります。こんな小さい壁で機能するのか心配になりますが、実際には十分でした。

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このサイドテーブルはかなり高くなっています。壁に囲まれる感覚が強いシートです。

 狭い空間になることは明らかなのですが、自分の空間を隔離するドア付きシートを提供する航空会社があるぐらいです。閉塞感が好きな客が増えているのでしょう。claustrophileが増えている事が社会病理なのかどうか、主題は当ブログのスコープを離れるので、これ以上の議論には立ち入りません。

 

そそり立つ壁のように見えないこともないテーブルとモニター。これだけ見ると面白い空間構成です。

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このテーブルは上部が留められています。90度に引き出せて、水平な板が現れます。

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巡航時の迎え角が計算に入っているかどうかまでは分かりませんでした。そうなら地上では妙な方向に傾いているはず。テーブル面はさらに反時計回りに回転し、客の正面に向きます。

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全体的にサイズが小さいところに日本を感じますが、一つの点を除いて普通に機能します。その一点とは、テーブルの止め具のすぐ上にコートフックがある事。ここに衣類を掛けたらテーブルを引き出せません。

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どうしてこういう配置になったのか理解に苦しみますが、このシートに衣類を干渉なく掛ける場所がないことは確か。それだけ高密度に構成されているということです。使えるコートフックを作ると、他の何かは機能しなくなるほど小さくなります。コートフックは仮置き場として利用、巡航中は客室乗務員が預かるという運用でカバーするつもりなのかもしれません。

 

シートの調整は非常にシンプル。各パーツを独立して動かすことは出来ません。一方、注意書きは非常に煩雑。

f:id:PECHEDENFER:20181104062103j:plainモニター用のリモコンの写真は撮り忘れました。いずれにしても、一人当たりの空間が狭いことと、凸凹が少ないことからあらゆる操作が簡単に行えます。4畳半暮らしは、全てが手に届くところにあるから便利!なんて言う方にぴったりのシートです。

 

なおバシネットは、左右窓側のキャビン前方に設置されます。窪んだスペースで安心感が得られそうです。間接照明が、無駄にムードを盛り上げます。

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A滑走路の出発

動き出してみると、他のB787と変わりません。今日は滑走路の都合で、地上移動中にANA機をたくさん眺めることができました。

 JALの窓からANA

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山手線車内のANAの宣伝ビデオに出演するこの方は、JAL機内販売の冊子でも大活躍。八方美人というわけではなく、CMで引っ張りだこな人気者ということです。

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至るところで、日本の霊感が感じられた離陸でした。

 

長い間地上を動いて、所定位置に付いた気がしましたが、普通に離陸。ぐるりと回る経路も普通の東南アジア行き。

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Wifiがすぐ使えるようになります。国内線と異なり有料です。そのため使っている人は多くありません。また国内線とはシステムが違います。

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機内照明が変わり、リラックスモードとなります。

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かなり残念な機内食サービス

シート詰め込みに成功したビジネスクラス。テーブルクロスを敷いて回るのは大変なはず。作り笑顔が完璧なはずのJAL客室乗務員でも、表情に一筋の影が差します。

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黒いテーブルクロスのコーディネーション。

 

あられミックスでスタート。低カロリーは、高ポイント。肥満が疫病となっている今日、満足できる低カロリー食品は評価すべきなのですが、Skytraxには全然できません。大きい事はいい事だ、山盛りの食糧は豊かさだと、半世紀以上前のセンスに振り回される航空会社。

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ワインの注ぎ加減は、機内の酒がらみでちょくちょく問題を起すANAより控えめ。グラスの半分程度。これはRiesling。ちなみにワインリストは充実していました。

 

珍しいタイプの品書き。第一の膳です。細かに全てが記載されているのは普通ですが、リストではなく、配置まで示してあります。

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一方で台の物は写真。大胆に形式を破壊しています。

 

厚手の紙ふた、プラスティック容器に納められ、さらに盆に載って出てくるその御膳。箸置きがプラスティックの折鶴。機能的かと言うと、そうでもありません。

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この膳、大問題でした。分かるでしょうか。上下逆です。

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和食では上下左右にうるさいので、許容できない無神経な配膳となります。盛付けまでに払われた努力が、現場の雑な扱いで台無なしになりました。ただしメニューにあった柿なますは用意できなかったようです。

 

たまたま雑なチームだったのか、それともシートの数が多くてオペレーションに無理があるのか判断できませんが、全体が有機的に機能するシステムとはなっていないことは確か。

 

さて写真で紹介される台の物。

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客室乗務員は配置せず、トレイの上に置くべきものをただ置いていくだけでした。そのため適当に自分で配置しました。シートの構造上、そういう事が大変なのかも知れません。

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炊飯器で炊いたらしい米は、水分を失った部分が多過ぎ。せっかくのその場調理が、裏目に出ていました。

 なお味噌汁は、過度に煮詰まっていたように感じられました。

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どんなにJAL派でも、そのサービスを手離しで褒める人には会うことはないのですが、この辺に原因の一端がある気がしてきました。

 

3回旋回後の進入

コクピットはキャビンとは独立、丁寧な飛行を続けます。マレーシア上空に達した後、KLIAでは珍しいのですが、上空で待たされました。近郊の上空で3回旋回。

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しかしほとんど時間通りの到着でした。新しい機材だからか、長距離飛んできても疲れた感じが出ていません。自分が疲れていないから、そう見えるのかもしれません。すると機内サービスは良かったという事。ここで書いた文句は仔細な事です。

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