一昨日 Malaysia Airlines のビジネススイートについて記事にしましたが、今日はその他のワンワールド各社の動き。
フィンエアーにプレミアムエコノミークラス
Finnairは、2021年頃プレミアムエコノミークラスを導入することになりました。
Finnair : une nouvelle Premium Economy pour 2021
長距離路線にのみ導入と、他社並みのキャビン構成に変わります。BAでは20年近く前に導入された商品。会社によって随分導入時期が異なります。
2020年第4四半期から2022年末にかけて順次導入。北欧風デザインで広い空間と改善されたサービスが売り物と、ありきたりなプレスリリース。
同時にATRのキャビンの更新も発表されました。12機からなる Finnair の ATR隊ですが、国内線、バルト三国、グダニスク、ストックホルムなどの近距離便で使われています。2019年夏から2020年第1四半期に更新されるという話です。
Qantas Airwaysが、シンガポールチャンギ空港にファーストラウンジを計画しています。
Qantas to open new Singapore first class lounge in 2019 - Australian Business Traveller
2019年末にオープン予定のこのラウンジ、240人が座れるという規模。シャワーは当然として、飲食物にも重点が置かれており、カクテルバーとオープンキッチンが設けられます。後者においては、シンガポールに触発されたアラカルトメニューが供されます。現在のTerminal 1にある Qantas Singapore Lounge とは別の場所に設けられる可能性が大きいようです。
同時にビジネスラウンジも拡張を予定しており、ファーストラウンジと合わせて現在の60%増、合計800人が座れるようになるとのことです。現在でも混雑している Qantas ラウンジ、A380のシンガポール便への再投入によるプレミアムクラスの旅客増大に応えます。
「普通の」oneworld ファーストクラスラウンジになるようで、エメラルド会員も利用可能であるようにCEOの Alan Joyce は語っています。BAの GGL 会員はもはや Concorde Bar 利用資格が失われたので、この空港では BA より Qantas を選ぶ場面が増えそうです。
フィジー航空の利用について
12 月5 日 Fiji Airways は、oneworld connectという立場の oneworld メンバーになりました。利用者の関心は、oneworldの正規メンバー会社のマイレージプログラムとどういう関係になるのかに尽きます。
Fiji Airways starts operating Oneworld Connect programme
oneworld の rugy, sapphire, emerald会員は、Fiji Airways 利用時も優先チェックインと優先搭乗の特典が付与されます。一方でステータスマイルと特典マイルの獲得は、スポンサー4社(Qantas, Cathay Pacific, American Airlines, British Airways)の会員に限られるようです。
Qantas Frequent Flyer との関係については、詳細が記事としてまとめられています。
Fiji Airways によると oneworld connect という制度は、フルメンバーになるよりも安く上がり、会員には密接なコードシェアと同様の特典を付与することができるそうです。oneworldにしてみれば、Star Allianceに取られると Air New Zealand との協同効果でオセアニアの覇権が怪しくなります。パートナーがVirgin Australiaでも同じ。この南太平洋の会社の路線網は独特かつ無視できないため、自分の側に引き入れたかったのでしょう。
SkyTeam脱退をしてまで欲しかったアメリカンとの協業。当然続報があります。昨年アメリカンが 2億7000万以上の南方航空の株を購入した際、合意に達したコードシェアを1月以来大胆に広げつつあります。
来年には双方のマイレージプログラムで、どちらの航空会社の利用でも同様にマイルが貯まり、特典航空券に交換できるようになります。相互のラウンジ利用も2019年冒頭に開始します。
南方航空側では、ダラス(DFW)、ロサンジェルス(LAX)と北京、上海との間に運航されるAA便にコードシェア便を設定、アメリカン側では、ロサンジェルスと広州、沈阳間、サンフランシスコと広州、武漢間、さらにニューヨーク(JFK)と広州間のCZ便にコードシェア便を設定します。
こうしたコードシェア発表の時期から考えて、SkyTeam脱退も今年の初めには予定されていたようですね。アメリカと中国本土の航空会社の共同事業は、今後どういう展開になるのでしょうか。政権によるちゃぶ台返しというドラマも考えられるし、目が離せません。