PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

生涯プラチナ会員を追加するカンタス

なかなか更新できなくて、申し訳ありません。様々なことに忙殺されているのに、何も成しておらず、くたびれ気味。なかなかものを書く元気が出ないというのが直接の原因です。何を言っても言い訳ですが…。

 

空旅行、宿泊、外食に関心が高い人に優れた情報ソースになる Australian Business Traveller。もちろんオーストラリアとその周囲に強く、そこから離れるとそれなりにという点もありますが、読みやすく、詳しいので重宝します。6月20日の記事です。

Qantas launches Lifetime Platinum frequent flyer status - Australian Business Traveller

 

カンタス航空の Frequent Flyer に2019年 9月、生涯プラチナ会員資格が新設されます。

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カンタス航空はオーストラリア最大、オセアニア最大の航空会社。オセアニアの低人口密度と地理的な孤立性から、顧客囲い込みではローカル色が強く出ておかしくありません。確かに癖が強いプログラムだと感じることが時々あります。無料航空券の提供に関しては割とケチなプログラムなようです。提供する席が少ないというもっぱらの噂です。

 一方、上級会員制については気前が良いようで、比較的簡単に上級会員になれるはずです。Qantas Points (マイル、Aviosに相当) と Status Credit (FOP, PP, tier points に相当) の計算機

Frequent Flyer - Flying Qantas & Partner Airlines - Points Calculators - Earning Points

をいじるとそういう印象を持てます。会員グレードを上げる効率良い方法はブリティッシュ・エアウェイズの Executive Club と異なりますが、易しさは良い勝負。総じていうと自社便を使うと割と効率よく、またエコノミー利用でも、ジェットスターの利用でもそこそこポイントになります。

 ちなみに現行の上級会員制度は以下の通りです。

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上級会員になるために必要な Status Credit /年、維持に必要な Status Credit /年、生涯会員になるために必要な Status Credit をアップデートすると、次の表が出来上がります。新たに加わる生涯プラチナ会員は赤で示しておきました。

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6年前には、プラチナワン会員と今回の生涯プラチナ会員は無く、その他は今と同じ数字でした。(プラチナ会員は1,600 / 1,400から減ったかもしれません。)改悪なく、上級会員をどんどん生み出すお得なプログラムです。

 

しかし今回の 75,000ポイントは異色です。プラチナ会員をぎりぎりで毎年継続すると 63年でようやく生涯プラチナ会員。これはゴールド会員―生涯ゴールド会員、シルバー会員―生涯シルバー会員の関係がそれぞれ 24年、28年である事と比較するするまでもなく極端な値です。カンタスは何を思って、ほとんど不可能なレベルまでハードルを上げたのでしょうか。

 

日本でも Frequent Flyer でプラチナ会員になられた方がいらっしゃいます。

【QFF】カンタスフリークエントフライヤープラチナまでの実績 | QANTAS時々CATHAYの旅(by tabi-okane)

もしプラチナ会員をずっと継続すると、6年で生涯シルバー会員、12年で生涯ゴールド会員です。搭乗パターンがだいぶ違うので比較は困難ですが、JALのダイヤモンドよりはプラチナ会員維持は楽そうで、生涯ゴールド会員は現実的な数字です。JGCワンワールドサファイア会員で Frequent Flyer のゴールド会員相当)は嫌だなんて方には狙い目です。

 しかし生涯プラチナ会員はちょっと無理。

 

ブリティッシュ・エアウェイズの場合は、生涯ブロンズ(ワンワールド・ルビー)、生涯シルバー(ワンワールドサファイア)が無く、いきなり生涯ゴールド(ワンワールド・エメラルド)です。ゴールド会員を24年続けて生涯ゴールド会員ですから、カンタスのゴールド会員―生涯ゴールド会員の関係と同じです。24年なら、仕事人生でゴールド会員を続けていれば何とか達成みたいな感じ。

 

実利重視でワンワールドの生涯会員を狙うなら、

ルビー会員 ⇒ カンタス

サファイア会員 ⇒ JAL (年1万円以上払う場合)、カンタス (無料以外認めない場合)

エメラルド会員 ⇒ ブリティッシュ・エアウェイズ

でしょう。

Finnair Plusにもサファイアとエメラルドに生涯会員がありますが、難易度はこれらの5割増しぐらいになります。

 

さて 75,000 ポイントをクリアする人なんているのでしょうか。修行僧は数字が大きければ大きいほど闘志を燃やすなどと、凡人は無責任に発言しがちですが、Australian Business Travellerでは、生涯プラチナ会員発足時の該当者数について

”It's expected that the first wave of Lifetime Platinum card-holders will number in the hundreds rather than the thousands...”

と予想しています。数百人は、非常に多くありませんか?常人には想像もつかないほど飛行機に乗る人は、意外に多いようです。