PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

2015年版スターアライアンス・ゴールド達成、維持しやすいFFP(補遺)

前の記事は分析に終始したので、ここでは方策を。

 今からエーゲ航空(A3)Gold会員をめざすのは、賢い選択にはならないようなので、うっかりGold会員になってしまった人(私を含む)がどうするかを考えます。

ほんとに「うっかり」ですよ。全く。と言うのも、これはStar Alliance加入時からのA3の策略。あの異常に簡単なスタアラゴールドは顧客獲得のため仕組まれた罠。北ヨーロッパから地中海へのバカンス客の移動は非常に高密度です。イタリアやスペインへ行っていたAZ, IB, LH, etc.の客が、ギリシャに行先を変えるのは抵抗ないはず。そうした太陽でいかれた連中はスタアラゴールドで釣れば、要求基準に一気にあげても、A3のリピーターに留まるという筋書きです。A3は地域航空会社ですからね。大変良い戦略です。世界中でスタアラゴールドが増えたのはside effect。地中海から遠く離れて、奇妙に悩む羽目になっています。

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(1)まともに維持

 

多くの人はアカウントに20,000 miles以上入っているでしょう。マイル失効を避け特典航空券を得るには、さらにマイルを貯める必要があります。が、12,000 milesも積算すれば会員資格が更新します。長距離のファーストなど、大きい無料航空券を狙っているなら、必然的に数年間Gold会員になれます。

 

SAS(SK)でNRTからCPHへ飛び、A3を使いATH経由でどこかへ行く旅行。SKのサイトでNRTーCPHを予約すると、最安値でも100%マイルが積算されるようです。SASで100%積算の国際線は、A3でも100%積算です。往復で合計12,000 milesを超える目的地はいくらでもあります。費用の最安値は12万円ぐらいで、年末年始に行っても14万円ぐらいでできるようでした。

 

Miles+Bonusでは11月24日に新Gold会員に移行、1年間の会員資格と告知されていますが、新しい期限は2015年12月末になるでしょう。更新後は1年有効とされているため、実施は2015年の後半が良いと考えられます。(しかしながら、アナウンスの通りだと会員ごとに資格期間がバラバラになり、繁雑極まりないので、2015年中に更新したら、2016年末まで有効という普通のパターンになるのではないでしょうか。)

 勤め人だと、2015年はGW、夏休み期間、9月の連休、年末などが実施のチャンスになります。

 

SK搭乗時のマイル積算率は異常に良く日本在住A3会員には天の配剤に見えるのですが、A3とSKは互恵関係の契約でも結んでいるのでしょうか。悪くない提携になりそうですが...。

 

なお新しいプログラムでは、tier milesが購入できるともアナウンスされています。おそらく緊急避難的な方法にしかならないと思いますが、詳細を待ちましょう。

 

(2)さようなら

 

いろいろ悩むより、さっぱりと捨ててしまい、別の良い道を見つけようという方針です。エーゲ航空は日本に就航していないし、就航見込みもない上、ギリシャは遠い国です。A prioriには価値あるFFPとは言えません。ただしマイル失効は勿体ないので、使ってしまってから、Adieu!となります。

 

幸いMiles & Bonusでは、往復の半分のマイルで片道発券できます。必要マイルが少ない経路は、

ギリシャ内 Y: 6,250     C: 9,000

欧州内         Y: 11,000   C: 20,000

極東ー極東 Y: 12,500   C: 21,000

極東ー中東 Y: 30,000   C: 45,000

などです。すべてStar Alliance加盟会社利用の片道航空券に必要なマイルです。それぞれの地域に該当する国は以下の通り。

欧州:Albania, Andorra, Armenia, Austria, Azerbaijan, Belarus, Bosnia & Herzegovina, Bulgaria, Croatia, Cyprus, Czech Republic, Denmark, Estonia, Finland, France, Georgia, Germany, Greece, Hungary, Iceland, Ireland, Italy, Latvia, Liechtenstein, Lithuania,
Luxembourg, F.Y.R.O.M., Malta, Moldova, Monaco, Montenegro, Netherlands, Norway, Poland, Portugal, Romania, Russia, San Marino, Serbia, Slovakia, Slovenia, Spain, Sweden, Switzerland, Ukraine, United Kingdom, Vatican City, Turkey

極東:China, Hong Kong, Japan, Macau, Mongolia, North Korea, South Korea, Taiwan, Brunei, Cambodia, East Timor, Indonesia, Laos, Malaysia, Myanmar, Philippines, Singapore, Thailand, Vietnam

中東:Bahrain, Kuwait, Oman, Qatar, Saudi Arabia, United Arab Emirates, Yemen, Iraq, Jordan, Lebanon, Syria, Iran

 

日本からだと、ビジネスでシンガポールとかバリへの旅行は狙い目です。片道分しかマイルが無くても、東南アジアですから往きはビジネス、帰りはLCCという荒技があります。

 

ISTーLYRとか、ISTーKEFの往復が22,000 milesなら相当お値打ちですね。この種の航空券は結構高いし、主要なセクターはどうせモノクラスだし、特典航空券向けです。

 

(3)FFPの乗り換え

 

SA Goldという現在の「地位」を最大限利用します。ステータスマッチです。これは無暗やたらに申請しても良いことはありませんが、A3の場合、まさに行うべきケース。堂々とすべきです。前の記事でトルコ航空(TK)が、SA Gold維持に有利だと結論しましたが、そのトルコ航空、ステータスマッチを歓迎する会社としても有名です。StatusMatcherを見ても、A3 Gold (SA Gold) → TK Elite (SA Gold)は成功している模様です。

 

「日本に未就航なので、ステータス維持の新条件は厳しい」などと窮状を訴え、「同様の地勢的環境にある貴社の路線網は、大変充実していることがわかり...」などと賛美して、「是非貴社のElite会員に迎えてほしい」と締めくくれば、たぶん大丈夫なはず。TKの予約を入れておけば、完璧です。

 具体的なメールアドレスなどは、すでにWeb上で多くの記事になっているのでそちらを参照。

 

問題はいつ行うかです。会員期限が迫っていると、「実はあまり搭乗しない客か」と疑われる可能性があるし、今行っても、単に「2つのSA Goldを持つ男(女)」になるだけです。おそらくは2015年半ばが狙い目になると思います。

 こうして搭乗ゼロでもSA Goldを延長できます。しかしTKでは、ユナイテッドの正規割引エコノミーとかタイ航空のV/Wクラスを除くエコノミーで100%マイルが加算されます。2年間で37,500 milesで会員資格を維持できますが、この距離は東京から

BKK 6往復半

BKK経由SYD2往復半

HNL5往復

LAX3往復半

です。2年間でこの程度。海外旅行好きなら、全く無理ありません。

 

なお、アシアナはステータスマッチを行っていないようです。こちらの方が本拠地が日本に近く、使い勝手は良いはずですが、やはり「近くて遠い」のでしょうか。アシアナにとっては、新規顧客開拓のチャンスだと思うのですが、キャンペーンはやらないでしょうね。