PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

AF1695:BUD-CDG エコノミー 遅延

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朝6時50分発のフライト。4時30分にホテルを出て、地下鉄は始発。駅の入口が開くのと同時に構内に入ります。それで1時間50分遅延なんて、勘弁してほしいものです。しかも原因は整備不良。

 しかし「せっかく早起きして来たのに...」という感覚は、日本人らしさの現れかもしれません。

 

ゲート待機ではありません。この便、出発準備はできたものの、「夜間に付着した雪を除去するため15分ばかり(un petit quart d'heure)遅れ」た上、滑走路に向かう途中、「電気系統に小さな問題(un petit problème de l'électricité)があり、ゲートに引き返す」ことになりました。この機長、意識してプチプチ言っていますが、問題の極小化はおろか、矮小化にすら役立っていません。

 外は、見ていて気が滅入る天気。

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飛行機内に閉じ込められます。水一杯も配りません。IFEも無い機材ですが、暴れる人もおらず、機内の雰囲気は落ち着いたものでした。 逆に欧州の客は大人しいから、なだめるためのフォローをしないのかもしれません。必要ないサービスは省くのがビジネス。

 

CDGでの乗継ぎ時間は余裕の1時間。ところが2時間近い遅れ。独仏国境あたりを飛んでいる頃、乗継便が出発したはずです。

 

CDGの到着前には、「アシスタンスが必要な客には、Air Franceの地上係員が控えている」という旨の機内アナウンスがありました。もっともこれは遅延とは関係なく、常に行っているアナウンスです。

 到着後、うろうろしている客が多数いました。最近の機内誌にはサービスカウンターの場所が記載されていません。ORYについては情報があるのですが、CDGの地図では繁雑になるからか、サービスカウンター、チケット売り場、ラウンジなどの表示が省かれています。

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AFが到着するターミナルでは、空港職員やAFの職員がうろうろしているので、捕まえて場所を訊けばよいという考えでしょう。

 

予定通り、Terminal 2Fに到着。どうせ乗継ぎ便も2Fだろうと見当をつけ、そのまま出発ホールへ上がります。サービスカウンターは確かホールの真ん中にあったはずと、トコトコ向かいます。AF係員はとても親切。あっという間に次便の搭乗券を発券してくれました。また、「ゲートは、ここではなくて隣のホールね」と付け加えることも忘れません。過剰な親切さ。

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手続きがスムーズに済むのは、少しは勘が働くCDGだからということは無視できません。他の巨大空港、例えばATLやPEKだったら、私も右往左往していたと思います。

 

日本ではこのような場合、ともあれ平謝りが必要ですが、AFはいつもより愛想良く振る舞うことで対処します。客は不安になっているだろうから、リラックスさせようという気遣いだと思います。ところが日本人客の場合、カチンと来る人が多いようで、不愉快な経験をしたとの報告を多く見かけます。AF係員にしてみたら、航送契約では問題ないし、私のせいではないし、謝罪の言葉が状況が良くするわけでもないし、「何がしてほしいの」という話になります。そこで客が礼儀を欠く発言をしたり、契約にない補償を求めたりすると、話がこじれます。

 「実質的な意味がない謝罪の言葉を述べる」文化は、別の島国、イギリスでも共有されます。社会の潤滑油として必要不可欠です。その結果だと思いますが、英語圏には多かれ少なかれそのような習慣があります。自分の周りの文化もそう、もっともなじみ深い外国文化もそうとなると、その習慣が特殊であることが想像できないのも無理ありません。

 例えば独仏中では、補償が関係しうる事項については、そうした対応は無いでしょう。

 

外国へ個人旅行する人は、日本人の標準から量ると外国文化に良く接している層です。それでも外国の航空会社との間で無用の軋轢が生じます。異文化との接触は容易ではありません。

 

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後で調べたら携帯にSMS、普段のメールアカウントにメールで連絡されていました。遅延が起きた時の再手配は、自動化されています。もちろん乗継便もシートを決めるのも自動。すると、制限エリアのあちこちで見かけるキヨスク(Borne Libre-Service)で発券もできるはずです。

 したがって遅延便が空港に着いたら、その時点でSMSかメールをチェックし、再手配された乗継便が良ければ、キヨスクで発券というのが最もスマートなやり方でしょう。便利です。

 

この自動処理はあまり案内されません。機内では相変わらず「地上係員が...」とアナウンスするところを見ると、イレギュラーの発生時には人がフォローするべきとAFは考えているようです。そのフォローの仕方が日本人好みではないとしても、AFが顧客の方を向いてサービスしていることは明らかです。