PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

TG640:BKK-NRT ビジネス

東京-バンコク間は、毎日13往復以上あります。よくもこれだけ増殖したものですが、時間帯が選べるのは利用者にはうれしいこと。このTG640便は22:35にBKK発、6:15にNRT着と、While You Were Sleeping (1995)です。

 東京の賃金労働者にとって、Bangkokは週末滞在地にもなります。金曜仕事後に出発、土曜朝に到着、日曜19時過ぎまで滞在しても、月曜早朝にはNRT/HNDに帰着。その足で仕事に向かえます。土日の活動時間のほぼ全てをBangkokで過ごせます。

 

Suvarnabhumi空港では、タイ航空のビジネスとファーストクラスは特別扱いです。「お車」で空港に到着すると、一番近い場所でチェックインできる手はずが整っています。自動ドアを通ると、こんな作り物が目に入ります。

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これは目隠しで、背後にTGのビジネスクラス、ファーストクラスの専用カウンターが控えています。チェックインをします。

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ファーストクラス利用者は、多分このゲートの裏側でもチェックインできます。

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ファーストの旅客(と業務従事者)にだけに許された空間は、一面がガラス張り。抜群の眺望と考えるか、外から丸見えと考えるか、空港なので判断に迷います。私はこのゲートの手前を右手に進みます。そこにもソファが並んでいます。地上職員が多いので、ふんぞり返って座っていても、声を掛けてもらえます。

 セキュリティ、出国審査も専用ですからガラガラです。

 

その後は、免税店へ行って財布を空にするもよし、ラウンジに降りて腹を膨らませるもよしと、至れり尽くせりです。

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なおタイ式マッサージの施術が受けられることは、つとに知られています。

 

TGラウンジは他に2箇所あります。

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Dゲート前の巨大ラウンジは、TGのビジネスクラス、ファーストクラスの利用客が対象。Star Allianceから独立したラウンジなのでした。これに該当しないStar Alliance GOLD会員は、CとEゲートのRoyal Silk Loungeを利用できるはずです。

 

BKKでは、TGの旅客は圧倒的に有利なのでした。成田や羽田のJALANAにはこれほどの排他性は感じられませんが、ナショナルフラッグキャリアの本拠地では時々こういうことがあります。

 TGはStar Allianceの創設メンバー。連合への協力については比較的自由な裁量ができるはずです。自社専用空間で独自のサービスを尽くそうとする姿勢には好感が持てるので、これはこれで良い気がします。

 

なおStar Alliance GOLD会員は、Bカウンターでチェックインできます。ここも空いています。東京にいると、Star Alliance GOLDは「うじゃうじゃいる」気がしますが、このセンスは世界では通用しないようです。

 

ラウンジはその規模にもかかわらず混雑していました。

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アルコールはカウンターで注文しないと手に入りません。ただし缶ビールは取り放題です。そのためか、あちこちでビール缶を開ける音が聞こえてきます。またこのラウンジは、Dゲートに隣接する形で広がっているので、構内放送が絶え間なく聞こえてきます。静かなラウンジではありません。

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手洗い場には、鉢植えがあります。 さりげなく静けさを演出します。

 

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さて搭乗券に記載された座席は14B。B747-400だろうと予想し、C4ゲートに到着後すぐ「この席は2階?」と係員に尋ねました。係員はよくわからない様子でしたが、機材の確認は取れました。収納スペースが小さいため、荷物が2階席に持ち込めない事態を想定し、荷の詰替えを行います。

 案の定2階席。

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指摘される前にこちらからCAに断り、メインデッキの荷物入れに荷物を収納してしまいます。そこもビジネスクラスなので荷物入れが不足することはないでしょう。

 

キャビン正面の「壁画」が気に入ったので、撮ってしまいました。

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定刻21:35に機体が動き始めます。離陸後、すぐにシートベルトのサインが消えましたが、機体は懸命に上昇中。明らかに床が傾いています。22:05には軽食が配られ、10分後には片づけが始まります。アルコールを含めたドリンク類のワゴンの巡回は2回ありますが、ここまで慌しい機内食は珍しいことです。

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タイの粽。笹ではなく、バナナの葉です。

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慌しい中、きちんと客の名前を呼んで配膳していました。TG640、TG641では、CXのようなアドリブに富んだ一言挨拶はありません。しかし日本にお辞儀があるように、タイにはワイという「万能兵器」があるので、評価はおのずと上がります。

 

食事の後は、あえなく消灯。

 

舞台裏のトランペットのようないびきが始終響き、あまり眠れませんでした。暗闇は4時間足らずで終了。2:15(東京時間で4:15)には機内が明るくなり、朝食が始まります。

 最初におしぼり、次にジュースと水が配られます。続いてトレイに載ったカットフルーツとチョコレート、さらにホットドリンクとパンで完成。計5回の巡回。

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私の皿では、配膳の際にフルーツは「散らばった」ようです。両隣では、皿の一箇所に固まっていました。

 

機体は鹿児島県を飛んでいます。

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その後フルーツの皿は片付けられ、メインが。

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Omelette + saucisse + ratatouille + pomme de terreは、エコノミークラスの食事を髣髴とさせる内容。しかし食材は悪くありませんし、熱の通し方は相変わらず上々です。

 

これまた慌しい朝食でした。食べ終わっているかどうか関係なく、片づけをはじめます。ほとんどの客に対して「片付けていい?」と訊きながらの作業でした。そしてまた消灯。この時点で東京時間5:00でした。できるだけ多くの時間を睡眠向けに確保しようという姿勢が伺われます。これはこれで卓見です。

 

そのうち空が明るくなってきます。

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なぜか到着直前に蘭のコサージュが配られます。生花ですから当然手作り。もったいないのですが、国内持ち込みは無理でしょう。

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到着は6:03。予定時刻6:15より早まりました。Smooth as silk。恐ろしく丁寧な着陸でした。最初の接地から、全車輪で機体重量が車軸にかかるまで2秒以上ありました。

 時刻表では、TG640とCX524が成田の到着第一便。本日の一番乗りを疑わなかったのですが、目の前にQF21のB747(6:20定刻)が。先を越されたのでした。

 飛行スケジュールの関係から、SYDも週末滞在や日帰り出張に適した都市です。TG640, CX524, QF21などの便では、早く着きすぎないよう時間調整をしているようです。

 

成田空港のTerminal 1には到着フロアの上、2Fにシャワーの施設(1,080円)があるので、週末海外には何かと便利です。Terminal 2にはありません。JALの早朝到着便も複数あるのですが、シャワー施設が無いのは何故でしょう。