ここにも存在しました。楽ではないビジネスクラス。定時は1:25KUL発、6:20TPE着のVol de Nuit(註1)です。シートはリクライニングのみ可能と、先日利用したCX566と条件が似ています。特にそういう便を選んでいるわけではありませんが、いろいろな都合で体力試しを強いられています。
註1:Guerlainは80年以上も製造しているようですが、MH408の機内トイレのフラグランスとして置いたら、ひねりが効いていて良いと思います。
市内(KL Sentral駅)から空港へ一直線のKL Ekspresは、遅くまで運航されているのでアクセスには問題ありませんが、Kuala Lumpurのような健康的な都市で、真夜中まで何をして過ごせというのでしょう。陽のある内に着いて、空港を散歩していた方がまだマシと、19:00前に着いてしまいます。
到着階からの光景は、見事にイスラム風。
MH利用なら本拠地なので、ラウンジ長逗留にも嫌な顔はされません。さっさとチェックインするのが正解かもしれません。こういう「しっかりした国」で、だらけて寝てしまうのは、たとえ空港ラウンジだったとしても恥ずかしいので、気をつけないといけません。
KULではMHが良いところを占めているし、規模も大きいことが明らかですが、BKKにおけるTGやHKGにおけるCXのような絶対性は感じられません。
一応、特別な門があります。
地上係員は慇懃で、機内サービスの雰囲気とだいぶ異なります。マレーシアが英連邦だったことを思い出します。
出国すると飛行機の模型が並びます。どういう基準で作ったのかわかりません。
本館ラウンジは12:00に閉まり、ビジネスクラスラウンジしかないから、24時間営業でファーストクラスラウンジがあるサテライトに行ってはどうかと提案されます。どっちでも大して変わらない気がしますが、時間があるのでシャトルに乗り、サテライトへ行きます。
ひそかにカロリー過多なマレーシアですから、生野菜に徹します。4時間もいましたが、Carlsberg缶以外のアルコールは見かけませんでした。缶ビール1種とは、さすがにイスラム教の国です。郷に入っては郷に従えと、ノンアルコールで過ごしました。
搭乗券には0:25搭乗とあります。この空港では、0:25に搭乗待合室の保安検査が開始されるという意味です。しかしこれはスケジュール上の時刻で、客が少ない場合には遅くなります。この便では0:55に保安検査が開始しました。
待合室にいる時間は5分もありません。それでも結局1:16には機体の扉が閉められました。予定より9分早い出発です。
1:18には動き出し、1:28に離陸。深夜は空港が空いているためか、早いこと、早いこと。
機材はB737-800です。2-2のシート配置4列全16席に10人の客がいました。並んだのはもともとペアの客だけでした。
通路側2D席だったのですが、空いている隣の2Fに移ります。通路から遠い方が睡眠を妨げられないので。IFEの個人スクリーンも無く、古臭さを感じる内装です。
welcome drinkもソフトドリンクのみでした。
食事の直前にこんなものが配布されました。
これに10以上の映画、10以上のテレビ番組などが記録されています。持って行くなということですが、重量も結構あるし、性能も大したことないので、そういう気になる方がどうかしています。
食事は非常に簡単になるだろうと思っていましたが、MHの定番から始まります。
その後、ドンと出てきたトレイは、カロリー満載。
合鴨とトマトはすぐわかりますが、マヨネーズで和えてあるサラダはりんごです。チキンカレーはインド風。米はやや水分が過剰。
デザートの"cheese cake"はマンゴーソースでした。
白ワインとChampagne(Canard-Duchêne)のボトルが周っていました。ダイエットに関心のある方には常識だと思いますが、夜食にカレーは無謀です。ワインに関心のある方には常識だと思いますが、シャンパンにカレーは過激(註2)です。結構なお食事でした。
註2:この組合せは、一応推奨されるはずです。
2:30に片付けが済み、2:40に消灯。眼下には大都市の光が。電照作物の栽培とおぼしき光の塊も見えます。ホーチミン周辺を飛んでいたようです。
5:00、機長からの放送で目が覚めます。機体はすでに下降を始めています。眼下は台湾の海岸線です。5:22に着陸。タラップを降りてバスでターミナルへ向かいます。
タラップが大きく見えます。
「予定よりだいぶ早い=寝る時間が少なかった」でした。空港が空いているのも良し悪しです。
この便のサービスが慌しいのは不可避ですが、それでもいちいち客の名前を呼んでいました。キャビンの客全員に対してそうでした。この客の名前を呼ぶかどうかは、サービスの良し悪しを計るひとつの基準になると思います。かなりの負担である一方、パーソナライズは上質なサービスの基本ですから。
マレーシア航空、少なくとも現場はがんばっています。