1月のリターンマッチ、MH71。前回は整備不良。部品が足らず、翌朝NRT到着するMH88がKULから輸送、その折返し便MH87の90分後にMH71Dとして出発したという因縁のMH便。性懲りも無く利用を試みます。
1月はイブニングライナーでNRTへ向かったのですが、同じパターンは縁起が悪いので、今回はスカイライナーを利用。
一般に特急券が高く感じられるのか、相変わらず空いています。
空港でシャワーを浴び、着替えて出発という型にはまった旅行者になります。
出発は以前と変わぬ98番ゲート。第二ターミナルサテライトの先端と、端に押しやれられています。夜遅いので、JALのラウンジも本館側しか開いていません。
これから不足するだろう野菜を食い貯めします。
写真で見るとマズそうですが、これはカメラの腕の問題。
東京スープストックのスープは、「ここで味わうとまた格別」などということはありません。安定したつくりですね。
2巡目。マズそうなのは、盛り方も原因のようです。
このラウンジの良い点ですが、素材そのものを生かしたような味付けになるようです。作り置きなので、多くは期待できませんが、あまり悪い材料は使っていないようです。
Heidsieck Silver Top Brutは年末からの定番になっています。白と赤はそれぞれ、FerrocintoのDOP Pollino MontonicoとCaliforniaのZinfandelでした。
よく知られるとおり、ZinfandelはPrimitivoと遺伝子的には同じ品種ですが、大西洋を渡り、北米を横断して、ずいぶん風格が出ています。同じアロマが確かに見つかります。
人が結構入っており、JAL便に関しては放送があります。
ゲートに到着したのは搭乗予定時間の21:00ちょうど。ちゃんと出発するかどうか、まだ油断できません。
搭乗できました。席は5G。
2-3-2のシート配置のB777-200ですが、この横一列だけでビジネスクラスの第二キャビンを構成しています。長距離列車のコンパートメントのような雰囲気になります。通路を挟んだ隣のマレー人のお母さんは早速ベッドメイキング。MHのビジネスクラスに慣れていらっしゃるようです。窓際には男の子を乗せていました。
背後に見えるは、AAと同じ2-5-2のシート配置のエコノミー。まずまずの混み具合でした。
私もさっさとシーツを敷いてしまいます。隣のお母さんや私同様、このシートの状態で夕食をとっている人たちが結構いました。シートベルトの穴付きのシーツです。
定番の突き出し。サテー
ワインリストは1月と変わらず。ただしAdelaide HillsのChardonnayも積んでいました。1月のMH71Dでは「オセアニアのワインも入れた方がええんちゃう。」みたいなことを書きましたが、MHではすでに考えていたようです。
写真はOlivier LeflaiveのBourgogne 2012ですが、後で飲み比べてみたところ、この豪仏のChardonnayはスタイルがかなり似ており、同じ人間が選んだものと推察されます。
相変わらず皿の見栄えがするMH。右端のサーモンやら何やらをcercleで型にしたものは上々。地上のレストラン並みです。またも素麺がついてきます。この会社に限らないのですが、どうして機内食ではそばや素麺がもてはやされるのでしょう。のびてしまって哀れなのですが。
メインの皿は牛ひれ肉にしました。肉質は平凡ですが、盛り方は上手。見栄えがすることは結構重要です。この皿にはAmpuisの有名人、Monsieur GuigalのCrozes-Hermitageを合わせました。Bordeauxだと寝ぼけてしまいそうだったので...。
暗い中の食事であることが伝わってくるでしょうか。
デザートもきちんと絵を描いています。このムースは味といい、舌触りといい、ある程度の水準に達しています。最近、アジアの大都市産のケーキ類はレベルが非常に高い気がします。
相変わらず、présentation は一流です。
サービス時にたまたま揺れていたのか、今回は暖かい飲み物が出ませんでした。
東京時間23:45頃には、食事のサービスは終わりました。多分すぐ暗くなると予想、床づくりをします。シートの背後に備えてあるマットレスを敷きます。この後シーツを戻せば完成。マレー人らしい隣のおじさんはマットレスを使わず、一足先に安眠モードです。
この後は、傾いたベッドでしばし睡眠。クアラルンプール時間2:40(東京時間3:40)頃に目が覚めますが、周囲が動き出す様子がないので、そのままじっとしていました。やがて私が目覚めていることに気がついた乗務員が、サンドイッチはいかがと声をかけてきます。この7人だけのキャビンは皆横たわったままなので、遠慮しておきます。第一キャビンは、朝食モードになったようでした。
第二キャビンは誰も朝食をとらず、睡眠の延長戦でした。照明が明るくならず、機動的な運用に感心します。夜便ではこのキャビンは狙い目です。
3:25、機長のアナウンスが入ります。こうなると朝の準備と着陸の準備をしないといけません。第二キャビンは相変わらず暗いままですが、ベッドを片付けます。
着陸は4:00。KLIAのC35ゲートです。この空港のコンコースの天井は星が瞬いているようです。
日本人乗務員は1名だけでした。どこにいたのかわかりません。
この便でも、クルーは客の名前を呼んでサービスを行っていました。みんな良く気が付くし、常に笑顔で応対と、接客自体の質は非常に高い気がします。MHにすっかりはまったという声は聞きませんが、ここのビジネスクラス、ライバルたちに劣りません。