PECHEDENFERのブログ

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エグゼクティブクラブでのowファーストクラス特典航空券の取りやすさ

British Airways(BA)のExecutive Clubのサイトで、oneworld各社のファーストクラスの特典航空券がどれだけ見つかるか、検証してみました。

 

今回も3,000字を超えたので、最初に結論から述べると

・たいていOK:BA

・十分供給されている:AA, CX, MH

・運が良いと見つかる:JL, QR

・見つからない:JJ, QF

でした。ファーストを出さない会社は、ビジネスクラスの提供にも消極的です。大陸間の便ではまるで見つからないのに、その航空会社しか運航がない地域では、ビジネスが出てくる会社もあります。

 

特典航空券がどれだけ用意されているかは、

・搭乗時にどれだけマイルが積算されるか

・どれだけのマイルで特典航空券が得られるか

と同様に重要なのですが、あまり明らかにされることがありませんでした。最近はオンラインで調べると、残席数が出てくることも増えてきました。Executive Clubでもそうですが、多い時はビジネスでも4席以上供給されています。

 

さらに特典航空券は

・自社会員に対しての提供席数

・提携FFP各社への提供席数

は異なるのが普通です。当然、前者は後者より大きくなります。

 すでに書きましたが、東京-パリ間のAir France(AF)のビジネスクラス特典航空券は、Flying Blue(AF)だと大抵の日でとれますが、SkyMiles(デルタ航空、DL)で探してもまず出てきません。SkyMilesの会員も大韓航空のICN乗継なら、そこそこ見つかります。ファーストクラスはFlying Blueだと取れない日を探すのが難しいのですが、SkyTeam他社には制度的に提供されていないようです。

 

ファーストクラスの特典航空券はお得感が高いのですが、数が非常に限られます。運航路線も座席数も少ないこと、航空会社の顔は「安売り」できないことという2つの要因が働いています。Flying Blueのように片道260,000マイルも要求すると、特典をとる人も少ないので常時bienvenueですが、席数自体は多いはずがありません。oneworldには国際線ファーストクラスを本格運用する会社が多く、BA, アメリカン(AA), Cathay Pacific(CX), JAL(JL), TAM(JJ), マレーシア航空(MH), カンタス(QF), カタール航空(QR)と8社もあります。ただし提携FFP間の垣根が高いことも低いこともあります。さらに提供するか否か、提供する場合、数はいくつかは、よく変更されます。時々調べてみないと動向はつかめません。

 

そこで昨年来貯まったaviosを処分するついでに、実際に調べてみました。以下、会社別に。

 

(1) BA

Webサイトでは出発地、目的地、日付、キャビンクラスを入力するのですが、プログラムが提案する順番は、自社直行便、他社直行便、自社接続便、他社接続便です。距離が大きい場合、接続便が重要な場合は自動的に判断して、Stopoverしたいかどうか予め聞かれます。

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 当然のことですが、自社なのでBAは他の会社より圧倒的に良く出てきます。

こういうところを見ても、FFPは自分が好きな会社、簡単に利用できる会社のものが良いと思います。この点では、なじみがないエーゲ航空の会員になるメリットはなかったようです。

 

ファーストクラスでも、格安航空券と同じ程度に出てきます。路線によっては難しいこともあります。LHR-DOH線はかなり品薄です。

 Executive Clubは、今月中に積算マイル数を一部下げ、ビジネス、ファーストの特典航空券に必要なマイル数を上げるという「改悪」を行います。一方で無料航空券の供給席数は増やすと言っています。これはBA便のことを指すはずです。aviosさえ貯まれば、ますますBA便のファーストクラスはとりやすくなります。

 

(2) AA

JFK-LHR線もお金持ちが多いためか、ファーストが売れる=特典がとりにくいというイメージがあります。しかし座席供給量も多いため、とれないことはありません。

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AAも、日によっては比較的楽にとれます。これだけ空いていれば特典航空券としては問題ないでしょう。

 

(3) CX

HKG-LHR線には、A380のBA26便がありますが、無料航空券は任せたという具合にCXの便ばかり出てきます。

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販売するのではなく、他社のFFPで「売る」のは、うれしくないはずです。しかしCXは結構な席数のファーストを用意していますし、BAとは提携関係も深いのでこういうことになっているのでしょう。ファーストクラスのブランド的な「輝き」はCXもBAも同じようなものに見えますが…。

 CXのファーストは日本と香港の間でもかなり出てきます。Executive Clubでとりやすい特典です。

 

(4) JAL

われらが日本航空。これはあまり易しくありません。自社FFP(JMB)での必要マイル数が少なく、用意される席数も多くないためだと思います。探せばなんとか出てくる程度です。

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LHR-HND間ではビジネスクラスもかなり困難です。他の区間でも同じでしょう。なぜここは2席も空いているのか不思議です。ビジネスは埋まっているし、oneworldのために特別に出しているFなのでしょうか。

 JAL国際線ファーストクラスの特典航空券は、JMBでの席取り合戦が基本のようです。

 

(5) TAM

いろいろな日付、区間を試してみたのですが、ファーストクラスは出てきませんでした。BA-IBも運航している区間ではビジネスクラスも出てきません。出てくるのは、IBとBAばかりです。ここは垣根が高い会社ということになります。そもそもこの航空会社、ファーストクラスをどうやって売っているのでしょうか。

 

(6) MH

現在、BAはKuala Lumpurに就航していません。5月27日にLondon-KL線が復活する予定です。

British Airways Puts Kuala Lumpur Back On The Route Map

現在、BAの特典航空券は提供されていないようです。そのためLHR-KUL便ではMH便がまず表示されますが、ファーストクラスはかなりとりやすいと思います。

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いろいろな日付で調べました。上の検索結果は12月14日で調べたら、ファーストが開いていなかったので、次に12月15日してみたら見つかったという「証拠」です。

 MHのファーストクラスは、6機あるA380にそれぞれ8シートあるだけとかなり貴重な存在ですが、他の会社に比べると容易な方です。サービスはどうなのでしょう。悪いはずはないと思いますが。

 

(7) QF

ビジネスもファーストも全然出てきません。オーストラリア国内線でも供給数が少ないらしく、SYD-PERで検索しても出てくるのは乗継便だったりします。一番垣根が高い会社です。

 

(8) QR

この会社もファースト、ビジネスをかなり調整しています。ほとんど出てきません。中東の地域内のフライトではビジネスも出てきます。

 ただし供給過剰なら、出てきやすいはずです。完全に空で運航するよりは、何かしらの収入になったほうが良いに決まっています。

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確かに路線と期間を選ぶと、ファーストが出てきます。DOH-CDGは毎日A380で2便、A340で1便ありますが、お金持ちには人気が無いようです。

 

以上でした。これと同じ調査をStar Allianceでやっても面白くないでしょうし、SkyTeamではたぶん意味がありません。oneworldならではの楽しみでした。