英国海峡はBAを使わなくても、遠泳、フェリー、筏(いかだ)など様々な方法で渡れます。Napoléon IIIの時代から建設計画があった地下トンネルも21年前に完成し、今ではEurostarもすっかり定着しました。
空から見ると本当にDoverとCalaisは目と鼻の先です。個人的には、この海峡超えでは常にBAを利用しています。理由は特にありません。今回も例外ではありませんが、CDGの利用だったので、市内から搭乗までが面倒でした。
CDGでは、BAはTerminal 2Aを利用します。この空港では、Star AllianceはTerminal 1に集積しつつありますが、oneworldとSkyTeamは使用ターミナルがばらばらです。
チェックインホールでは、こんな風に迎えられるはずも無く、
下に降りろと、無機質な案内。とにかく目立ちません。
BAは客室乗務員を宣伝に使う場合、平均的な年齢、平均的な外見、雇用者の男女比に配慮しているようですから、2次元等身大人形が出現したとしても、男性型と女性型があり、しかも横幅が広いものになるでしょう。
予約は319便(16:50発17:00着)でしたが、窓口で早い便に乗らないかと誘導されます。BAのパリ便は全てLHRのTerminal 5の利用。BAの乗客ならCDGのTerminal 2より使い勝手が良いことは間違いないので、そうしてもらいます。アウェイにしては親切でした。ORYの係員はBA-IBの職員ではないようですが、CDGでは直接雇用しているのかもしれません。
搭乗券を見ると、振替便は315便(13:55発14:05着)です。最終搭乗が13:35で、もう13:30を過ぎています。優先レーンだか何だか判断せず、大急ぎでゲートに向かいます。搭乗券の時間のところを指して、Excusez-moi, c'est urgent!で高速通過できます。
それでも最終搭乗時間を数分過ぎてしまいました。
ゲートは閉まっています。係員に事情を説明すると、実は遅延でまだ搭乗が始まっていないことを告げられます。
これはチェックインの係員の仕業(遅延を知っていて、わざと伝えず、慌てさせるといういたずら)だなとわかり、ニヤリとしたところで、着席して息を整えます。
結局、搭乗開始が13:55でした。風が強くて遅れたとの説明がありました。細かいことまで搭乗客に伝えるようになったものです。
イギリス人は列を作る機会を絶対逃さないので、もたもたしていると長い列の後ろにつくことになります。アナウンスがあったらさっさと並びます。私の後ろはどう見てもBAのパイロット。BAでは、操縦者も乗客と一緒に搭乗するほど顧客との接触を大事にするというのは、完全に的外れな見解。いわゆるデッドヘッドでした。
私の座席は9F。久しぶりのEuro Travellerです。9D, 9Eともに空席だったので非常に快適。10D, 10E, 10Fも空席です。非常に空いています。
距離も短いし、乗務員もかまわないので、Club Europeより楽チンです。
先ほどのパイロットは10Aでした。彼の周りもがら空き。
1月から、搭乗するA320系は全部この新しいキャビンなのですが、BAはいっせいに改装したのでしょうか。
窓の外は、さまざまな航空会社の機材が見えます。航空連合に配慮している様子が全く見られません。
今日は珍しく天気が良く、下界が良く見えます。フランスは、相変わらずのモザイク模様。
緑が少し濃く感じられます。こんなに作ってどうするのでしょうと思うぐらい農地ばかりのフランス。
海峡上空も雲が少なく、海岸線が良く見えました。海にせり出した「半島」の奥にCalaisがあるはずですが、よくわかりません。
スナックにはcrispsがあります。正しくイギリスしています。
English ChannelでCorkersのCrispsをつまむか、La MancheでBonne Mamanのgâteauをつまむか、世紀の難題に戸惑っているうちに、イギリスが容赦なく近づきます。
街並みもすっかりイギリス。
空もイギリス。天気の話ではなく、すごい勢いで飛んでいった飛行機がBAだったということです。
なぜこんな写真が撮れたというと、LHRが相変わらず混雑していて途中2回転させられたからでした。
調整をぎりぎりまで行っている様子が窺われます。
到着は14:57。50分以上遅れています。Terminal 5のSatellite A。それは良いのですが、窓の外の光景が不安感を掻き立てます。
ターミナルと搭乗橋でつながり、ほっとして機外に出たところ、なぜか搭乗橋の途中で外に出るよう誘導されていて、結局この写真のバスに乗って移動したのでした。なぜでしょう?
天気が良かったため?