昨年、この空港を利用した時には無かった新国際線ターミナルができていました。12月31日に供用開始されたとのことです。まだ利用した人も少ないでしょうから、レポートします。
JALのサイトにある空港案内を貼っておきます。
今回JALを利用からですが、この説明はわかりやすいので役立ちます。
構造はシンプル。公道とコンコースが平行に並んでおり、その間にターミナルビルが位置します。コンコースは一直線で、20番から36番の17ゲートがずらりと並びます。
ターミナルビルは2Fが到着ロビー、3Fが出発ロビーです。チェックインカウンターは向かって左からA-B, C-D, E-F, G-Hという4つの島があります。F~Hがベトナム航空専用ですが、やはり一番良いところを大きく占めています。それぞれの面が12のカウンターから成ります。交通量を考えるとさしずめ十分な規模でしょう。
このA~Hの配置は国際的に共通、ベトナムは右側通行なので、Hが市内から一番近いカウンターになります。
3Fにはこのチェックインカウンターを取り巻くように、Burger Kingやフォーの専門店を含めた軽食店、カフェが7つあります。成田の第二ターミナルと同じように、チェックカウンターの向こう側に4Fがあり、そこにはショップ、レストランが並ぶ予定です。
ガラス張りのエレベーターとエスカレーターで昇れますが、現在営業しているのは眺めが良いレストラン1軒だけでした。
SGNと雰囲気が共通するところがあります。ガラス張りで明るいターミナルです。
昼間に食べたばかりですが、しばらくはベトナムに来る予定がないことを思い出すとつい名残惜しく、3Fのフォー専門店にふらふらと。
これで邦貨250円ぐらい。東京の物価の1/3ぐらいの感覚。
VNを除くと、チェックイン開始は出発時間の3時間前でした。VN19、パリ行きの遅れがすさまじいので記念撮影。
チェックイン後には出国審査、セキュリティチェックがあります。成田と逆の順番です。成田の第二ターミナルと同様、2箇所にあります。現在は、VNとそれ以外の航空会社で整理されていると考えてよいでしょう。出国審査にもSky Priorityのレーンがありますが、運用は適当でした。
セキュリティを通過するとコンコースですが、すぐにラウンジへ至るエスカレーターがあります。ラウンジは4Fに位置します。
ターミナルビルの4F部分は、ほぼ3等分されています。中央がショップ・レストランで、これは一般エリア(セキュリティ前)。右側がVNのラウンジ(エアサイド)。左側が航空会社雑居ラウンジ(エアサイド)です。
この入口のついたての背後に、雑居ラウンジのレセプションデスクがあります。
雑居ラウンジはさらに分割されています。建物4Fの中央側が1/3弱、左端側が2/3強を占めます。航空会社により利用するラウンジが異なります。レセプションでどちらを使うか指示されます。以下が左側の利用会社。
そして以下が右側の利用会社。
この2つの空間にはかなり差があります。左側の方が大きく、のびのびした空間なので、明らかにそちらが良いはず。一面ガラス張りなので、窓からの光景はそれなりに楽しめるはずです。しかし夜のため、それほどの視野はありません。
左端は、コンコースを見下ろす形になっています。
置いてある食事は十分。働いている人は多くありませんが、フォーなどはその場でつくってくれます。
半調理済みの材料を盛った丼を電子レンジで1分加熱、常に温まっているスープを注ぐだけですが、十分でしょう。外のフォー専門店で食べたばかりだったので、私は試していません。
ワインはベトナム産の赤と白。これは大変嬉しい心遣いです。他の国ではそれなりに入手困難なので。ベトナムでは一番有名で一番普通なDalatのワインですが、悪くないのですね。Chardonnayは単独ではエグ味を感じますが、それがベトナム料理にマッチします。ニョクマムとの相性が良いのには感心しました。Cabernet-Merlotは、イチゴジャムやプラム果肉と共に青草の香りを感じる新大陸的とも旧大陸的とも言える造りです。これらのワインは、たぶん空港内ショップで買えます。実は昨年SGNで同じワインを買いました。ただこれらのワイン、ベトナム料理の中で捉えた方が良いと思います。
インテリアは特筆すべきことが見当たりませんが、新しいので気分は上々。
木製の台の上にガラス板が浮かせて設置されるテーブルです。こういう案内の置き方にはセンスが感じられます。
他の施設は、作業場
の他、シャワーもあります。ただしトイレ併設のシャワースペースにブースが2つあるだけです。それぞれ鍵がかかります。合宿所のシャワーを連想してもそれとかけ離れていません。受付で利用希望を伝えると、タオルを1枚貸してくれます。小さな袋に入ったシャンプーとボディソープももらえます。とても簡素で、清掃は時間を決めて入るようです。とにかく日本便は深夜発なので、汗を流せるのは助かります。
ラウンジを後にして、コンコースへ降ります。建具は現代的で、広々としていますが、物販店は少なく感じます。SGNよりはるかに使いやすそうですが、どことなく雰囲気が似ています。
ラウンジ観察で時間が取られてしまい、あまり調べられなかったのが残念です。コンコースからラウンジを望むとこんな感じです。
先に書いたようにこれはJAL側です。こういう見下ろせる感じのラウンジは、人によっては特権者意識をくすぐられるかもしれません。HKIAにも複数あります。文化の違いなのでしょうか。好まれる都市があるようです。
意外と飲食店が多く、これは旧ターミナルと違う点。
ベトナム人は手先が器用で、一般に工芸品が優れているのですが、革製品、宝石などあまり見かけなかったのは残念です。きちんと探せばあるかもしれません。
待合用の椅子はゲート付近に用意されていて、搭乗時に改札を通過、搭乗橋がある2Fに降りるパターンです。
(利用案内)
Noi Bai空港へのアクセスは、タクシーを利用することになるでしょう。空港からも市内からも渋滞がなければ、大体60分です。空港から市内に向かうと300,000~400,000 VDN。今回Driving Blue(Flying Blueのタクシー手配サービス)を利用、16 EUR弱。約400,000 VDN。空港によってはDriving Blueは割高ですが、HANは問題ありません。帰りは市内のホテルで手配したのですが、定額料金350,000 VDNでした。
写真の雑誌、Vietnam Heritage(49,000 VND=約250 JPY)は観光情報誌として優れものです。ラウンジで読めます。これから帰る時に読んでも仕方ないのですが....。