PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

AF1822:CDG-MUC エコノミー (遅延)

到着した2Gターミナルでは、乗継便を確認するよう注意が入ります。来た所も行く所もSchengen域、AFからAFへの乗継。すると出発便のターミナルは2Gか2Fのはず。CDG-MUC便は幹線なので2Fでしょう。確かめもせず、目の前にいた2F行きのバスに乗り込みます。

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2Gは敷地の外れにあるので、どこへ行くにも時間ががかります。2Fは隣のターミナルと言っても間違いないのですが、10分弱かかります。ゲートはF53。出発まで1時間以上あるので、階下のsalonへ向かいます。

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ターミナル2Fの2つのホールにそれぞれ設置されているAFのsalonは、改装が予定されていました。

パリCDGターミナル2Fのエールフランス・ラウンジの改築 - バス代わりの飛行機

しかし、工事が始まっている様子はありません。ラウンジの閉鎖を告げる掲示もありません。現在とは全く別の場所に作る案を採用したのか、予算がなくて延期になっているかのどちらかでしょう。後者の可能性が限りなく高いように思われます。

 

このホールは3階。AFのsalonは2階と地上階を使っています。入口のある2階は結構混んでいたので、さらに下りました。Saint-Julienのワインがあります。

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ラウンジにSaint-Julienは珍しいので、つい味見。これがなかなかの品で、つい2杯目も。しかし、ブログに写真をアップロードするまで、ワイン名を見ていなかったことに気が付きました。その時は何となく「Girondeから遠い畑だろうな。Gruaud-Laroseに共通する特徴がある。」などとぼんやり思っていましたが、今見るとGruaud-Laroseの造っているワインではないですか。似ているのは当然。このクラスなら、2009年は開けるに適切な頃合。こういうのはフランス国外にはなかなか出ないのですね。

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15:25が搭乗開始予定時刻。PCの作業を中断するタイミングを量っている頃、ケータイにSMSが入った音がします。これは凶兆。このタイミングでゲートの変更はおかしいので、遅延と即判断、メッセージを開けると、

 

"Le départ du vol AF1822 est maintenant prévu à 17:50. Merci de respecter l'heure limite d'enregistrement initiale indiquée sur la carte d'embarquement."

 

ビンゴ!後半は要領を得ません(搭乗券に示されているチェックイン時間?)が、前半の情報だけで十分です。出発が2時間遅れの17:50とは...。

 数分後、salon内にも放送で伝えられます。機材の技術的問題とのことです。故障を直していたとかそういう類の問題でしょう。遅延やその原因を伝えてくれるのは、ラウンジサービスとして基本でしょうが、やはりありがたい点です。

 

窓の外では次々とAF便が出発しては、到着します。 真正面のゲートは駐機して食料を積んでいるところ。

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ここは地上階ですから、景色の角度がなかなかユニークです。

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AFばかり。

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遠くでも、滑走路に向かう機体が。

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本当にすごいですね。この運航密度。混雑空港です。

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いつの間にか、飛んでいなくなった正面ゲートにも次の機体がやってきます。

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なんだか取り残されている気がして疲れてきます。遅延は疲れるのですが、精神的な要素が大きいと思います。「天気が良いだけに自分の身に振りかかった運命を呪う」方がよいのか、迷います。

 

いつの間にか、出発予定時刻は18:30に再度変更されています。それに間に合うようにsalonを後にし、F53に向かいます。

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想像通り、疲れを隠せない人々がおとなしく座って待っています。私も新聞を持って、少ない空席を見つけ腰を落ち着かせます。これは正解でした。というのも出発がさらに延期。結局18:50となりました

 

3時間の遅れです。再度、再々度の遅延というのは、とても悪いパターンですが、それ以上はなく、きちんと18:20に搭乗が開始します。

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A321窓側席です。AFはこの機材を21機保有しており、A320(45機)、A319(38機)より遥かに少ないのですが、私は非常に良く当たります。

 

だいぶ待ったおかげで、夕方が迫ってきています。

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18:45に搭乗終了、18:48にドアクローズ、18:50にタキシング開始、19:02には離陸していました。北側の滑走路、東風です。散々待たされましたが、搭乗してからはスムーズに事が運びました。

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19:00ごろには夕食ではなく、おやつが出ます。遅延しても搭載される機内食を交換するというような気の利いたことはできません。現在の料金ではそこまで手間をかけられないようです。意外と食い物の力は馬鹿にできないので、追加でサンドイッチを配ると、遅延の印象も変わると思います。

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この搭乗は9月末だったので、10月5日のAF地上職員による時限ストの可能性が報道されています。しかし、この制服は地上勤務(sédentaire)の人の制服ではありません。

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新聞記事で内容と写真が微妙にずれているという場合、世相の反映(固定化した悪者のイメージ)か、報道者の世論操作の意図があるはずです。この記事では、たぶん前者が正しく、AFのパイロットに対する風当たりは、大変厳しくなっているようです。

 

散々遅れたけれど、平和に飛び続けます。

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19:40ごろには片付けもすみます。陽はどんどん傾き、夕闇が迫ってきます。すぐに降下開始。

 

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20:03に着陸しました。駐機ゲートの隣は、AF-KLMグループで存在感を増すばかりのTransavia。

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ターミナル1です。ターンテーブルが2つしかありません。それはともかく、受託手荷物はPriorityタグがついた一群が、後まわしにされる始末。MUCに限らず、ドイツの空港の荷物のハンドリングは、最低クラスだと思います。

 

大幅な遅延のお詫びということで、Flying Blueのアカウントに3,500 miles贈るとのメールが届いていました。格安エコノミーで東京-パリを往復しても3,000 milesにしかならない今日、結構な数字です。

ちなみにこのお詫びマイル、半端な数字なのでどうしてかと考えこんでしまいました。おそらく基準値は2,000 miles。Silver会員が3,000 miles、Gold会員が3,500 miles、Platinum会員が4,000 milesだとするとつじつまが合います。Flying Blueで搭乗マイルを積算する時は、いつもこの割合になるので、お詫びマイルもそれに倣ったのでしょう。非会員はゼロのはず。今時2,000 milesでも、もらえるのともらえないのでは大きな違いです。運航航空会社のFFP会員は、こんなところでも優遇されます。