PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

JL805:NRT-TPE ビジネス(その2)

安全のしおり。本日機材はB737-800。

f:id:PECHEDENFER:20160110002857j:plain

ビジネスクラスのシートは、かのSkyluxeです。久しぶりに座りました。

f:id:PECHEDENFER:20160114125414j:plain

昼間のフライトなら快適です。JALの場合、最近開発されたシートが出来が良く、次々いろいろな路線に導入されているので、その分古いシートの評判が悪くなっているようです。昼間だったら別に横になる必要ありません。余計な機構でスペースをとることもないこのシート。すわり心地もシートに特化しきれている分、悪くありません。不人気は予約が取りやすいことを意味し、良いこと尽くめ。

 

B737ですから2-2の配置で3列しかありません。12席のうち空きは1つだけでした。

 

すでにスリッパ、飲食のメニュー、ヘッドフォンは、各シートに用意されています。

f:id:PECHEDENFER:20160110005159j:plain

アイマスク+耳栓のセットと歯ブラシ+歯磨き粉のセットは、後で配布に来ます。必要かどうかを聞かれます。

 

定刻11:15ですが、11:08に扉が閉まります。昨年も定時運航率世界一のJAL。客の意識も高いということでしょう。ちなみにこのキャビンでは、古典的JGC像にぴったりな旅客は見ませんでした。

 すぐに11:10には動き出しますが、出発ラッシュで滑走路が6機待ち。離陸は11:40でした。

 

サービスには十分な時間があります。まずは食事と飲み物の選択を聞きに回ります。このキャビン、ほとんどパーサーがサービスを行っていました。優秀なベテランです。まめでもあり、キャビンの全員に挨拶していました。いわゆる「要注意」客とか、新たにJALのファンになってくれそうとか、気になる客には重点的にコミュニケーションをはかり、相手を知ろうとしていることが見え見え。他社からの振替えられた私は、当然マークされています。他社顧客を篭絡するチャンスですから、セオリーどおりです。

 付きまとわれても面倒なので、「今日は振替えで救ってもらいましたが、いつもはoneworldにも乗ってます。」と少し防御。

 挨拶も丁寧、簡潔、十分と、日本的サービスの手本になりそうでした。日本旅館の女将のようでもあります。

 

聞く順番が、食事、飲み物で同時だったため、食事と飲み物が同時に出てくるものかと思い、食事向けのワインを頼んでしまいました。

f:id:PECHEDENFER:20160110011329j:plain

が、最初は飲み物+JALのおつまみです。

f:id:PECHEDENFER:20160110011419j:plain

昼食時とはいえ、赤にあられや納豆はありえません。「シャンパン(Champagne)」を追加して持ってきてもらいました。ギャレーで開ける音が。

この音でワインの話題はダメだろうと予想。確かにワインに詳しいのは、世代的に少し下です。ちなみに白も赤もスティルワインはLouis Maxで、面白い作り手。ここのMercurey, Clos la Marcheは時々逸品。しかし話を振られることも無いでしょうし、私から話を振ることもありません。

 

本日は快晴。一般にJALの機長は富士山の状態をよく機内放送しますが、今日は特別よく見えたようです。私は富士山サイドですが通路側。パーサー以外の乗務員が「今日の機長は、わざと近いところを飛んでいるようです。」と、わざわざ教えてくれました。確かに地表が近いことは分かります。隣の窓側は、台湾人。iPhoneで盛んに写真を撮っていました。日本語が上手な方でしたが、メンタリティも日本人化しています。富士山にこだわりがない私の方が、日本人からずれてきています。

 

食事は御膳で、ドンと出てきます。色彩感で迫ってきます。

f:id:PECHEDENFER:20160110013238j:plain

前菜のプレートの右側は、薄切りにしたフォアグラと柿を重ねてケーキ仕立てにしたもの。デザートではありません。黒い3つのスポットもチョコレートではなく、バルサミコソース。機内食でもここまで遊び心を出すようになっています。パーサーからコメントを求められた時は、レベルの高さを言いつけておきました。

確かにこれならコスト的にも難しくありません。まともなコンソメを用意するよりはるかに容易です。ところで「お味はいかがでしたか?」と聞かれて、「うむ、よかったよ。」と返すほど、Pechedenferは甘くありません。素材や見栄え、ワインのセレクションまでコメント行きますから、きちんと予習してから質問するように。機内食を企画するチームは細かいところまで考えているのですから、応える客が一人でも多い方がやりがいがあるでしょう。

 コンソメは柑橘系の刻み野菜が入れたところが工夫。涼しげな味わいになっています。もちろん、具を入れるより普通にスープをとってくれた方が良いのですが、コスト的に無理。ハンバーグステーキは日本風のパン粉入り。ドミグラスソースを薄めたようなソース。むしろ付け合せの人参のピュレがなかなか良かったのでした。

 

最後は、大きさを抑えたバニラアイスクリームとコーヒーで締め。ダイエット第一法則は、「大きさを抑えるのは、甘さを抑えるより有効。」

f:id:PECHEDENFER:20160110013852j:plain

良い感じの昼食でした。

 

歯ブラシは配布されましたが、化粧室にも備え付けられています。客に配った後、余ったもの?

f:id:PECHEDENFER:20160110014028j:plain

珍しかったのは、テーブルで2つ折。

 

最後に、これはビジネスクラスキャビン前方の天井。

f:id:PECHEDENFER:20160110014145j:plain

B737-800は天井に物入れがあります。テープで留めてありますが、扉がしっかり閉まらないためではないと信じたいところです。

 

良く働くパーサー。丁寧かつ濃密なサービスでした。気品に溢れるという感じではないものの、上品。レベルが高いことは明らかですが、JALらしい点で良いフライトにめぐり会えました。欠航による振替は、幸運だったかもしれません。