クレジットカードのポイントを、マイレージプログラムのマイルへ移行している方は多いでしょう。個人が購買力を持つ国では、クレジットカード会社も黙っていては事業が拡大しません。会員が増えること、一会員ができる限りカードで決済してくれることが重要ですが、前者は飽和しています。派手な入会キャンペーンが散見されるのはこのためで、あわよくば引き抜きを考えているのかもしれません。
新規入会して、短期間に多額の決済を行えば、数万ポイント付与されるというのが、よくある手です。多額といっても、そのカードが想定する利用者としては無理がない程度。会員平均の数倍というところでしょう。
米国では以前からこのようなマーケティングは普通でしたが、最近は日本もどうしてどうして米国に近づきつつあります。
アメリカンエキスプレスは、昔からポイントプログラムが充実しています。最近の入会キャンペーンは派手です。面白いことに、カードの種類とターゲットマーケティングを組み合わせてキャンペーンを行っているようです。
・一般向け
・無料ブログサイトの広告
・個人ブログサイトの広告
で微妙にキャンペーンを変えているようなのです。
(1) デルタ・スカイマイル・アメリカンエキスプレス・ゴールド
まず、私のブログに表示された広告から。
入会するだけで、デルタ航空スカイマイルのゴールド会員(スカイチームのエリートプラス会員)になれるというクレジットカード。世界的に見ると大変珍しいカードです。しかも登場以来、常に何らかの入会キャンペーンを行っています。
この無料ブログ向けの広告からリンクされるサイトは以下のとおりでした。
・他と同じ入会ボーナスの8,000 miles
・このサイト利用で2,000 miles
・入会3か月以内に50万円利用すると6,000 miles
・公共料金支払いの契約と支払いで最大15,000 miles
最大合計31,000 milesが入会キャンペーンとなります。公共料金支払の契約は最近のアメックスの戦略です。さらに入会キャンペーンとしては恒常的にあるようですが、
・デルタ航空初搭乗で25,000(ビジネスクラス), 10,000(エコノミークラス)miles
も加える必要があるでしょう。総額で最大56,000 milesが入会キャンペーンでもらえます。この数字はなかなかなものです。
アメリカにビジネスクラスで出張しなくてはならなくなったら、そのためだけに作っても悪くないかもしれません。太平洋路線のビジネスクラスの航空券は結構高いので。
このカードは、デルタ航空のゴールド会員資格が付帯するという以外に
・デルタ航空の支払いで獲得マイルが3倍
・海外での決済で獲得マイルが1.25倍
などの特徴があります。
例えば入会ボーナスを全てもらうために、デルタ航空利用の自分の航空券だけで50万円決済したとします。
・獲得マイル3倍を生かして、15,000 milesの通常加算
・スカイマイルゴールド会員が獲得するマイル (1 USDあたり8 miles) が36,700 miles
が、通常得られるマイルです。入会キャンペーンと合わせて、搭乗後には積算マイルが107,700 milesにもなります。すごい勢いです。本当にデルタを使う人にとっては有利なカードですね。
当然のことながら、デルタ航空スカイマイルへの入会が先です。このサイトは親切で、サイト上から入会申し込みができるようになっています。
さらに手順をイラストで説明するという丁寧さ。
アメックスのサイトは使いやすくできていますが、このページには特別に力が入っています。
なお年会費は26,000円+消費税。家族カードは12,000円+消費税です。継続するごとに3,000 miles獲得できます。
私のブログの広告をクリック、このサイトから申し込んでも、私の懐へは一銭も入らないので本音だと思ってもらえるでしょうが、このカードはよくできています。米国大手3社ではデルタがやはり一番しっかりしていますし、時々渡米する人なら作った方が良いクレジットカードだと思います。
私が持っていない理由は単純で、南北アメリカへ行く機会が2年に1回という程度なためです。
なおスカイマイルは、航空会社によらず日本国内線で1搭乗当たり500 miles獲得できるキャンペーンをずっと行っています。日本在住者の場合、日系2社を除くとマイルの貯めやすさは際立っています。