最後のあがき
避暑地から暑い東京へ戻る冴えない旅客の一人、Pechedenfer。札幌を去るにあたって選んだ食はスープカレー。
ここは飲食店が充実しており、いくら、うに、ラーメン、スープカレー、ジンギスカン、ブタ丼など食のショーウィンドウですから、見逃す手はありません。最近は道産小麦とか道産蕎麦などを売りにしている店もあります。エゾ鹿肉のカレーもあります。
空港の飲食店ですから、街で探した方が良いモノに巡り合えることが多いのですが、一堂に会しているのを見ると興奮します。
下の階では物産が充実しており、毛ガニ、タラバガニも、花咲ガニも、
ジャガイモも、
とうもろこしも買うことができます。北海道は食が豊かです。近い将来は、道産米も人気商品になるかもしれません。どんどん品質が向上していますから。
チェックイン
いつまでも空港にいるわけにはいかないので、チェックインカウンターホールへ。かなり混雑しています。
おっとここは、今日来てはいけない場所でした。JALはというと、
がらがら。お盆期なのに、こんなことで経営大丈夫?と心配になりますが、本日の東京便はほぼ売り切れています。なんでANAとJALにこんなに差があるかと言うと、
・JALの方が使っている床面積が圧倒的に広い
からでしょう。既得権なのですね。ANAが権益を広げようと、今だにガチャガチャ言っては一部の反感を買っていますが、こういう実情があるのでした。また旅客の立場からは、
・現時点では、国内線はJALが得
だとも言えそうです。特に混雑が嫌いな人は。
正しいチェックインカウンターはここでしょうか。表示がいろいろあって、分かりにくい場合、係員に訊けば丁寧に教えてくれます。
ここでチェックインして、右手の保安検査場に向かいます。ここも大して混んでいません。
実は手前に別の入り口があります。9 3/4番Chitose versionです。
oneworld会員について表示がないので、ここは使わず、裏口から入ることにしました。一般レーンも空いていますから、それで十分。飛び込んで跳ね返ると痛いし。
ちなみに待合ホール側からは、侵入できました。
Le monde de JAL
ゲートは11番。ターミナル中央付近の良い場所。
この空港の制限域の面白いところは、JALとANAで利用空間をはっきり2つに分け、壁で仕切っているところです。自由に行き来できます。客層が違うのか、雰囲気ががらりと変わります。11番はANA占領地域に最も近い、JALの最前線です。
本日の事前改札は、
「2歳以下の小さなお子様をお連れのお客様」
でした。先日の羽田発の事前改札
JL513:HND-CTS 普通席(その1) - バス代わりの飛行機
とは異なり、本来の形で行っていました。それでも小学生ぐらいの子供が大人を引き連れ、ゲートを通ってしまいます。係員は制止しません。そういう事情もあるので、羽田では「お子様をお連れのお客様」になったのでしょう。お盆ですから、気楽に使っていただくのが一番。
ただでさえ墜落事故が怖いのに、細かいルールがあったら、飛行機なんか使えません。JALはそういうお客様の味方です。もちろん頭上の荷物入れにしまう時は、ANA FESTAでお買い上げのお土産でも、笑顔でお手伝いします。
(JAL機内にANA紙袋。本当に向こうのお店でお買い物されたのですね。偉大です日本老人。立派ですJAL乗務員。)
中は新感覚エコノミーではなくてSKY NEXT。2-4-2の配列。クラスJは機能的でよろしいのですが、コンセントはありませんね。
11番ゲートですから、隣はANAの巣窟。K席だったので、青組部隊の雄姿が良く見えます。
興奮しても「ANA万歳」と叫ぶことだけは控えないと。JALの機内なので。
ほぼ時間通りにドアクローズ。約15分後に離陸、その10分後にシートベルト警告灯が消灯するという、極めて順調な出発。
初めて気が付いたのですが、正面の液晶画面は巨大です。
クラスJの4座席分。
離陸から、シートベルト警告灯消灯までは、飛行情報を表示しています。
この画面を最後に飛行情報は中断され、番組らしきものが始まります。JALがスポンサーのTV番組のようです。続いて始まるJAL Newsは、JALがスポンサーのニュース番組ではありません。
JALに都合の悪いことを除く、JALに関するニュースです。要は宣伝。よく言って、お知らせ。
台場のホテルも位置と建物外観を良く宣伝しておかないと、One HarmonyはHHonorsに客を取られます。
日本各地からホノルルへの路線は、JALのモノ。ホノルルの宣伝は通年。
宣伝としては、正統派。機内販売の案内。
機内販売ご利用にあたっては、JALカードが絶対お得です。万が一、JALカードに入会なさっていない場合は機内でも入会できます、という話ですか?
夏休みも先得。あと2週間で8月は終わりますが、先得は28日前までにご購入下さい。
SKY NEXT「こんなにいい男が乗っています。」 or 「こんないい男に見えます。」という誤解に誘導する古典的な広告。さすがにふらふら騙されるほど広告リテラシーのない現代人はいないでしょう。
あなたに身近なところでも、マイルが2倍。
jalphobia(JALが大嫌いな人)は、クラスJ最前列中央だけは避けた方が良いと思います。一方JALべったりの人は、情報のモレをなくすことができるので、前方DEFG席が良いはず。
飛行情報が戻って来ると、こんなところを飛んでいます。
あっという間に関東平野。窓から街明かりが見えるまでは、それほど時間はいりません。千葉のどこか。
しばらくすると、東京湾に出ます。ずいぶん遠くに東京が見えます。ここはK席なので、D滑走路を使うことが予想できます。
やはりD滑走路へ進入しました。ターミナルまでは少々距離があります。B777ですが、今日は翼の前なので、ジェットエンジンの音は目立ちません。
到着は14番とプレステージなゲート。新千歳と異なり、羽田では右を向いても左を向いてもJALだらけ。anaphobiaでも安心。
機内サービスは当然のこと、歴史的なしがらみ、顧客層、商品開発と、いろいろなレベルで濃厚なJALの世界が表れていました。日本人は誰でも相手できますよ、みたいな間口の広さを見せて、その実かなり個性的。ちなみに本日の機内サービスの距離感は、個人的にはまさに適当。裏読みできるぐらいが、丁度良い気がします。
旅の終わりはやはり地下。旅情はありません。
ターミナルビルをそのまま歩いて出て、バスとか、タクシーで空港を去る方が、すっきりしています。